第7章 - すべてが始まった場所
アシナ、カイル、そしてカエリラは森の中を黙って歩いていた。
雨粒は木々の間を伝い、葉や石に滴り落ちる。まるで自然自身がそこで何かを嘆いているかのようだった。
そして…彼らは立ち止まった。
目の前には荒れ果てた光景が広がっていた。
木は途中で折れ、地面はひび割れ黒く焼け焦げている。
空気には奇妙な静寂が漂い、動物は一匹も近づかなかった。
まるで森がその場所を尊び、または恐れているかのようだった。
カエリラ(周囲を見渡し、驚いて):
「こ、ここで何が起こったの…?」
アシナは微笑んだが、それは誇りの笑みではなかった。
危険な記憶を帯びた、野性的な笑みだった。
一方、カイルは真剣な表情を浮かべていた。
カイル:
「ここは、俺とお前の母さんがかつて大いなる敵と戦った場所だ。
この場所には…その戦いの痕が残っている。」
彼は重い視線でカエリラを見つめた。
カイル:
「俺はお前の母さんの印を受け入れなければならなかった。
あいつに支配されないために。
あいつの目的はすべてを破壊することだった…
新しい空っぽの世界を創ること。
そして、その怪物は…俺の父親だった。」
カエリラはしばらく黙った。
そして雨で濡れた地面を見つめた。
そこに映ったのは、母の尾が戦旗のように揺れている姿だった。
カエリラ:
「それは本当なんだね…
部族の狼たちは、祖父は原初の狩人だと言っていた。
でも…なぜ祖父はあなたとお母さんを殺そうとしたの?」
アシナが近づき、その圧倒的な存在感で会話に割り込んだ。
アシナ:
「彼は狩人だったからよ。
最も恐れられた狩人。
そしてカイルを無限の爆弾として使おうとした。
存在するすべての原初の者たちを消し去る、生ける武器として。」
カエリラ(恐怖で):
「…それはつまり…?」
アシナ(遮って):
「そうよ。
カイルは父親より強くなるために作られた。
でも、彼はそれを一人で成し遂げられなかった…
それはまだあなたが完全には理解する必要のないこと。」
カエリラは敬意を込めて頷いた。
アシナ(カイルを見て、嬉しそうに):
「よし…
じゃあ戦いましょう、パートナー。
よく見て、娘よ…
お前が生まれる前の、母さんと父さんの戦い方を。」
アシナとカイルは、森の中の荒れ果てた空き地へ歩いて行った。
そこはまるで森の中に取り残された小さな砂漠のように、乾燥しひび割れた大地だった。
彼らは離れ、遠くから睨み合った。
雨は降り続き、立っているカエリラは青と赤に輝く瞳でそれを見つめていた。気づくことなく…
アシナとカイルは戦闘態勢を取った。
身体は動かず、その周囲にオーラがみるみるうちに広がる。
古の戦いが、今まさに再び始まろうとしていた…
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続く…