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トナリアウセカイ(THE END)

「くあ……」

 ああ、眠い。眠りたい。寝てもいいよな。そんな馬鹿なことを考えながら体を起こす。まだ部屋の中は微妙に暗い。

「……んんー、ダメだあ……白米を持ってくるだけの人生だったああ」

 俺の部屋に俺以外の誰かがいる。しかも気持ちよさそうに寝ている。こんな、こんな腹立たしいことが他にあるだろうか。

「起きろっ、ボケ! いつまで寝てんだっ」

 カーテンを開けて太陽光を部屋に招き入れる。暗がりのそこが光でいっぱいになった。それだけでは足りない。俺は、床に転がっているエセメガネを蹴っ飛ばした。メガネは『んほぉ』とか叫んで起き上がった。

「いつまで寝てんだよ」

「…………ああ、なんか今、ケツ掘られた夢見てた」

「誰にだよ」

「厳つい男だよ! しかも! お前に銀貨三枚で売られたんだよ! 夢の中でも虐げられるなんてな! 朝っぱらからショックだ。朝飯いっぱい食うからな!」

「そうかよ」



 俺と優人は連れ立ってリビングに降りた。既にめぐがスタンバイしており、俺たちのことを蔑むような目で見ている。

「おそよう。休みだからって今起きたの? 相変わらずお兄ちゃんも優人くんも駄目ね」

「おい禄助。朝から駄目って言われたぞ」

「お前のせいだよ。なあ、めぐ。なんか食べるもんないか?」

 めぐは無言で庭を指差した。雑草でも食べろってのか。

「生ゴミは明日回収の日だから」

「実の兄にゴミを漁れってか! いいよ、もう!」

「しようがねえ! 禄助、お前が作るしかないな。俺はパスタでいいから」

 こいつマジで銀貨(百円)三枚で売るぞ。

「鍋に火ぃ沸かしとけ」

「おっ、リクエストに応えてくれるのか」

「アツアツにしとけよ。頭から被らせてやるから」

「やだよ。猫舌なんだ、俺」

「……朝からうるさいくらい仲がいいのね」



 日曜日。

 俺んち。

 俺の作ったパスタを啜る優人。ああ、こいつが幼馴染ってのは俺史における最大の汚点だ。せめてこいつが女だったらよかったのに。

「人生ってのはアホほど残酷だよな」

「ああ、そうだな。たぶん、俺も今お前と同じことを考えてるよ」

 無言でパスタを啜り合う。テーブルを挟んで睨み合う俺たち。まったくもって無駄な時間だ。

「どうする? 樋山くんでも誘って駅前に行くか?」

「今からか?」

 昼時だ。出かけるにはちょうどいいかもしれない。しかし気力がついてこない。何せ昨日から優人アホと二人で積んでたギャルゲーを消化し続けていたのだ。出来ることなら二度寝したい。そして叶うなら優人にはさっさと帰ってもらいたい。

「三人で駅前とか……別に明日にしてもいいじゃねえか。放課後に寄ればさあ」

「えー? じゃあこれからどうすんだよ?」

「いや、帰れよ」

「えー?」

 優人はへらへらと笑う。フォークをこっちに向けるんじゃねえ。

「どうせお互い暇だろー? 続きでもやろうぜ」

「続きって、ギャルゲーか? ……二日連続でお前とギャルゲーとか死にたくなる」

「俺だって死にたくなるわ! だけど家に帰って一人でいるのとどっちがマシだって話だよ。あのギャルゲーの余韻に浸ることになるんだぞ。『ああ、ゲームってなんて素晴らしいんだろう。それに比べて俺はどうだ』みたいな風にな」

 うっ、容易に想像出来てしまう。引くも地獄引かぬも地獄だ。

「分かった。せめてめぐにも遊んでもらおう。ギャルゲーはやめて格ゲーにしようぜ」

「よし、いいだろう」

「というわけで……」

 めぐは先ほどからファッション誌を無言で読んでいた。我が妹はちらりとこっちを見遣り、俺たちに言い聞かせるように、ゆっくりと首を振る。

「嫌よ。どうしてせっかくの日曜日にお兄ちゃんたちと遊ばないといけないの?」

「今日は輪をかけて辛辣じゃないか、めぐちゃん」

「えーーーーーーじゃあもーーーーどーーーーすんだよーーーー」

 俺はだだをこねた。めぐは見かねてリビングから立ち去ってしまった。

「蜘蛛の糸が切れたか。仕方ねえ。なあ、禄助」

「……なんだよ」

「ちょっと誰か、適当な女の子にでも声をかけてくれよ」

 はあ?

