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第二十一話 ロックバンド

私は早速グレゴリー・ライト宛に手紙を送りバンドが聴きたいので是非家に招待して欲しいと手紙を書いた


数日後、返事が届き来週の月曜日にバンドの練習を自宅でやるので招待しますと書かれていた


来週の月曜日が待ち遠しい

こんなにも気分がわくわくするのは人生で初めてかもしれない

私はご機嫌で過ごしていたが

それとは対照的にグリード家は忙しなかった

あと約一年でアーマーが学校に通うことになり

私はここを出て行く

私がアーマーに気付かれずに無事に脱出させることは王国の騎士団でも難しいらしく

作戦を練り成功出来るか試行錯誤を繰り返して無事に脱出させるようにお父様とお母様は働いてくれているようだ

当然いつもより仕事量が増えて大変そうだ

アーマーはそんな私の脱出計画を潰そうと裏で動いているらしい

水面下で家族戦争が行われている

当の本人は呑気に過ごしているのだが

魔法も使えない孤児院育ちが出来ることなんてないからね

ただお父様とお母様頑張ってと心から願うばかりだ


遂に約束の日がやってきた

私と護衛のガリバーはグレゴリー家に馬車で向かう


「ようこそ。グリード・ルナ様。お待ちしておりました。」

丁寧にライトは出迎えてくれて案内をしてくれた


「わぁ!!凄い!!」

通された部屋にはたくさんのギターが飾られていて

男の人が二人いた

「紹介するよ。ベースのトラとドラムのサムだよ。」

「初めまして。グリード・ルナと申します。この度は招待して頂きありがとうございます。」

「グ…グリード??」

「ライト?このお方王族なのか…?」

「俺もよくわからない。」

「私はアーマーの遊び相手として養子にされました。」


!?


「そんな高貴なお方だとは知らず…。申し訳ございません。」

「やだなぁ。私は高貴なお方じゃないよ。あと一年でクビだし。」

「え?」

「アーサーが学校に通うようになったら私の役目はおしまい。グリード家から出て行って平民に戻る契約なの。」

「ルナ様それは機密事項ですよ…。そんなに簡単に人に話してはいけません…。」

ガリバーに釘を刺された

「そうだっけ?ごめんごめん。今言ったこと内緒ね!!」

「言ったら首が飛びそうだから絶対内緒にするね…。」

「ねぇねぇ!!それより早く聞かせてよ!!ロックバンドを!!」

「いいですよ。あと一ヶ月後にマリーン噴水広場でライブをやるんだ。」

「凄い!!!」

「平民向けの無料ライブを趣味で定期的にしているんだ。」

「すごいすごいすごーーーい!!!」

「ありがとう。じゃあライブの練習をするから聴いててね。」


ドラムの合図から演奏が始まった

圧巻

この世にこんなかっこいい音楽が存在していたなんて

いつも聞く優雅なピアノやヴァイオリンではなく

ギターとベースとドラムの音は掻き鳴らしている

騒がしくて最高に気分が上がった

歌も魂の叫びのようで

心が揺さぶられた

これがロックバンド!!!


一曲目が終わり私は大きな拍手をする

「凄い!!凄い!!すごーーーーい!!めちゃくちゃかっこよかった!!最高!!!」

「ありがとう。」

「これがロックバンド!!こんなかっこいい音楽が存在してたなんて!!今までの人生損してたよ!!」

「あまり貴族ウケはしないんだけどね。気に入ってくれてよかったよ。」

「こんなに素晴らしいのに!!ねぇ!!ガリバー!!私もギターやりたい!!買って!!」

「ギターですか…どれがいいのかわかる専門家を探すようにお願いしてみますね。」

「ここにあるものでいいならあげるよ?」

「え!?本当に!?」

「一から始めるならこのギターがいいと思うよ。」

そう言って赤色のギターを渡してくれた

「いいの!?ありがとう!!ガリバーお金払って〜!!」

「いいよ。いいよ。たくさんあるからそのギターはプレゼントするよ。」

「え!?嘘でしょう!?本当に!?」

「ロックなルナを見たいからね。」

私はライトに思い切り抱きつく

「わぁい!!ありがとうー!!ライト大好きー!!!!」

「ギターも教えてあげるよ。」

「本当に?じゃあ今度来た時は私にギターを教えてね!!」

「いいよ。今は忙しくないからいつでもおいで。」

「そんなこと言ったら毎日通っちゃうよ?いいの?」

「大歓迎さ。」

「嬉しい〜!!ありがとうー!!」

私はその後、バンドの曲の練習を見学してグリード家の屋敷へと帰った


胸が高鳴る

今日聴いた音楽が忘れられない

明日からギターが弾ける

楽しみで仕方がない

私は貰ったギターを抱きしめて馬車に揺られて帰った













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