表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/19

三寒四温と桜

芝生に霜が降りる日に、日中の気温が20度に上がるまさしく三寒四温の初春。毎日少しずつ膨らんでいる桜の蕾にぞくぞくと喜びを感じる。私はこうして待っている時が好きだ。1分咲き、2分咲き、恥じらうかのようにゆっくりと美しさがほどけていく。少しずつふっくらと蕾が膨らみ、一枚一枚ていねいに花弁が開いていく。命とは、美しさとは、こうして時間をかけて生きていくことなのだ。集中し、全ての労力と時間を費やし、神々しい香りを小さな膨らみの中で熟させ、そして暖まった空気の中へはきだす。

クローンされた同じ花のように見えても、人の目には去年の花と何の変わりもないように見えても、同じ花ではない。世界にたった一つだけ、一回だけ咲く、この季節のために。


薄靄の中にふわりと浮き上がる桃色

真っ青な空に薄いピンク色の花が雲のように

灰白色の雨の中、花びらの先に光る雫

灯篭や提灯に照らされて妖艶に花の世界に招く


どの時間にも最大限の美しさを保ち続ける桜。

待ちに待った春に一段と喜びが増す。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