「女の子って、生きてる……三次元の?」

「それ以外なんだってんだよ。お前がjpgとかpngファイルの女の子をこの世界に召喚してくれるんならそっちの方がいいけどよ」

「むしろそっちの方が簡単に思えるな」

 俺は立ち上がり、食い終わった食器を流し台に持っていく。

「誰かいんだろー? ……ああ、原先輩は? お前さ、こないだ先輩と話してたじゃねえか」

「生徒会の手伝いの一環で話してただけだし、こないだ先輩のスカート覗いた疑惑のせいで口も利いてもらえねえよ」

「誤解を解けばいいじゃねえか」

「いや、ガチで覗いちゃったから……」

「お前マジでクズなー」

 だって階段上って見上げたら先輩がいたんだもん。不可抗力だもん。

「あ、じゃあ丹下院さんは? ほら、お前もあの子とは何だかんだで話すじゃん」

「ブラックギャル集団だろ? 絡まれてるだけだって。それに、丹下院はすげー強そうな三年の男と付き合ってるって噂だぞ」

 そんなやつにちょっかいかけたら捻り潰されちまう。

「うーん、じゃあ、ほら、なんだっけあの転校生ちゃん。勝負勝負仕掛けてくるじゃん。あの子誘おう」

「……やだよ。あいつ俺の中学ん時のことを知ってんだぞ」

「何? お前の黒歴史を知ってんのか? じゃあなおさらだな。誘おう」

「マジでぶっ殺すぞ」

 臭いものに蓋してんのに開封されてたまるか。俺はもう忘れたんだ。忘れたいんだ。

「かーっ、せっかくお前で遊ぼうと思ったによう……あ。俺、本が欲しくなってきた。禄助、本屋行こうぜ」

「てめえ俺のバイト先に来るつもりだろ」

「おう!」

 優人はサムズアップして満面の笑みを浮かべた。

「残念だったな。バイトはゴールデンウィーク前にクビになったよ」

「え? そうだったのか?」

「オーガにバレたんだよ。なんで嗅ぎつけられたか知らねえけど、問い詰められてゲロっちまった。許可取ってなかったから反省文も書かされたぜ。書き上げるまでずっと睨まれててさ、死ぬかと思った」

