案山子の不満
童話のイベントがあったのですが間に合いませんでした
せっかく制作していたのでアップします
人里離れた畑に寂しがりな案山子がいました
「今日も何にもない一日が始まるつまらない」
案山子はいつも思っていました
なんで僕はおじいさんと二人で畑を見ていなければいけないのかと
案山子の見ている畑にはまだ種が蒔かれたばかりで草すら生えていません
「ここにあるのはいつもと同じおじいさんとたまに来るハトくらいだよ」
案山子は自分のいつもが大嫌いでした
ある日一匹のハトが案山子のそばに来てに言いました
「一本足の君はなんで泣いているんだい」
「僕は飽きてしまったんだ、おじいさんと君達ハトくらいしか周りにいないから寂しくて泣いているんだよ」
案山子はハトに答えると
「おかしいね向こうにいる色々な案山子は皆忙しそうにしていたよ」
それを聞いた案山子は涙でうぁーうぁー泣きながら
「僕だけ一人はなんでなんだ」
次の日案山子はおじいさんに言いました
「こんな畑に居るのがいけないんだ僕は向こうに行くよ」
おじいさんは悲しい顔して
「寂しい思いをさせてごめんよ」
「おじいさんさようなら」
おじいさんに別れを言って案山子は出発しました
ハトの言っていた場所に到着するとそこは畑ではありませんでした
案山子が到着したこの場所は交通量の多い道路だったのです
ハトにとっては案山子も信号機も同じ一本足で一緒だったのでしょ
「くそハトの嘘つき畑ではなくて道路ではないか」
案山子は嘆きましたが一つ思いつきました
「でもここも楽しそうだな」
畑で土しか見てこなかった案山子にとっては忙しそうに動く車がとても新鮮だったのです
「やぁ信号機いつも車ばかりを見ていて退屈だろう僕が変わってあげるよ」
信号機は三つの目をパチクリさせて言いました
「僕はとても重要な仕事をしていて、とても充実しているよ、だから別に退屈ではないから大丈夫だよ」
案山子は自分の提案を拒否する信号機に不満そうに
「毎日毎日同じことして飽きないのかい、信号機も不満くらいあるだろう」
案山子の話を聞いていた信号機は目の色を赤の止まれにして言いました
「ほら見てごらん、前の車に乗っている家族を」
案山子は言われたほうの家族を見ました
その家族は今から遊びにでも行くのでしょかとても笑顔で楽しそうです
「僕はあの笑顔を見るのが好きなんだ、これから遊園地に行くのかもしれないし、もしかした旅行かもしれない、でも彼は必ずここをまた笑顔で通って行くんだ、だからこの仕事は変わってあげれないよ、ごめんね」
信号機は赤い目を嬉しそうにしています
今度は案山子に信号機から質問です
「案山子くん自分の仕事の楽しいことなかったのかい?
今までいや事しか見てこなかった案山子は自分が恥ずかしくなってその場を後にしました
次に向った先には赤い体のポストがいました
「ポスト、君の仕事はなんだい?もし良かったら変わってあげようか」
ポストは案山子の話を聞いて大きな口で言いました
「僕の口は世界と繋がっているんだ、この口に入った手紙を読んだ人は皆嬉しそうで、またその返事を僕の口にいれるんだ、僕はこの仕事がとても誇らしく思うよ」
案山子は顔を下げながら
「僕の仕事は何にも誰とも繋がってなんかいなかったから、僕はポストがとても羨ましいよ」
「案山子くん、君は不満しか言わないけど本当に誰とも繋がっていなかったのかい?」
案山子は今まで自分が何を言ってもつまらないしか言っていなかったんだと思い悲しくなってその場を後にしました
次に目にしたのは大きな花々が広がる畑でした、そこには一体の案山子がとても楽しそうにニコニコしていました
案山子は不満そうにニコニコしている案山子に言いました
「君は同じ案山子なのに運がいいね」
「なんでだい?」
「だってこんなにすばらしい畑で働けて楽しそうにしていて、僕がいた畑とは大違いだ」
案山子は自分の不幸を泣きながら語りました
そしてニコニコしていた案山子は言いました
「ここだって最初は何にもなかったよ、でも寂しくはなかったよ、たまに来るハトや虫達の会話を聞いたりしていたから」
その話を聞いて案山子は自分の愚かさに気がつきました
今まで自分の環境の不満ばかり言っていて何もしなく、探せば幸せが在ったはずなのにそれも探さないで
案山子は畑を後にして泣きながら自分の畑に帰っていきました
畑ではおじいさんが一人で仕事をしていました
「おじいさんごめんなさい僕が間違っていました」
「案山子どこに遊びに行ってたんだい?ほらここに小さな蕾があるんだ」
おじいさんは案山子をやさしく向えました
そして案山子はそれから心入れ替えて畑を守ったのでした
次の季節には案山子の畑は沢山の花で埋め尽くさせていて案山子には笑顔のハトが止まっていましたとさ
終わり
もう少し分かりやすく書ければよかったです
読み難いでしたかすみません