第三十九話 デート許可証
次の日、私とアーマーはジャッカルに呼び出しをされた
「街でルナがセクハラされたから相手の男をアーマーが首を絞めて殺したと噂が流れているが事実か?」
田舎の街は噂が流れるのが光の如く早いな…
「殺していません。首を絞めただけです。」
アーマーが答える
「はぁ…。ルナとアーマーがうちの楽団に入ってから正直売り上げは鰻登りだし、お前らを拾ってよかったと心から思っているよ?でもトラブルを引き起こしたら俺達は全員路頭に迷って死んでしまうんだ。実力や人気も大事だけれど一番重要なのは信用なんだよ?わかるか?」
「俺は悪くない。あいつがルナに酷いことを言ったから悪い。」
「うんうん。そうだな。そいつは極悪人だ。でも首を絞めるのはやめような?」
「やっぱり海に沈めて証拠隠滅するべきだったか…」
「違う!!!何もわかってないじゃねぇか!!そんなことを繰り返して俺達の楽団が来る街は毎回行方不明者が出るなんて噂が出てきたらどうするつもりだ!!!」
「証拠がないから裁けないだろう?」
「信用がガタ落ちするんだよ!!」
「こんな可愛い少女にセクハラするような人間を全員海に沈めるならもはや慈善事業みたいなものじゃないか。」
「そんな恐ろしい慈善事業があってたまるか!!!」
「ルナを傷つけるやつは許さない。」
「ルナは許しているだろう?」
「ルナは我慢強いだけなんだ。こんなに可愛い少女がセクハラされて我慢するだけの世の中の方が狂っていると思わないか?ルナは俺が守らなくちゃいけないんだ。」
「わかった!!お前はルナの騎士だ!!でも首を絞めることは今後一切禁止する!!」
「じゃあ全員海に沈めて…」
「海に沈めることも禁止だ!!人を殺すことは絶対に!!!禁止!!!」
「チッ。」
「舌打ちするな!!!」
私は二人が言い争う姿を眺めていた
ジャッカルはアーマーの頑固さに頭を抱えていた
「もうお前ら早く付き合っちゃえよ…面倒くせぇなぁ…付き合ったら少しはアーマーが落ち着くんじゃないのか?ルナ?」
「付き合うなんて絶対に嫌ですよ。それに付き合っても絶対アーマーは変わらないと思いますけど。」
私は答える
「好きなんだろう?何でそんなに拒むんだ?」
「私がアーマーのこと好きなのは兄弟愛としてです。恋愛としては絶対に嫌です。」
「なんでだよ。」
「束縛とか執着する男がこの世で一番大嫌いだからですよ。」
「…。」
「あ、あと女遊びをする男も大嫌いです。」
「急に俺にヘイトを向けるな!!ややこしくなるだろうが!!」
「気持ち悪い。穢らわしい。死ねばいいのに。」
「おい!!酷すぎないか!?そんなに嫌っていたのか!?」
「そんなわけないじゃないですか。私はとても尊敬してますよ。ジャッカル。」
「ルナの情緒が全然わからねぇよ!!」
頭を抱えてジャッカルは呆れている
「はぁ…じゃあルナとアーマーの二人でお出掛けするのは禁止にする。」
「はぁ!?意味がわからない!!」
「二人で出掛けるとアーマーが暴走して何をしでかすかわからない。」
「俺はルナとデートする為だけに生きているのに!!」
「宿でお家デートしとけ。」
「それは…それでまぁいいか。」
「じゃあそういうことで解散。」
「いやいやいやいや!!待ってくださいよ!!私は!?私が街で遊びたいときどうするの!?」
「俺がついていくから…」
「はぁ??何言ってんだ??ルナが俺以外のやつとデートなんて絶対に許さないからな。」
「面倒くせぇ…」
「許さないって何よ!!私は悪くないのに何で私も出掛けるの禁止にされないといけないの!?自由に生きる為に旅に出たのに絶対嫌!!!」
「別に音楽が出来ればいいだろう?ルナは。」
「嫌よ!!気分転換したいもん!!」
「お部屋で俺とイチャイチャすれば気分転換になるよ?」
「ふざけんな!!絶対に嫌!!!部屋でイチャイチャすることがこの世で一番嫌いなんだよ!!」
「外でイチャつくのが好きなんて大胆なんだね。ルナ。」
「そんなことは一言も言ってない!!お出掛けをしたいと言ってるの!!」
「はぁ…じゃあ俺とルナとアーマーで毎回外に出掛ける。二人きりは禁止だ。」
「ジャッカルは俺とルナの仲を引き裂こうとしているのか!?」
「そんなわけだろう…何故お前はいつもそうやって話が飛躍するんだ…」
「ジャッカルはルナを狙っているのか!?」
「そんなわけないだろう!?こんな子供に発情できるか!!俺は巨乳が好きだ!!!」
「わかったよ…。じゃあデートの邪魔はしないと誓え。空気のように側にいると誓うなら三人で出掛けてやる。」
「俺は空気のように側にいることを誓います。」
「じゃあいいよ。許可してやる。ルナと俺がイチャつくところを存分に見せつけてやろう。ルナはイチャイチャする所を見せつける方が興奮していいと言っていたからな。」
「私そんなこと一言も言ってないもん!!!」




