4月30日-8
間に合いました。
20200225:タイトルの間違いを修正しました。
「いくぞっ!!」
ただ全力で前に進む。
余裕の笑みを浮かべたリーパーは先ほど同じように突いてくる。
それの切っ先をつかんで止める。
そのまま引いて距離を詰めようとして――
「ふふ、では上げますね」
と大して抵抗することなく手放された。
当てが外れてつんのめるように体軸がずれた。
そこを狙って逆の手に構えた剣で斬りかかってくる。
狙いは首筋、白熱化した刃が飛んでくる――
「うーんやっぱり無理そうですね」
甲高い音がして弾く。
その光景を見てリーパーは少し悩むような
切っ先をつかんだままリーパーの首を狙ってふる。
それを読んでいるように首を傾げつつ頭一個分下降して避けられる。
「まだまだ!!」
返す刀で斬りかかる。
相手は生身、腕の力で殴るだけでも大ダメージだ。
「ふふ、割り切りは大切ですね」
手にした剣で受けられる。
金属がぶつかり合う高い音と共に、ぶつけ合った反動を用いてリーパーはコマのように回る。
リーパーの左足のつま先はまっすぐ俺の側頭部に伸びてきて――
「くっ!!」
慌てて逆方向に逃げようとしたら逃げようとした方向からハンマーで殴られたような衝撃を受ける。
原因はリーパーの右足だ。
右のかかとが逃げようとした方向に置かれており、それに自ら突っ込んだ形になっている。
目立つ左を囮に畳んだ右足をコンパクトに回していたようだ。
かかとに弾かれて今度こそ左のつま先が直撃する。
ちょうど頭を挟まれたような感じだ。
「がっ!!」
ごく短期間に打ち込まれた衝撃は頭を揺らす。
わずかに視界が揺れるがそれだけだ。
それに対してリーパーは。
「蹴った方が損傷受けるって、どんな装甲してるんですか、この攻撃それなりに自信があったんですよ」
両足の先から血が滴っている。
血自体はすぐに止まった様子だが受けた損傷はまず間違いなくリーパーの方が上だ。
「こうなると空で戦うのは不利ですね」
と、口ではそんなこと言っているがまだまだ余裕がありそうだ。
片手で持っていた剣を両手で構える。
それに対応して俺もまた柄をもち両手で構える。
鏡合わせのように全く同じ正眼の構えをとる。
じりじりと互いに距離を詰めて――
「ふっ!!」
俺から仕掛ける。
体当たりをするように構えたまままっすぐ突っ込む。
この構えならどんな方向にでも動ける。
だからただ突っ込めばいい。
「基本は大事ね」
薄い笑みを浮かべたままリーパーは真下から剣をかち上げようとする。
だから逆に押し込む。
と、刃筋がずらされ空振りする。
続いてリーパーの剣は俺の胸のあたりに突き込まれ距離を離される。
続いて流れるように袈裟懸けに斬りこんでくる。
その後でようやく構え直し横になごうとして、一瞬早く懐に入られて柄尻で殴られる。
その衝撃で宙返りを打ち唐竹割に脳天に振り下ろされる。
そのどれも傷一つつけることができない。
が――
「どうしました?」
「くそ!!」
だが一歩的に攻撃を受ける。
そのストレスが募る。
「ちぃぃ!!」
一か八か大上段に構えて防御を考えず斬りかかる。
それに対してリーパーは――
「一か八かで防御力任せで大技を打ち込むのはよくない癖ですね」
一歩分距離を取り、剣を槍投げでもするような形で構えた。
そして俺ではなく地上に向けて投擲する。
その先には――
「なっ!? 深雪が!!」
ハッキングに集中している深雪がいる。
それは音を貫く音と立ててまっすぐむかった。
明日も頑張ります。




