ⅩⅩⅧ-2
間に合いました。
「ここでの発言は裁判で不利な証拠として扱われる可能性があり、黙秘する権利がある」
照明こそあるが窓はなく、明るめの壁紙が張られているが狭く、机と椅子のみの殺風景な部屋に押し込まれた。
相手の針山警部は事務的な口調で話を続ける。
「そして弁護士を雇う権利もある、ここまではいいか?」
鋭いと言える視線で俺をにらむように見ている。
「……」
ここまであまりに強引な流れだったので黙っていると。
「沈黙は肯定ととる」
とそれだけを言って話を続ける。
「さて、橘諸井、お前には数えるのもばかばかしくなるくらいの容疑がかかっている」
と言って机に叩きつけるように資料の束を置く。
おれを威嚇するような音に思わず少し驚く。
「さて、とんでもないのと小さいのどっちからやる?」
「……」
心当たりはない。
しかし何かを言ったらそれが証拠となってしまいそうなので押し黙る。
「一応確認するが、年齢は18をこえているな?」
「……ああ」
つまり未成年であるが、少年法は適用されない。
「少し時間がかかったが自分の歳も即答できないのか」
とどこか見くびるような口調で話しかけてくる。
「まぁいい、それでおまえにかかってる容疑で傷害罪に殺人に珍しいのでハイジャックに関するものまであるな、まぁこれは別のとこの仕事だが――」
と威圧的な口調での取り調べが始まった。
============================〇===
「もうへばったのか」
ネチネチと責められながら、トイレに立つのにも許可が必要な異常な状態の中、相手があきれたように言葉を漏らす。
その目をにらみ返そうとするが――
「なんだ? いい加減口を割る気になったか? そうしたら楽になるぞ」
おれを脅してくるようなその目に気勢がなえる。
同時につい自白に同意してしまいそうになるが、現実問題として何があったのかはよく覚えていない。
そんな状態でうなづくことなんてできない。
あの手この手で言質を引き出そうと言葉と雰囲気で攻め立てる。
「何も言えないほどの腑抜けとはな、明日もたっぷり時間をとってやるからな覚悟を決めておけよ」
と残して荒々しく席を立った。
相手が去ったことでようやく体から力が抜ける。
が――
「ほら!! 立て!!」
怒鳴る寸前。
しかし身をすくませるような声でわきから抱え上げられ立たされる。
その状態で引きずられるように連れていかれ――
「ストップ」
鋭い声で制止をかけたのは見たことがある人――青木さんだった。
手には一つの封筒を持っている。
「体の方は健康かもしれないけど、心の方はどうかな?」
と言ってその場の警官に封筒を渡す。
「医者からの一筆付きで精神科への再検査と入院の妥当性をまとめた物」
と言ってどこか不敵な笑みを浮かべて――
「というわけでこのまま無理な取り調べはできないよ」
その騒動を聞きつけてこわもての男――針山警部が戻ってきて。
「あん?」
すごむような視線で青木さんを見て、警察官に渡されていた「ここでの発言は裁判で不利な証拠として扱われる可能性があり、黙秘する権利がある」
照明こそあるが窓はなく、明るめの壁紙が張られているが狭く、机と椅子のみの殺風景な部屋に押し込まれた。
相手の針山警部は事務的な口調で話を続ける。
「そして弁護士を雇う権利もある、ここまではいいか?」
鋭いと言える視線で俺をにらむように見ている。
「……」
ここまであまりに強引な流れだったので黙っていると。
「沈黙は肯定ととる」
とそれだけを言って話を続ける。
「さて、橘諸井、お前には数えるのもばかばかしくなるくらいの容疑がかかっている」
と言って机に叩きつけるように資料の束を置く。
おれを威嚇するような音に思わず少し驚く。
「さて、とんでもないのと小さいのどっちからやる?」
「……」
心当たりはない。
しかし何かを言ったらそれが証拠となってしまいそうなので押し黙る。
「一応確認するが、年齢は18をこえているな?」
「……ああ」
つまり未成年であるが、少年法は適用されない。
「少し時間がかかったが自分の歳も即答できないのか」
とどこか見くびるような口調で話しかけてくる。
「まぁいい、それでおまえにかかってる容疑で傷害罪に殺人に珍しいのでハイジャックに関するものまであるな、まぁこれは別のとこの仕事だが――」
と威圧的な口調での取り調べが始まった。
============================〇===
「もうへばったのか」
ネチネチと責められながら、トイレに立つのにも許可が必要な異常な状態の中、相手があきれたように言葉を漏らす。
その目をにらみ返そうとするが――
「なんだ? いい加減口を割る気になったか? そうしたら楽になるぞ」
おれを脅してくるようなその目に気勢がなえる。
同時につい自白に同意してしまいそうになるが、現実問題として何があったのかはよく覚えていない。
そんな状態でうなづくことなんてできない。
あの手この手で言質を引き出そうと言葉と雰囲気で攻め立てる。
「何も言えないほどの腑抜けとはな、明日もたっぷり時間をとってやるからな覚悟を決めておけよ」
と残して荒々しく席を立った。
相手が去ったことでようやく体から力が抜ける。
が――
「ほら!! 立て!!」
怒鳴る寸前。
しかし身をすくませるような声でわきから抱え上げられ立たされる。
その状態で引きずられるように連れていかれ――
「ストップ」
鋭い声で制止をかけたのは見たことがある人――青木さんだった。
明日も頑張ります。




