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011.ゲーム脳の変態は、間抜け面(づら)を晒(さら)す!

完全版【003】:変態は歓喜し、鬼畜無理ゲーは泪を溢す!(3)を三分割した小話②に為ります。

(つい)に【創造神の試練】をクリアしましたよ、師匠(ししょう)! 聞こえますか、師匠(ししょう)?』




俺はMMOWG(多人数参加型戦争ゲーム)【矛盾(バストーロ)】で師事(しじ)した師匠(ししょう)()るプレイヤーネーム【クマメタル】に連絡を取ったが、例の(ごと)く闘いに()っているのだろう。全く反応が無い。


世界を震撼(しんかん)させた一千万オーバーキルのテロリスト【クマメタル】と同じ名前で、仮想現実世界に()いてプレイをするイカれた変態。(なに)如何(どう)()って、仮想現実世界に()いて、()のプレイヤーネームで登録(とうろく)許可(きょか)されたのか、首を(かしげ)げる事しきりだ。




『カルマ、やっぱり鳥は良いな! 空を自由に()べる!』




イカれた変態は例の(ごと)く、俺の話は全く聞いていなかったようだ。はぁ、トランスしている師匠(ししょう)には(なに)を言っても届かない。自分のルールを忠実(ちゅうじつ)に実行する災厄(さいやく)()す。【()られたら()り返す】、(いた)ってシンプルな()のルールに全てを()ける狂人(きょうじん)


全てと言って良いプレイヤーから()(きら)われる存在(そんざい)、【凶神(オーバーアウト)】と呼ばれる禍々(まがまが)しい(たましい)燐光(りんこう)師匠(ししょう)だった。




師匠(ししょう)、またモンスタープレイですか? 楽しんでますね【アルグリア戦記】!』




『まあな、血のエフェクト処理(しょり)以外は最高に、興奮(こうふん)するぜカルマ!』




其処(そこ)仕様(しよう)なので仕方ないですよ。(あきら)めて下さい師匠(ししょう)()れから俺やりましたよ。【創造神の試練】をクリアしました!』




『ほう、鬼畜(きちく)仕様(しよう)のマゾゲー(マゾヒズムを楽しむ変態のゲーム)シナリオをクリアするとは、お前はイカれてるよカルマ?』




否々(いやいや)、アンタにだけは言われたくないよ! イカれた変態が、俺を変態性(へんたいせい)嗜好者(しこうしゃ)のように言うのは納得がいかない! 断固反対(だんこはんたい)する!




()れで、鬼畜(きちく)シナリオの報酬(ほうしゅう)(なん)だったんだ?』





完全(かんぜん)制覇(せいは)クリアの特典は、一千億英雄ポイント(けん)・身体能力値の限界突破券(げんかいとっぱけん)・スキル(わく)撤廃券(てっぱいけん)・ユニークスキル創造券(そうぞうけん)・特別シナリオ【ゲーム世界へ転生】の選択券(せんたくけん)が各一枚づつですね!』




中々、破格(はかく)な特典内容だった。能力値(筋力(STR)耐久力(VIT)知力(INT)敏捷(AGI)器用(DEX)魅力(CHA))を英雄ポイント分で、人種種族の成長限界値の上限を設定変更が出来る。但し、スタート時の能力値は初期設定値の(まま)なので、所謂(いわゆる)俺Tueeeは出来ない。


スキル(わく)撤廃(てっぱい)って、無限(むげん)にスキルをセットして良いらしい。勿論(もちろん)、スキルもカスタマイズ可能だ。


【アルグリア戦記】では、キャラアバターごとにスキルレベルの成長上限値が設定されている。其の成長限界値を、英雄ポイントを使用してカスタマイズする。初期設定値は変更不可な仕様(しよう)なので、最初からの俺Tueeeは勿論(もちろん)出来ない。




ユニークスキル創造って、もうチートだよね?




