表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さようなら、僕の言葉  作者: 大宮聖
3/44

セツナ

窓の外

雨粒がくるむ緑の匂いが 

今日はすこし 気にかかる

庭の茶色い枝が空に打たれて さみしくうつむく

ぼくが小さい頃は あんなにしっかりと立ってたのに

この気持ちはどこから来て

どこへゆくのだろう

窓の外を見るのやめて 部屋の中

机の上に重ねた本がまた増えた

名前さえつかない おぼつかないこの想いを

心の引き出しに押し止めて 人は大人になるのかな

周りの友だちとは ぼくはもう目を合わせて喋らない

話したいこと いっぱいあって

伝えたいことも数え切れなかったはずなのに

誰かの出会いと別れも もう特別じゃなくなった

誰だって 同じさ

そういうふうに 生きてくんだろう

初恋のかけらも わすれて

誰かを好きになるよりもかんたんに 時は流れてく

庭に降る雨は ぼくを待ってはくれない

この気持ちに 名前つけたい

虚しさも寂しさも 見えないのに全部確かにここにあって

その気持ち全部抱えて 心だけはどこにも行けなくて

ぼくは大きくなった体もてあます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