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Apr/25/ 2019-2

間に合いました。

「これで終わり!!」


 立てこもっている倉庫を守っていた虚ろな目をした軍人たちを全員のした。


 続いて溶接されている扉をノックして――


「もしもーし、助けに来たよー」


 一拍して、控えめに叩き返される。

 周りに別の人間がいないかを気にしている様子だ。


 返事として二回ノックして。


「破るからちょっと下がってて」


 ペタペタと壁を発破する爆薬を人一人が通れるくらいの枠を作るように張り付けて。


「点火」


 空気が抜けるような音と青白い光が灯ってその枠がくりぬかれた。

 倒れる前に掴んで止める。


 向こうではいきなりほぼ音も光も出ない破壊に驚いている様子だ。


「……ここはクラブじゃないぞ、お嬢ちゃん」


 と向こうに立っていたアフリカ系のゴツイおじさんがいきなりそう漏らした。

 上背は二メートル近い巨漢だ。


「閉じていい?」


 くりぬいた扉で出入り口をふさぐようなしぐさをすると――


「まてまてジョークだよジョーク、助けに来るのがこんなちっこいのとは思わなくてな」


 続いて、バンバンと肩を叩きながら話しかけてくる。


「すまんな―、ここになんとか数十人で逃げ込んだんだが、アイツら迷わず溶接してきやがった、まだ武器や食料があればよかったんだが、ここはそんな気のきいたものはなくてな」


 倉庫の奥には保管されているシーツや掃除道具で即席の武器を作っている。


 中には弓矢に見えるものまである。


「とりあえず一番近いここに来たんだけど、詳しく――」


 と言っている間にこの倉庫に向かって人が集まってきている。


「そんな暇ないね」


 といって、気絶させた人ごと銃を渡していく。

 流れ作業で拘束して装備をかっぱらっていくのは流石だ。


「じゃ、私は陽動しているから、他の立てこもり場所を開放しに行って」


 あ、

 と思い出したようにさっき使った粘土状の爆薬と信管、リモコンを渡す。

 うまく使えば二つくらいは破れるはずだ。


「プラスチック爆弾と同じように使えるから工兵の人っている?」


 手を挙げた人がいたのでその人にまとめて渡す。


 と相手は流石に釈然としない様子で、


「でもこんなちっこいのにあぶねーことさせるのもなぁ」


 とぼやいている。


「適材適所、ここまでボクは見せたように全員のしてやってこれた、何とか飲み込んでね」


 と残して飛び出す。


 物陰に隠れて連射される弾丸は熱に浮かされたような目からは想像もできないほど正確だ。


「でも!!」


 わざと緩急をつけてジグザクに走る。


 そこまで長く銃弾の嵐を切り抜けたわけではないが、さすがに慣れる。


 少し前まではこんなことはできなかった。

 その種は――


「いやー、淡雪のドローンって本当に高性能だ」


 光学迷彩をかけたドローンが基地上空を飛び回り、探索しリアルタイムで脅威度のランキングを自動で割り振り報告を送信してくれる。


 今のボクに死角はない。


 だったらあとは視認して避け続けるだけだ。


「そこ!!」


 しびれを切らした数人が物陰から身をさらした。

 だからその人間の手に持った銃を撃つ。

 打ち込む弾丸は跳弾しないように特別柔らかい素材で作っている。

 当たった弾丸は変形しめり込ませ運動エネルギーをすべて発揮させる。


「ぐが!!」


 その結果、強引に銃が跳ね上げられる。

 たまに指が骨折するけど、死ぬよりはましなので許してほしい。


 数百メートルは離れた場所への精密な射撃。

 少しでもそれて生身に当たれば柔らかいとはいえ金属の弾丸は体内で変形しながら人体をズタズタに破壊するだろう。


「でも、これくらいわね」


 射撃特化の戦闘も目的としたコンセプトで作られた存在だから鼻歌交じりで出来る。


 と、ヘリの空気を叩くローターの音が聞こえる。


「さすがにやりすぎでしょ」


 慌てることなく大型の火器を取り出して構える。


「撃ち落とすなら簡単なんだけどなー」


 などとぼやきながら飛び立ち、こちらにバルカン砲を向けてくる。


 向き切る前に一発の特殊な砲弾を発射する。


 まっすぐ進みそれはヘリのエンジンの開口部にシュートされ――


「よしよし」


 急激にヘリの飛行が不安定になった。


 発射した砲弾はある種の金属を押して固めたもので、簡単に粉々になる。

 エンジンにシュートされた金属粉は不純物として燃焼を阻害し、燃焼室ちかく高温で溶けるがそこから離れると固まり始める。

 そうすると安定的な飛行は不可能だ。


 安全のためにヘリは着陸し始めた。


「あとは、なに!?」


 叫ぶ。


 が、戦車が来ても負ける気がしない。


 が――


()()()()()


 少し前まで毎日聞いていたぶっきらぼうともいえる声が聞こえる。


 声の主は――


「ウォーモンガー!?」


「久しいね、ブラックスミス」


 ニィ。

 とサメのような笑みを浮かべたら強化外骨格を着こんで、いつものような大剣を構える。


 まずい。

 と胸の中で呟く。

 私の弾丸は――


「いくよ!! しのいで見せろ!! ブラックスミス!!」


 叫びながら剣を振り上げで突撃してくるウォーモンガーに何発も砲弾を撃ち込むが、若干足が緩まるだけで有効打は与えられず、叫んだ。


()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 そして大剣が唐竹割に振り下ろされる。

明日も頑張ります。

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