最後の特別シナリオ【ゲーム世界に転生】の選択券(せんたくけん)(いた)っては、インダストリア社の運営チームが悪乗(わるの)りしてネーミングしたとしか思えないものだった。




『ほう、【ゲーム世界に転生】か? 浪漫(ロマン)じゃないか、()()()()()()()()()()()! はっははははは~!』




豪快(ごうかい)に笑う師匠(ししょう)に、『ははは、・・・・・・』と苦笑(にがわら)いで応答(おうとう)する俺だった。




(なん)にしても、楽しんで来いカルマ! 一回(いっかい)()りの人生だ、()いの無いようにな!』




全くその通りだ。一回コッキリの人生だ。




俺は亡くなった幼馴染(おさななじ)みの分も、人生を楽しむと決めていた。




『じゃあ、師匠(ししょう)! ()()()()()()()()()()()()()! また連絡しますから、楽しみにしていて下さい!』




『おう! またなカルマ!』






----------






俺は(めずら)しく(おど)けた調子のカルマとの通信(つうしん)を切った。そして、自分が()した闘いの顛末(てんまつ)を見届ける。



地平線(ちへいせん)一杯(いっぱい)に、人類(じんるい)だった(むくろ)が転がっている。


()惨憺(さんたん)たる光景(こうけい)に、感情の無い目を向ける。


生きとし生けるもの全てが炭化(たんか)していた。


其処(そこ)灼熱地獄(しゃくねつじごく)(ごと)く、(ほのお)の熱が充満(じゅうまん)していた。




俺は大空を滑空(かっくう)しながら、気持ち良く熱風と舞う。




凄いなカルマの(やつ)。誰一人としてクリアした者がいない、鬼畜(きちく)無理(むり)ゲーシナリオをクリアするとは。恐れ入ったぜ、俺には無理だ。退屈(たいくつ)で死んじまう。(なに)が楽しくて【カルマ値(行動に因るゲーム設定上の善悪の数値)】を調整しながら遊ばなければならないんだ。




「ふん、そんなものはクソ()らえだ!」 




俺は我道(わがみち)をいく。自分のルールに(のっと)って、【アルグリア戦記】を楽しむ。そんな大陸(たいりく)統一(とういつ)制覇(せいは)(ため)に、楽しみを封印(ふういん)してまで作業ゲー(楽しみの無い行為を繰り返すゲーム)のような事なんか出来るかってんだ!




プレイヤーネーム【クマメタル】は、そう毒突(どくづ)くと()()に燃える翼を(ひるがえ)し大空を()ばたく。プレイアバター【ラフレシア】として、十の災厄(アンタッチャブル)一角(いっかく)、【不死鳥(ふしちょう)】として災厄(さいやく)をバラ()く。




アルグリア大陸の生きとし生きるもの全ての頂点(ちょうてん)()十個体(じゅっこたい)の内の一体をプレイするクマメタルに取って、闘いとは殲滅(せんめつ)を意味する。(よう)するに皆殺(みなごろ)しが、彼の流儀(りゅうぎ)だった。


十の災厄(アンタッチャブル)】には、縄張り(テリトリー)から外には移動不可の制限が付く。(ゆえ)にアルグリア大陸の住民達は、十の災厄(アンタッチャブル)勢力圏(せいりょくけん)(おか)さない。所属国家ごと滅ぼされた数多(あまた)教訓(きょうくん)が、(たましい)脳髄(のうずい)に【畏怖(いふ)】として(きざ)み込まれていたからだ。


【不死鳥ラフレシア】の縄張り(テリトリー)は、【アゾット炎獄(えんごく)】。炎が燃え(さか)地獄(じごく)のような火の監獄(かんごく)。誰も(おとず)れない炎獄(えんごく)守護(しゅご)する鳥は、(ほむら)()やす事無(ことな)く、炎獄(えんごく)以外の空を翔ぶ事は(かな)わなかった。




