表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/34

毎年、毎年おこなっていること

お越し頂きありがとうございます!


受付のトビラから見える小さなフレームは、”桜”を写している。

朝の部屋掃除を終えたワタシとジャックは、

ソファにうなだれるように座り、その景色に魅了されていた。


「キレイですネ〜」


「花見にでも行きたいね〜」


「美しいものには棘がある」ではないが、少し時間が経つと、散った花びらの掃除をしなくてはならない。

秋~冬の季節も紅葉に魅了された後に、その落ち葉には悩まされたものである。


「タケ、ジャック、ちょっといらっしゃい」


「何ですか女将?」


「タケさん、私たちナニカしましたか?」


「いや・・・してないと思うよ」


確かにジャックが呼ばれるのは珍しい。

女将に言われて休憩室に向かうと、ワタシたち2人以外の全員は集まっていた。

何か深刻なこともあったのであろうか。


「今年もこの時期が来たか・・・」


「そうですね・・・」


おじいちゃんとサイトウおばちゃんが、頭を抱えている。

ワタシ、ジャック、ケンさんの3人は、何がなんだか理解が追いついていない。


「今年も何をするかを考えないといけません・・・」


「・・・女将、え〜と何の話ですか???」


頭に?マークが出ている3人の代表としてワタシが先陣を切った。


「女将!今年はこの3人にやってもらうのは、どうですか?」


「私達も・・・もう体がね。動かなくなってきてるからね〜」


ワタシの問いに誰も答えることなく、

サイトウコンビが何かをワタシたちに任せようとしている。


「新人3人にできるかしら、しかもジャックは大学生」


「まあ、どうとでもなれでええんじゃないか?」


おじいちゃんの「どうとでもなれ」に女将は納得しているようだ。


「さてそれでは3人には・・・」


3人が同時につばを飲み込む。


「”屋台”を出してもらいます」


この地域では毎年春に、”温泉祭り”が行われている。

地域の人々は祭りを盛り上げるために、それぞれが考えて”屋台”を出している。

毎年、毎年行われているため、同じものを出してもいいのだが、女将のプライドがそれを許さないみたいだ。

違うことをすることにこだわり、毎年旅館スタッフは頭を抱えているとのことだ。

何だか学祭みたいで少しワクワクしてきたのはワタシだけでなく、

ケンさん、ジャックもそのような雰囲気が感じられる。

感想や評価、待っております。

よろしくお願い致します!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