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第四十六話 オアシス

この街での滞在期間も終わり、私達は次の街へと移動する

荷馬車に楽器を入れ、私達も乗って移動する

今回は次の街までかなり距離があり

およそ五日間は馬車で移動する予定だ

しかも今回は砂漠を移動する

「み…みず…。」

そう言うのはカラカラに干からびてしまっているサイだ

「さっきリリーが全部飲み干しちゃいましたけど…」

「な…なんだと…」

「歌姫は喉が命だからって。」

「あいつは天才だから喉がカラカラだろうが歌えるくせに…。しかも今はライブないから関係ないだろ…。」

「ここでみんな干からびて死んじゃうのかな。」

「縁起でもないこと言うな…」

「こんなことになるならもっと水を調達して持ってくるべきだったんじゃないの?ジャッカル。」

ジャッカルはクルッとこちらを向いて答える

「俺は十分に水は確保した。お前らが水の配分ペースが早かったのが悪い。」

「うぅ…俺はまだ死にたくないよぉ…。」

ホリーが涙声で言う

「ホリー何言ってるの。これが旅の醍醐味でしょう?この生きるか死ぬかな瀬戸際を楽しむことが出来るのが堪らないんしゃないの?」

「俺は自由になりたかっただけで、過酷な旅を喜んで楽しむなんて無理だよ!出来ることなら列車で移動したいよ…」

「ホリーはそんな生ぬるい旅を想定してきたの?私は屍になることを前提に旅をしているのに。」

「覚悟決まりすぎだろ!」

「だって女子供なんて弱い立場すぐに死ぬに決まってるじゃない。」

「大丈夫だよ。ルナは俺が必ず守るからね。」

アーマーが言う

「最強のボディガードがいるから死なないけどね。」

「いや…今既に餓死寸前だけど…」

「あ!見て!!木があるよ!?近くにオアシスもあるかもしれないよ!!」

「ほんとだ…」

「私先に行ってオアシス探してきますね!」

「俺も行く。」

そう言ってアーマーと私は一緒に先に砂漠へと飛び出してオアシスを探しに行った

「あった!あった!すごーーーい!!めっちゃ綺麗じゃん!!」

「そうだな…」

「水浴びも出来ちゃうね。」

「え?」

「暑かったから丁度よかった。」

「え?は…裸になるの?」

「当たり前でしょう?」

「危険だ!男まみれの中で隠れることも出来ない状況だぞ!!覗かれたらどうするんだよ!!」

「いやいや。十二歳の子供の体見ようとする人なんていないから。」

「俺は見るぞ!」

「堂々と覗く発言しないでよね。とにかく先に水汲んだ持って行こう。みんな干からびて死にそうだったから。」

「そうだな。」

私達は二人でバケツにたくさん水を汲んで馬車へと戻る

サイとホリーは泣いて喜んで飲んでいた

オアシスに到着して今日はここで寝ることになった

順番に水浴びをしていくことになり、

リリー、ジャッカル、ナイル、カイ、ホリー、アーマー、私の順番に入ることになった

リリーが一番優遇されて私は未だに下っ端だ

私の水浴びの時にアーマーは本当に覗こうとしていたらしく

ジャッカルに叱られて止められていた

そして無事に水浴びを終えて私達は眠りにつく

私とアーマーはテントを張り二人で寝る

元々私が一人で寝る用に用意して持ってきていたテントなので二人で身を寄せ合わないとテントに二人は入らない

だからいつもぴったりくっついて眠る

「俺はこの時間が一番幸せだ…。一生テントで過ごしたいよ…。」

「私はこんな狭いテントで一生を終えたくないけど。」

抱きつかれて眠るのは毎回慣れない

緊張して体が強張るが

旅の疲れでいつのまにか寝てしまう

「何故宿はいつも部屋を離れさせられるんだ。」

「当たり前でしょ…」

「俺はこうやってルナと一緒にいられるだけで幸せだ。」

「…。」

「はぁ…キスしたい…。」

「ダメ。」

「んー♡」

「ちょっと!首にキスしてる!!」

「当たっちゃっただけだから。自意識過剰じゃない?」

「はぁ〜?絶対わざとのくせに!!」

「わざとだよ?」

「くたばれ!このバカ王子!!」

「喧嘩しちゃったなぁ〜。」

「…。」

「仲直りしないとみんなが困っちゃうなぁ〜。」

私はアーマーの頬にキスをする

アーマーは嬉しそうにぎゅーっと力を込めて抱きしめる

「ルナ。大好きだよ。」

「あのさぁ…。喧嘩するたびにキスを強請るのやめようよ…」

「穏便に仲良く暮らさないとみんなが困るだろう?」

「他の仲直り方法はないの?」

「ダメ。ちゅーしてくれないと暴走するからね。」

もう少し自制心とか持ってくれないかな

本能のまま行動してるよねアーマーって

私も人のこと言えないか





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