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夜な夜な魔法少女に襲われてます  作者: 重土 浄
第九話「キミの命の味」 
32/51

ダイナー2



 俺はいつも通りダイナーにいる。


 ファミレスだが調度品もサービスもアメリカンダイナーを手本にしている店だ。ここにいると、行ったこともないアメリカにいる気分になれる。


 「いっとけば良かったな、アメリカ」


 行こうと思えばいつでも行けたはずだった。


 「そのたびにキミはパスポートがないって言うんだろ」


 顔のない美少年が茶化す。たしかにそのとおりだ。結局のところ面倒くさかったのだ。


 「またアビスマルが倒されたぞ。コース料理だとしても進みが早すぎる」


 俺の向かいに座る、顔貌かおかたちのわからない美形に嫌味を言う。目下のところの二人の話題はこれがメインだ。


 「料理を食べるスピードはお客様次第だからね。それにこれは予定通りでもある。負け惜しみじゃなくね」


 調理場の騒がしさが聞こえる。今も新たな料理、新たな破壊の獣が作られている。


 「そろそろ次の料理ができそうだ。今度のはキミの期待に答えられたらいいんだけどね」


 調理場からの音が上がる。俺は料理ができあがる瞬間のこの音が好きだ。


 匂いと音が期待を掻き立てる。どんな料理も食べる前の期待が重要なのだ。期待こそが料理を美味しくする。


 調理場から溢れた魔物が調理人を何人も押し殺した。


 これは期待できそうだ。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 絵が!!素晴らしい!!感動した!! ふへへ。 [一言] 大量更新ありがとうございます。かなりの量が読めて非常に嬉しいですし、満足感がありました。絵も、かなり多目で驚きました。文章も絵も、素…
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