20190425-1
体調が悪いので短いです。
「さーてどう見る?」
話題は今まさに拘束されている政府役人たちだ。
それに対しては針山警部は憮然とした表情で答える。
「まずいな、特に『上』がな」
「まぁね、突入して助けに行ける集団なんて警察くらいしかないもんね」
それに対して苦笑に近い表情を浮かべる。
「誰から助けるかとかいつ助けるかみてーな話はしているが、そもそも助けられるかどうかという検証はおざなりだ」
「『そっち』はどう見てるの?」
肩をすくめて答える。
「はじき出された警備員曰くいくつかの段階があるらしい」
「というと?」
ある程度は掴んでいるが、ごく早い段階で警察は握りこむつもりなようでうまく情報が拾えていないのでものすごくほしい情報である。
「正直俺はこの件は警察じゃ対処できないと思う、だからお前らに流す」
「なるほど」
居住まいを正して耳を傾ける。
「まず第一段階は影みたいな状態だ、この状態では触ることができずするする通り抜けられる」
「それがテレビに映っている状態のあれだね」
「あぁ」
と短くうなずいて続ける。
「続く段階は半分だけ通り抜ける状態だ、部屋の中に入った時だな」
「半分?」
「金庫やパソコンなどの物は触れるが、人は触れない状態だ」
なるほど。
とうなずくが疑問に思ったことをぶつける。
「それ服とかは?」
「服なら触れる、だから拘束しようとしたが多勢に無勢でどうにもできない」
だからな。
「一か八かで素っ裸で飛び込んだ警備員がいる」
「それはまた思い切ったことをするね」
その思い切ったことをしてくれたおかげで中の情報が手に入れられるのはありがたい。
「手錠だと」
「え? 何が?」
「だから手錠をかけるそうだ」
針山警部はジェスチャーで手錠をかける真似をする。
「そうすると同じように影みたいな姿になってどうにも触れなくなる」
「なるほど」
うなずく。
そして一つの考えを話す。
「つまりその手錠を何とかすと?」
「そういうことだ、奴ら基本的に無音だがその手錠だけはこすれ合うような音がしたって話だから人数集めて突入して手錠を破壊して開放するつもりらしい」
針山警部の表情は納得できていない表情で固まっている。
明日は頑張りたいです。