「ああー、そういやこないだ呼び出し喰らってたな。なーるほど、そのことだったのか。まあ、ドンマイ。次は可愛い女の子がいるところを探そうぜ」

 あんなに楽そうなバイトはなかった。当分、アルバイトはこりごりである。あ。そういや。

「……そのついでってわけじゃあないけどさ、部活もクビになったわ」

「部活ぅ? お前、そんなん入ってたっけ?」

「入ってたらしい。またこないだなんだけどさ、学校の帰り際におっぱいのでかい後輩の子に『もう来ないでください。いや、一回も来てませんでしたけど』とか言われて」

 優人の目がギラリと光った。おっぱいというワードに反応したのだろう。

「そんですごすご引き下がったのかよ?」

「確かにおっぱいは魅力的だったが、部活ってのはめんどくて性に合わん。団体行動なんか二度とごめんだ」

「ふーん? もったいねえなあ」

「そういうわけでフラグなど立たん。女の子を呼べなくて残念だったな」

「ホントだよ。……まあ、お前の場合はフラグが立たねえってより折ってるって感じがするけどな」



 楽しい楽しいゴールデンウィークが終わってしまった。今日からまた学校だ。

「憂鬱だぜ」

「まったくだな」

 優人と二人して、学校までの坂道をだらだらと上る。

「優人の『ゆう』は憂鬱の『ゆう』だからな」

「お前それさっきも言ってなかった?」

「もう喋ることもねえんだもん」

 世界が灰色に映って見えるぜ。

 そんな時だった。

「おはよう」と声をかけられたのは。

 振り向くと『委員長』がいた。黒髪ロングで、背は俺より少し高くて、目鼻立ちのくっきりした美人さんである。しかも脳波コントロールされそうなほどにおっぱいが大きい。

「おいーす、岩田さん」

「おいーす、寺嶋くん」

 彼女の名は岩田奉子。優人と同じくうちのクラスの委員長である。二人は委員長。妙にウマというか、ノリが合っている。

「石高くんもおはよう。なんかさ、いつも二人でいるよね。非生産的だね!」

 朝からなんてことを言うんだこの人は。

「どうせなら委員長も一緒に登校してくれよ。華が欲しいんだよ、華が」

 俺がそう言うと、委員長は目を細めた。

「確かに絵面が地味だもんねえ。しようがないなあ、一緒に行ってあげようか」

 委員長はノリがいい。話が分かる。クラスどころか学校中の生徒から慕われてるんじゃないかってくらいだ。そのくせ勉強も運動も出来る。えせ委員長の優人と違って本物の完璧委員長だ。

「二人はゴールデンウィークどこか行った?」

 俺と優人は同時に首を振る。

「いやー、全然。禄助んちでずっとゲームばっかやってたよ。岩田さんは?」

「私はねー、ちょっと地球の裏側とか行ってたんだ」

「へー、いいな。家族旅行?」

「日本の裏側って言ったらブラジル? アレか。リオのカーニバル!」

「えへへー、お父さんと二人でね。マセイオとか、サン・ルイスとか。その帰りにホンジュラスって国にも寄ってきたんだ」

 へー。全然知らねえわ。さぞいいところなんだろうな。

「親父さんと仲がいいんだ?」

「うーん? まあ、よそよりはいいんじゃないかな? 私はお父さんの仕事の都合で色んなところにくっついていくのが多いんだよ」

「すげえ羨ましいなあ、そういうの」

「お? 石高くんも今度一緒に来る?」

 え?

 俺は委員長を二度見した。マジかよ。いきなり家族公認の関係を求められちゃった。

「マジ? 行く行く?」

「おおー、石高くん乗り気だね! あ、銃は撃ったことある? たぶん必要になる場面が出てくると思うんだ」

「やっぱりいいです」

 冗談にしても本気にしても、まあ、ここいらで引いておこう。

「あ、そだそだ。石高くん、放課後空いてる?」

「……いや、ええ? えーと、その……」

「さっきの話信じてる? やだなー、冗談だって。アレは忘れて。そうじゃなくってさ、普通に放課後、ちょっと時間くれないかなーって」

 優人が俺を睨んだ。俺は咄嗟に目を逸らした。

 な、何? 何だと? 委員長が、美人で胸もそこそこ大きい委員長が俺を放課後に呼び出す、だと?

「委員会の手伝いとか?」

「んー、まあ、その。……ごめん、やっぱりまたあとで!」

「あっ!」

 委員長はさっさと歩き出してしまった。彼女の横顔が微妙に赤かったのは、俺の見間違いだろうか。

「そうか。く。くはは、そうか。少し遅かったけど……」

 俺は優人の肩を叩いた。

「春が来たんだなあ」

「う」

「う?」

「うおあああああああああああ!? なぜだっ!? なぜだ!」

 あーあ、このオモチャ、壊れちゃった。

「ちくしょおおおおおおなんでお前ばっかり! 禄助ェ、お前ばっかりいい思いしやがって! お前はそうだよな! いっつもそうだ。いつもそうなんだよなあ!」

 って、なんか思ってたよりキレてんな。

「はあ? いつもいつもって、別にそんなことねえだろ。俺の友達なら俺の幸福を喜べよ」

「俺にだってなあ! たまにはキレたい時があるんだよ! くそおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

