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間に合いました。

 敵の山上に嵌められて不利なポジションを強いられてしまった。


 だが――


「しゃぁ!!」


 ダイブを仕掛けながら山上に襲い掛かる。


 ()()()()()()()()


 不利な状況だったら負けるのだったらアタシは山上に何度も負けることはなかった。


 何よりアタシ自身の活動限界が近い。


 一秒ごとに何かが蒸発していくような感覚を得る。


 体が軽い。


 対照的に四肢には力がこもる。


 戦闘者として余計なものがこそぎ落とされているからだ。


 ()()()()


 頭の片隅にそんな数字が浮かぶ。


「決着をつけるぞ!! 山上ぃ!!」


 振り上げた剣の切っ先に雷が落ちる。


 多少エラーは吐くが問題ない程度だ。


 目的は地面に打ちこみ淡雪とまとめて吹き飛ばすことだ。


 プラズマ砲撃のフルパワーなら淡雪だろうと吹き飛ばせる。

 そうすればアタシらの勝ちだ。


 右腕のみの打ち込みは、命中した山上を真下に打ち込んだ。


「はやい!?」


 その言葉に何の感慨も浮かばなくなっている。


 山上はすぐに体勢を立て直し、独楽のように回転して斬りかかってくる。


 受けると切断される。


 だから上昇し安全圏に逃れる。


 空ぶったその後、剣を納めている。


「もらった!!」


 叫び、突きを放つ。


 それを読んでいたように山上はかかとで受ける。

 方向をそらせるように受けられたためわずかにつんのめる。


 あと七秒。


 コチラの活動限界が近いことを知っているわけではないだろうが山上は距離を離すために勢いよく蹴り上げられる。


 若干離された。


 だからあえてより上昇する。


 すると山上が見えて、その直線状に淡雪が見える。


「くらえ!!」


 わずかな溜めの後にプラズマの光が砲口から放たれる。


 山上は驚いた様子で受けて地面に押し込まれていく。


 それを――


「せぃっ!!」


 剣を振るって切るようにしてこっちに飛んできた。


 砲口を閉じて、全身の力で振り下ろす。


 衝撃波をまとった剣は大きな火花を散らして山上の軌道をそらした。


「くっ!!」


 狩りを行うように急降下して剣をぶつける。


「なんで早く!?」


 あと四秒。


 銀の鎧を着た敵は少年の声で叫んでいる。


 余計なものを斬り捨てて純粋になっていく。


 猛烈に降り続く雪と雷。


 それらを斬り捨てななら敵の横腹に左足での蹴りを入れる。


 体勢を崩しているので逆側から剣で斬りかかる。


「っぁぁ!!」


 言葉が喉から洩れない。


 どちらかというと発声できるほどまとまった思考が浮かんできていないことだろう。


 喉が震えるような呼吸音を上げて何度も攻撃を重ねる。


 音を置き去りにした世界でなお、どこまでも早く一心不乱に斬りかかる。


 返す刀で敵も斬りかかってくるが、それでも遅い。


 余計なおことを考える暇があるなら一太刀でも重ねる。


 打ち込むたびにこちらの剣から火花が散りゆがみが重なる。


 しかしこの後などない。

 返される一太刀に三倍は多く返す。


 はやく。


 ただはやく。


 一意のみでただ打ち込む。


 攻撃の密度で真下に押し込んでいく。


 ()()()()()()()()()()()()()()()()()


 ()()()()()()()()()()()()()()()()


 だから戦う。


 大きく敵が体勢を崩した。


「っ――!!」


 もう雄たけびともいえない、腹の奥から洩れるたぎりをぶつけるように喉から吐き出す。


 もうおぼえてないけどただ叫びおおきくたたきこ――


「!?」


 光に包まれ。


 強化外骨格がダウンする。

 表示は度重なる過電流による故障。


 強化外骨格は格納され、雪が降る極寒の空気にさらされる。


「もらった!!」


 相手がこちらの右腕を斬り飛ばして上空にはね上げる。


 きれいな弧を描いて白く輝く剣が雷光がきらめく雪の夜にまう。

 それは余計な装飾をそぎ落としたうえで壊れる寸斬まで使い込まれた道具としてとても美しい刀身を見せながら落下してくる。


 あと一秒。


 なんの表示か全くわからない。


 地面にはうずくまり何かをしている誰かと倒れているだれか。

 コチラの腕を斬り飛ばした相手は、こちらがもうすぐ活動停止することを見て取っているのか地面の二人に目を向けてる。


 ()()()()()()()()


 ()()()()()()()()()()()()()()


()()()()


 それはタイミングなのか場所なのか、それともまた違う意味なのか。

 そもそも意味すらないかもしれないが叫んだ。


 上空に体を向けて、落ちてきた()()()()()()()()()()()()()


 焼き切られながら胸の中ほどまで斬ってそこで止まる。

 柄には斬り飛ばされた右腕がまだついている。


 右腕を噛み。

 振り切り体を切断する。

 身体から斬り抜けて、血液(エネルギー源)をたっぷり吸った剣に命令を下す。


 ()()()()()()()()


 太陽のように輝くそれを首の力と握っている腕の力で地上の目的に向かって――



 ()()()




明日も頑張ります。

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