4月27日-5
間に合いました。
距離を離しての仕切り直し。
リーパー達の脇に崩れるようにして倒れている橘。
「橘を頼む!!」
叫んでまっすぐ突き進む。
弾かれていた剣が変形し、リング状に変形する。
そのまま橘をひっかけようとするが――
「させるわけないでしょう?」
という言葉と共にリーパーが弾き飛ばす。
ウォーモンガーは橘の方は視線も向けることなく一直線に俺に斬りかかってくる。
目標は最初から俺のようだ。
「くらえやぁ!!」
白熱化した剣の一撃はむしろ俺の足元を狙っている。
猪突猛進なようでこういう事への機転は効くからたちが悪い。
と思いながら頭から飛びこむような前転を行う。
「ちぃぃ!!」
崩された足場の部分を飛び越えてそのまま突き進む。
狙いは橘――
「リーパーッ!!」
ではなくリーパーだ。
橘の事は淡雪に任せたのだから俺が何とかするのはリーパーとウォーモンガーだ。
ウォーモンガーは通り過ぎたので、リーパーに向かい剣を抜き斬りかかる。
それを読んでいたのか、笑みを浮かべたままこちらに踏み込んできた。
「よいしょ」
同時に狙っていたかのように胸に柄尻が合わせられた。
つまりリーパーが掲げた柄尻に突撃した形になった。
「あ!! クソ!!」
リーパーはその勢いを利用して後ろに跳んだ。
タイミングを外されたので空振りをしてしまい致命的な隙をさらす。
まずい。
と思った瞬間。
「全力で行きますよ」
眼前にリーパーが居た。
その目は透き通っており、ただこっちを見つめている。
その両手は俺の頭を挟んでいる。
そのまま大して力を入れているように見えないのに地面に押し付けられた。
「がっ!!」
雪を突き抜けて地面にバウンドするような勢いで叩きつけられた。
おどろいたが痛みはない。
だからリーパーの足があるだろう場所にむって剣を振る。
「刃物の手元が見えない状態で使うと危ないですよ」
と、どこか抜けたこと言いながら避けられた。
立ち上がろうとして――
「なっ!?」
上空に放り投げられる。
そこでようやく気付く。
「俺の力を利用しているのか!?」
「おおむねそのような感じですね」
と背中のあたりから声がする。
上空に放り投げつつ空を飛んでぴったりと後ろについているらしい。
とっさに斬りかかろうとして――
「時間切れですよ」
構えすら取らず受ける。
リーパーに斬りかかった刀身にひびが入る。
慌てて納刀する。
「もう一回いきますよ」
と散歩でも向かうような口調で言って、腕をつかんできて――
真下に投げられる。
急速にリーパーの姿が小さくなり――
地面に激突した。
さすがに地面に少しめり込んでしまい、一瞬身動きが取れなくなった。
そこに狙いすましたようにウォーモンガーが現れて――
「食らえ!!」
プラズマ砲撃をしてくる。
プラズマの勢いだけで地面に強く押し込まれる。
周りの氷のように解けて蒸発していく。
「おぉ!!」
何とか立ち上がる。
色々大変だが一つだけいいことがあるなら――
「リーパーが絶対に居ないってことだな」
つぶやいて降ってくるプラズマに対して研ぎ終わった剣を一閃し、隙間を作って転がりでる。
「ちぃぃ!! しぶといな」
苛立たしさを隠そうともしていないウォーモンガーをリーパーがなだめつつ。
「落ち着いて“ウォーモンガー”」
と言いながら相変わらず薄い笑みを浮かべている。
それに。
と言葉をつづけながら。
「橘君も確保されたのでやりますよ」
と大して気にしていないような口調で大鎌を構える。
その言葉を聞いて胸をなでおろす。
俺が二人を引きつけたらその隙に橘を回収する。
うまくいったようで二人に良いようにされた甲斐があった。
「まぁ、やられたのは本気だったが」
と言いながらまた鞘に剣を納める。
「よし!! もう一度!!」
気合を込め直すために声を上げて再度二人に立ち向かう。
明日も頑張ります。