「あっ!」

 優人はさっさと走り出してしまった。足が遅いから数秒かからず追いつけるんだけど、まあ、ここは一人にしといてやろう。



 その日。今日は幸せな気分で授業を受けることが出来た。なんかふわふわしてて、委員長の方をまともに見られなかった。ああ、そうか。これが恋なのか。好きってやつなのか。ギャルゲーとは違う、三次元の恋愛なのか。



 陽はもう暮れかけていた。俺は何度も昇降口を振り返るが、立ち止まることはしなかった。一人きりで歩き、校門を目指す。毎日通っているはずなのに、何だかいつもより距離があるように感じられた。

「はーあ」

 空を見上げて息を吐く。今日くらいはこんな風に黄昏気分に浸ってもいいはずだ。

「……なーに黄昏てんだよ」

 不思議に思って振り向くと、難しい顔をした優人が立っているのが見えた。

「何してんだ、お前?」

「暇だったからな。樋山くんたちと一緒にパソコン部で遊んでたんだよ」

「こんな遅くまでか?」

「暇だったって言ったじゃねえか」

 優人は俺の横に並ぶ。俺たちはどちらともなく歩き出した。

「禄助こそ、こんな時間まで岩田さんと一緒に何してたんだよ。あーあーあー、羨ましいですなー」

「告白されてた」

「チッッ!」

 でけえなあ、お前の舌打ちな。

「断ったけどな」

「はあ? マジで? 冗談だよな?」

「いや、断った」

「はあー、馬鹿じゃねえのかな。もったいねえ。岩田さんみたいないい人は他にいないぞ」

 うるせえな俺だってそう思うよ。

「告白されたけど、焦って俺も何言ったか覚えてないくらいのことを色々言っちまった」

「はあ、そんで?」

「最終的には……委員長には泣きつかれたし、人生相談まで受けちまったよ。石高くんってお兄ちゃんみたいだねとか言われちまった」

「ご愁傷さま」

「なんか、他に好きな人がいたんだってよ。そんでバッサリ振られたんだって」

「へえ、岩田さんを振るとはね。誰だそいつは」

「さあ、そこまで聞いてねえ」

「そんじゃあ、アレか。岩田さんは慰められたくてお前んところに来たのか」

「まあ、本人はそうは言わないだろうけどな」

 流石に弱みにつけ込むような真似は出来なかった。我ながら損な性格である。

「は、しかしそうかよ。ヒヨってんなあ、禄助くん」

「いいんだよ。今はお前らと遊んでる方が楽しいからな」

「出た! 出たよー、それ、その台詞。俺も一度でいいから言ってみたいわ」

「本当のことだからな」

 正直、俺は女の子が好きだ。だけど、女の子と付き合ってる自分が想像出来なかった。少なくとも委員長相手では何も見えなかった。そもそも、お互いのことをあんまり知らないし。いや、付き合ってから分かることもあるんだろうけど。けど、なあ。

