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第四十二話 ジャズ

「ルナ。元気ないね。どうしたの?」

「ねぇアーマー。カイって酷いやつだと思わない?」

「とても優しいお兄さんだよ。俺にギターを教えてくれる時だってずっと優しかったよ。」

「なんでアーマーには優しいんだよ…」

「カイに何かされたの?」

「アーマーと付き合えってしつこく言われただけだよ。」

「やっぱりいい人だ。」

「ギターの師匠だからって懐きすぎじゃない?」

「もしかして嫉妬してる?安心して。俺はルナ一筋だから。」

「なんか外堀を埋められてる気がするんだけど。アース音楽団には私の味方がいなくてアーマー派閥の勢力が強すぎて居心地が悪い。」

「日頃の行いのせいじゃない?」

「私は悪い行いなんてしてない。」

「リリーを使用人のように身の回りの世話をさせてるし、ホリーには金は払うからクッキー買ってこいってパシリにしていたし、ナイルには寝ている間に顔に落書きをしてイタズラをしていたし、サイとチェスで遊んだ時には煽り倒して勝利して喜んでいたし、ジャッカルが女の子を宿に呼んだ時にはこいつはセックスが下手くそだから帰った方がいいとか吹き込んで女の子を帰らせていたし…」

「十二歳の子供らしい天真爛漫な子供だわ。」

「ルナが冗談で言ってるのか本気で言っているのかわからなくてこわいよ。」

「リリーは私の世話をするのが好きだからしてくれるの。ホリーには私が一人で外出するのを禁止されてるから頼んだだけだし、ナイルは…ロビーで寝てると危ないと警告する意味で落書きしただけだし、サイはあっちが先に煽ってきたから乗ってあげただけだし、ジャッカルは女の子を助けたんだから善行だよ。」

「なるほど。なるほど。うーん…有罪!!!」

「なんでよ!!」

「ナイルの顔に落書きの言い訳は流石に苦しすぎるよ。ロビーで寝てると危ないから警告の為に落書きは意味がわからないよ。」

「アホ面で爆睡してるからさ。ついね。」

「だから嫌われるんだよ…」

「グリード家ではみんな私の味方だったのに。ここでは完全アウェイになるなんてね。」

「俺の苦労がわかったか?」

「うん。味方がいないって辛いね。」

「諦めて恋人になろうね。」

「絶対いやー。」


「おい!お前ら!また変な噂が街で広がってるけど何かしたか!?」

「私が何か出来るわけないじゃない。」

「俺も何もしていない。」

「…本当か?」

「…手は出してない。」

「何をしたんだ!!」

「立ち直れないぐらい精神的に脅迫してやっただけだよ。」

「…。」

「あの…街ではなんて噂が広がってるんですか?」

「ルナに危害を加えたやつは頭が狂って発狂してしまうと噂されている。実際に石を投げたやつは狂ってしまったらしい。」

「なにそれこわ…」

「ルナの肩を負傷したんだ。本当は腕を折ろうと思ったが危害を加えることを禁止されていたから…言葉で心を殺してやっただけさ。」

「ちょっと…アーマーは俺の部屋に来い。」

「俺は悪くない。」

「いいから来い!!」

ジャッカルに引っ張られてアーマーは連れていかれて行ってしまった

何やってんだあのバカ王子は


外は噂が再熱して混乱しているらしいから外に出るのは危険だ

だからこの宿で過ごさないといけない

この宿のオーナーは私のファンになってくれたので快く匿ってくれている

私は暇になったので暇している人の場所へと向かう


バンッ!!!


「ノックして入るという常識を知らんのか〜?最近のガキは〜?」

私はサックスのナイルの部屋にノックなしで強引に入る

ナイルは昼間から部屋で一人酒を飲んでいた

「知ってますよ?わざとやってます。」

「出ていけガキ〜。俺は子守なんてしやいぞ〜。」

「いいじゃないですか。たまには構ってくださいよ。そんなに悪い話じゃないですよ?」

「俺は〜忙しいんだぁぁぁ。」

「部屋で一人で酒飲んでるやつが忙しいわけないじゃないですか。」

「おれぁ女の遊ぶよりも酒で溺れて気持ちよくなる方が好きなんだぁ〜。だからこうやって一人で酒を飲んでる時間が一番幸せの時間なんだあ〜。忙しいんだぁぁぁ。」

「まぁまぁそう言わずに。私と一緒に来てくださいよ。」

「やぁだぁ!!」

「サックス持って来てください。」

「…サックス?」

「そうです。とっても面白いステージがあるんです。」

「本当に?本当かぁ!?」

「本当ですよ〜。だからサックス持って移動しましょうね。」

「行く行く〜!!!」

私は酔っ払いのナイルを連れてこの宿の一階へと移動する

一階にはレストランが併設されており、レストランにはちょっとしたステージが用意されている

「えぇ?ここぉ?」

「はい。」

「どこが面白いのぉ?小さいだけの普通のステージだぁよ?」

「これですよ。」

私が指挿した先にあるのはピアノだった

「ピアノ?」

「そうです。」

「まさかルナが弾くの?」

「はい!!!」

「ええええええ!!」

「サックスとジャズピアノで弾いてみたかったんですよ。」

「まぁじぃ?すっげぇじゃん!!くそ面白いじゃーーーん!!」

「楽譜あるんでこの曲やりますよ。」

「おっけーー!!!」



久しぶりにピアノを弾く

しかもプロのサックスと一緒に

ジャズは弾いていてめちゃくちゃ楽しい

サックスの音と一緒なら尚更気持ちいい

レストランの観客も私達の演奏に盛り上がっていた


「ナイルめっちゃ最高ーーー!!FOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!」

「いええええええええい!!!ルナちゃんまじ天使〜!!」


二人とも気分良くなってテンションMAXになっていた

そこに空気読めない二人が乱入してくる

「ルナ!!何やってんだ!!勝手に二人きりで演奏するなんて!!浮気だ!!浮気!!!」

「ルナ!?おい!!ピアノ弾けるなんて聞いてねぇぞ!!ギターよりピアノの方が上手いくせになんで隠してたんだよ!!俺のいないところで勝手にいい演奏をするな!!!」


アーマーとジャッカルが乱入してギャーギャーと文句を言ってきた

せっかくストレスがなくなるいい演奏ができたのに

二人のせいでまたストレスMAXだよ

「うるさい!!!自由に音楽やらせろ!!!」



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