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偏差値45からオックスフォード大学に進学した話  作者: 希羽
第一章 留学準備編

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第二十一話 TED Talks

「駿、バスケめっちゃ上手いらしいね!」


 教室で優奈がテンション高めに話しかけてきた。


「めっちゃ上手いよ、マジで!」


 俺の代わりに颯太が即答する。


「えー! 体育でバスケ選択すればよかった~!  駿のプレー見たかったなあ」


 優奈が少し悔しそうに言う。


「まあ、中学の頃は結構頑張ってたからな」

「じゃあ、アメリカ留学したら現地でバスケしてみたら?」


 優奈がふと思いついたように言う。


「いや、昔の俺ならそうしたかったかもしれないけど、もうバスケはいいんだよ」

「えー!? なんで?」


 優奈は驚いた顔をするが、俺の気持ちは変わらない。


 その時、教室のドアが開き、先生が入ってきた。


「皆さん、こんにちは! 授業を始める前に、今日は一つ紹介したいものがあります」


 先生が教壇に立ち、話し始める。


「皆さん、TEDテッド Talksトークスは知っていますか?」


 数人の学生が頷く。


「TED Talksは、非営利団体TEDが提供する英語のプレゼンテーション動画です。ビジネス、心理学など、幅広い分野の専門家や著名人のスピーチを見ることができます」


 先生は続ける。


「英語学習にも役立つし、モチベーションアップにもつながると思うので、ぜひチェックしてみてください」


 そう言ってから、先生は授業に入った。


 放課後――。


 家に帰り、今日もTOEFLの勉強をする。


 しばらくしてリビングで休憩しながら、ふと今日の授業を思い出す。


(TED Talksか……)


 気になってスマホで検索すると、すぐに動画が見つかった。


 試しに人気のものを一つ再生してみる。


 スマホの画面に映し出されたのは、舞台の上に立つスピーカーの姿だった。


 観客席からの拍手が響く。スピーカーは少し笑いながら、話し始めた。


 シンプルな英語だけど、発音がきれいで聞き取りやすい。


(意外とわかるな……)


 字幕をつけながら、俺はスピーチを聞き続けた。


 テーマは、失敗から学ぶこと。


 英語の勉強のつもりだったけど、内容にも引き込まれる。


 途中、少し早口になる部分もあったが、文脈でなんとなく意味がつかめた。


(これ、TOEFLのリスニング対策にちょうどいいな)


 話が進むにつれ、気づいたことがある。


 ただ単に英語を「聞く」だけじゃなくて、「考えながら理解する」ことが大事なんだ。


 TOEFLのリスニングでも、ただ単語を拾うんじゃなくて、話の流れを掴むことが必要になる。


 スピーチが終わると、会場から大きな拍手が起こった。


 俺はスマホを置いて、少し考えた。


(俺も、もっと英語を話せるようになりたいな……)


 リスニングはなんとかなりそう。


 でも、スピーカーみたいに「話す」ことはまだまだ難しい。


(もっとスピーキングの練習もしないとな……)


 そんなことを思いながら、俺は次の動画を再生した。

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