「あーーーー、フラグって立たねえもんだなあ」

 ゲームみたいに選択肢とか出れば分かりやすいのになあ。

「……つーかさ」

「あ?」

 優人が立ち止まって、俺を訝し気な目つきで見てきた。

「お前さ、結構俺のこと好きだろ」

「……いや、俺にそういう趣味はない」

「俺にもねえよ! そうじゃなくって、岩田さんと俺らを秤にかけたわけだろ? そんで岩田さんを振ってるわけだ」

「まあ、そうだけど」

「はっはっは、そうかそうか!」

 ばんばんと肩と背中を叩かれた。何が楽しいんだ、こいつは。

「友達甲斐のあるやつだなあ、お前は」

 優人は上機嫌だった。それは、俺が女の子と付き合わなかったからじゃないんだろうな。

「優人。秤にかけるとか言ってたけどな、俺にはそんなつもりねえし、これから先もそんなことしねえよ」

「は?」

「俺がどんな美人と付き合うことになっても、またこういうことがあってもだな。俺は他のやつとお前のどっちかを選ぶことは出来ねえよ」

「……どういう意味だ、そりゃ?」

「たぶん、俺はお前を優先しちまうんだろうなってことだよ。気持ち悪いけど、友達だからな」

 俺がそう言うと、優人の顔からふっと表情がなくなった。

「友達……?」

「何で疑問形になるんだよ! そうだろ。そうじゃねえか。昔っからの友達だろうが」

「俺が友達だからって女振ったりするかあ?」

「するんだよ。そういう時もあるんだよ」

「そうかあ?」

 そうなんだよ、うるせえな。

「……つーか。女ってやっぱり怖いよな」

「なんだよ、岩田さんに変なこと言われたのか?」

「男も怖いけどな」

「はあ?」

 俺はそれ以上何も言わなかった。

 委員長が嘘を吐いていなければ、彼女を振ったのは優人だ。こいつも、もしかしたら俺と同じ理由で委員長の告白を断ったのかもしれない。だから俺も委員長を振ったってわけじゃない。まあ、そういう風に星が巡ったってことなんだろう。

「なあ、優人。お前は好きなやつとかいねえの? いつも俺のことを煽るけどさ、お前はそういうのあんまし言わねえよな」

「俺? 俺は……うーん。よく分かんねえ。なんかそういうのもいいなあって思うんだけどな。イメージっつーか、想像出来ねえんだよな」

「ほーん」

 そんじゃあ、そうだな。

 久しぶりに幼馴染の為に動いてやるか。優人だって可愛い子と付き合うのは嬉しいに決まってる。それに、こいつが色恋沙汰であたふたするところが見たいってのもある。

「あ? 何ニヤニヤしてんだよロクデナシ」

「いや、別に。……あ、一応委員長の連絡先は聞いたんだけどさ、優人も教えて欲しいか?」

「えっ……岩田さんの? ああ……え? い、いや、いきなり連絡しても気持ち悪がられるって。つーかだな、まあ、色々あってだな」

「実は岩田さんの許可は取ってんだよな。優人にも教えていいかって聞いたら『もちろん』ってさ」

「は? なんで? いつ?」

「だからさっき相談受けた時だって。いろいろ話したからさ」

「お前、もしかして……?」

「ん? 何? 何だよ?」

 俺はげらげらと笑った。優人は両手で顔を隠した。どうやらすべてを察したらしい。なんだよ、結構楽しいじゃねえか。他人の恋路を適度に見守ったり、煽ったりするのは。アレか。ギャルゲーの悪友ポジのキャラってのもこういう感覚だったりすんのかね。



 その後。



 優人には彼女が出来た。俺と樋山くんには出来なかった。樋山くんは優人の彼女に横恋慕したが普通にビンタとかされていた。たぶん、十年先までこのことで弄られるだろう。俺は弄り倒すつもりだ。

 優人は手編みのマフラーを作ってもらったり、高校卒業後は彼女と一緒に東京の大学に行くかもしれないとか言い出してる。おいおいおい温かそうだなあ。なあ? ふざけんな。誰のお陰だと思ってんだ。

 まあ、優人が幸せならそれでもいいか。最近はそんな風に考えてる。俺は普通に女の子とは付き合えていないが、幸せの形ってのは千差万別だ(言い訳がましいかもしれないが)。他人の幸せを感じて自分も幸せになれるって、そういう形もあるんだろう。俺は俺に満足している。俺は石高禄助というやつでよかったとすら思っている。

 願わくは彼女が欲しいけどな! 俺も可愛い子といちゃつきたい! あーあーあー、ギャルゲーでならハッピーエンドしまくってるんだけどなー。百戦錬磨なんだけどなー。俺の考えた最強のギャルゲーだったらこんなことにはならなかったのになー。なんてな。





(『俺の考えた最強のギャルゲーだったらこんなことにはならなかったのに!』 終わり)

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― 新着の感想 ―
[一言] 結局、この岩田は何もんだよ てか樋山に幸せは来ないの…?
[一言] 各章の続きが欲しいです…
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