4月30日-2
間に合いました。
「面倒ですね」
電気で出来た人型――電人は捕まえても捕まえても次々現れます。
ケージに入れて斬りつければ形を維持できなくて崩れていきますが――
「きりがない……」
この施設――日本の東西をつなぐ変調施設の心臓部でもあるコンデンサーからゾンビのように電人がわいてきます。
今のところはなんとか押しとどめていますが、だんだんわいてくる速度が上がっています。
「まずい」
思わず口に出してしまいます。
もし私が対処できる能力を超えて、施設への出入り口を守っている方たちに殺到したらまず間違いなく死者が出ます。
「……なにか手掛かりはないですかね?」
湧いてくる速度は段々早くなっているの確かですが条件がわかりません。
もしくは条件なんてなくただ本気を出しているだけかもしれないですし……
「ダメですね」
ネガティブなことばかり気になってしまいます。
だから――
「試しますか」
ケージを統合し複数の電人を一つにまとめます。
最初はバラバラに分かれていたのでケージを大きさを絞り一体にならないか試しますが――
「おかしい……」
まとまった一体は輝きが強くなるなどの変化はなく数が減っただけに見えます。
普通に考えればまとまった分強くなりそうなものですが……
「まぁ、一つ一つ斬っていくよりははやいですよね」
昔のゲームのキャラのようにケージの形状を口が開閉する球体に変化させて、捕食させるようにして電人を処理していきます。
「でもこの方法もいつまでもつかわからないですよね」
ため息交じりの言葉を吐きます。
同じようなケージを作り、合計五つのケージで追いかけます。
「……いっそ檻で隔離しますかね」
でも下手な場所に作ったら職員や自衛隊の人の邪魔になりかねません。
「考えがまとまらないですね」
何故湧き出るのか?
何故湧き出る速度が速くなるのか?
果てはあるのか?
大切なことだが取り留めのない考えが浮かんでは消えていきます。
すると――
「嬢ちゃんわかったぞ!!」
不意に声が聞こえます。
「GgigIi!!」
その声に向けて電人が殺到していきます。
とっさにその電人に向けてケージをまとめて叩きつけて処理をおこない、叫んだ人の懐の通信機をハッキングして鳴らす。
「会話はそっちでお願いします!!」
叫びかえします。
相手は一瞬面食らったようだがすぐに納得したのか電話を耳に当てたようです。
「遅れてすまんが、今の嬢ちゃんが置かれている状況と、周りに連絡を取ってようやくわかった」
一呼吸後に続いて――
「おそらく発電所からやってきている」
「といいますと?」
その返事は歯に物が挟まったかのように――
「非常識的だから頭が変になりそうだが、ここに送られている電力は全くない、だが発電所はフル稼働しているそうだ、そして発電量はドンドン上げているそうだ」
「とするとおかしいですね、いつの間にか消えているってこと――ああ、なるほど」
ようやくわかりました。
送られてくる電力が電人に変化しているから、ここに送られている電力は見かけ上無くなっているて、発電量が増えているから電人の数が増えているわけです。
電人を無理やりくっつけても強化されなかった理由はまだわかりませんがヒントはわかりました。
「よし!! 巻き返しますよ!!」
宣言し気合を入れ直しました。
明日も頑張ります。