自分が燃やし尽くした灰燼(かいじん)から立ち昇る命の残照(ざんしょう)を、美味(おい)しそうに吸い込み大空を()(まわ)る。




アルグリア大陸の四十七国家を掌中(しょうちゅう)(おさ)める事を目指(めざ)さず、全ての勢力を倒す殲滅(せんめつ)プレイヤーである【クマメタル】にとって、【アルグリア戦記】とは()()()()()息抜(いきぬ)きに(ほか)ならない。


攻撃されなければ、攻撃をしないルールを持つ【クマメタル】は、俺を攻撃しろ、毒饅頭(どくまんじゅう)()らえと、()()()()()()()()()()()()で、今日も陽気(ようき)に【アルグリア大陸】を飛翔(ひしょう)していた。






----------






『ぽ~ん♪ マスター、ようこそ仮想空間へ! 本日のご用命(ようめい)を、お(うかが)いします!』




現実と仮想現実の世界とのエントランスである【ポータルサイトの案内人】の【ナリア】が、いつもの(ごと)く行き先を(たず)ねる。




『やあ、ナリア! 【アルグリア戦記】で頼む!』




(あお)(ひとみ)(あお)毛玉(けだま)(ごと)(たぬき)が、了解(りょうかい)とばかりに、空中(くうちゅう)可愛(かわい)らしく(うな)ずく。




『いってらしゃいませ、マスター!』




『ああ、行って来る!』 






----------






『【カルマ】さま! ようこそ、【アルグリア戦記】へ! 現在、継続(けいぞく)プレイ中のアバターはご()いませんが、新規(しんき)アバターでプレイを始められますか?』





純白(じゅんぱく)の空間に浮かぶ執事服に身を包んだ黒猫の姿の、【アルグリア戦記の総合案内人】である【ジョドー】が、(つね)に変わらない慇懃(いんぎん)な動作でカルマを迎えた。




『ああ、ジョドー。今回は【ゲーム世界に転生】の【カルマ】でプレイするよ!』




『なるほど! 【創造神の試練】クリア特典ですかカルマさま? ほう、特別シナリオですね、・・・・・・【ゲーム世界に転生】? なんと厨二病(ちゅうにびょう)(あふ)れるネーミングでしょう! ()のジョドー、(あき)れを通り越して笑ってしまいそうです!』




そう言いながらも、全く感情を表に出さないポーカーフェイスの執事に、カルマは内心(ないしん)苦笑(くしょう)をしてゲームスタートの準備を始める。


特別シナリオ【ゲーム世界に転生】を選択券で指定し、プレイアバター【カルマ】を選択する。




あれ、封印(ふういん)状態(じょうたい)じゃないぞ? 如何(どう)なってるんだ?




キャラアバターのステータス情報を見ながら、カルマは(いぶか)しむ。




スキルと能力値欄(のうりょくちらん)で、ポイント固定の封印(ふういん)表示(ひょうじ)が無い!


はて、特別シナリオってイージーモードなの?


まあ、無いなら無いで問題は無い。




次に能力値を限界突破券で上限値を解除(かいじょ)にして、英雄ポイントで上限一杯まで限界値を上げていく。




う、うん? あれ、未々(まだまだ)上がり続けるぞ?




一千億英雄ポイント券を使用してポイントを獲得(かくとく)してと!




おっ! 百億英雄ポイントで【(無限表示)】に()ったぞ!




筋力(STR)耐久力(VIT)知力(INT)敏捷(AGI)器用(DEX)魅力(CHA)の各能力値をマックスの【(無限表示)】まで上げる。


状態値である生命力(HP)魔力(MP)精神力(MSP)持久力(EP)は、育成次第で人種種族関係なく無限に成長が可能だった。




状態値まで【1】ポイント固定だったら、【創造神の試練】はクリア出来なかっただろう。


次にスキルだ。()れは悩むな。スキル(わく)撤廃券(てっぱいけん)で制限を解除(かいじょ)。現在所持している全てのスキルを付与するのは、容易(たやす)い。


だが、スキルは生き物なのでスキル同士で相性が悪いと、逆に力を発揮(はっき)出来(でき)ない。


目指すは両親の早世(そいせい)を阻止する。【創造神の試練】でアルグリア統一(とういつ)制覇(せいは)()()げた仲間達の無念(むねん)を全て改変(かいへん)する。


()(ため)に全ての特典とポイントを使用して、プレイヤーネーム【カルマ】なら絶対にしない無双(むそう)プレイを()ると決めていた。自重(じちょう)はしない。


十二万三十四回。合計でプレイアバター【カルマ】の両親が亡くなった回数だった。両親が脳裏情報マインドインフォメーション事切(ことき)れる(たび)に、胸の奥がチクリと痛んだ。自分の(ため)に文字通り命を投げ出した両親。


辛苦(しんく)を共にし、文字通り命を()けて大陸(たいりく)統一(とういつ)制覇(せいは)()()げた仲間達。誰もが身体に、心に傷を()っていた。共に戦い共に笑い共に死んだ仲間達。何万回と見た戦友(とも)の死。無念(むねん)(おも)い。全て俺が変えてやる。運命(シナリオ)(くつがえ)()(なお)改変(かいへん)する。




カルマはそう心に決めていた。




スキルの選定(せんてい)は、最終スキル構成を想定(そうてい)して逆算(ぎゃくさん)(目的地から逆に辿(たど)算段(さんだん))で作り上げていく。両親を仲間を助ける(ため)、カルマは未来地(最終目標)を設定し、現在地(生まれた時)から小目標を設定し、ルートを設定していく。()れを()すスキル構成を的確(てきかく)付与(ふよ)していくのだった。




お、アイテムの持ち込みも制限がないぞ?




スゲー、流石(さすが)は特別シナリオ! やっぱり(スーパー)イージーモードだ!




(つね)のカルマなら喜ぶ(どころ)か、(しぶ)い顔に()る状況だが、(なに)せ今回は(まん)(いち)にも失敗は許されない。何故(なぜ)なら特別シナリオ券は一枚しかない。失敗すれば再度【創造神の試練】をクリアしても(もら)えるか不明(ふめい)だった。


過去のシナリオでもシナリオマラソン(特典目当てで何回も同じシナリオをプレイする事)での特典(とくてん)獲得(かくとく)防止(ぼうし)(ため)に、初回しか獲得(かくとく)出来(でき)ない限定特典も存在(そんざい)したからだ。




ふ~ん、子孫(しそん)での継承(けいしょう)プレイは、不可(ふか)なのか?




全てのカスタマイズを終えたカルマは、ジョドーに【ゲームスタート】を申告(しんこく)する。




『準備は万全(ばんぜん)のようですね。カルマさま、・・・・・・』




執事の言葉には、(うれ)いがあった。顔には全く表さない感情(かんじょう)が、ノンプレイヤーキャラクターを(よそお)うジョドーの(こころ)(うち)()った。




如何(どう)したの、ジョドー? (なに)か心配事でも()るの?』




普段とは様子の違うジョドーにカルマは、小首(こくび)(かし)げる。




『いえ、全く問題はありません! 【カルマ】さま、準備が整いました! ()()()()!』




『行って来、えっ?((なに)、お元気でって?)』




珍妙(ちんみょう)な顔をした(まま)のカルマが、エフェクト処理(しょり)され分解(ぶんかい)されながら消えて()った。








To be(続きは) continued(また次回で)! ・・・・・・

ゲーム脳の変態は、イカれた師匠に揶揄され間抜け面で旅立つと云うお話でした。


ご都合主義満載、チート満載の展開の為、お嫌いな方は、そっとお閉め下さい。


かなり癖が強い作品に為りますので、ご注意して、お読み頂く事を、強く激しくお薦めします。


ご指摘・感想・ポイント★評価・ブックマーク登録・誤字訂正よろしくお願いします!



最後に、読者の皆様に感謝を、お読み頂き、ありがとうです!

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