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4月24日-8

間に合いました。

 急いでトンネル事故が起きた場所に向かいました。


「急がないと!!」


 現場ではトンネルの中から黒煙が吐き出されています。

 出入り口に近い場所ではもう逃げたのか無人の車が乗り捨てられているようです。


 人目を気にせず空から降ります。

 トンネルを遠巻きに見ていた人の何人かがこちらに気付いてこっちを見ました。


「えっ!? なんで女の子が空から?」


「今はそれよりも中の人です!! 大雑把でいいのでどれくらいいましたか?」


「え、その、覚えてない」


 でも。

 と言葉を続けて話し続けます。


「急に天井が落ちてきて、誰かが飛び込んできた――()()()()()


「飛行してきたということですか?」


 その疑問に相手ははっきりとうなずきました。


 疑問に思いますがそれよりも救助を優先するためにトンネルに突入します。


「ん? 誰か戦っている?」


 音からするとそのようです。


 そう思いますが車の中でぐったりしている人を救助し続けます。

 車のガラスを割って、引きずり出した人を担架に形を変えた金属で安全な場所に運び出し続けます。


 そんなことを続けつつ進んでいくと驚く光景が見えました。


「よいしょ」


 白いワンピースとくるぶしまで届くような女性が軽やかに跳びまわりながら大鎌を振るっている光景が見えます。


「ggaagiagakoaga a!!」


 ノスタルジストのクリーチャーは錆が浮かんだ鉄骨を芯材としたヒビだらけの体を持った人型に見えます。

 頭には汚れ切った黄色いヘルメットをかぶっています。


 叫ぶたびに天井から瓦礫が落ちてきて、ついでに下敷きになった車がひしゃげています。

 それで足止めを行ってその質量任せの強力な肉体戦を仕掛けています。


「な  んで?」


 ノスタルジストとクリーチャー協力関係、というより使役しているはずなのに本気で戦っています。


「あら? ようやくですか、淡雪ちゃん」


 と言いながら身をひるがえすようにして瓦礫を避けながら話しかけてきました。


 どうじにクリーチャーもこちらを見て――


「OoOOOoooommamamaMAmaqaaedaea!!」


 ひと際大きく叫んんで私の周りの外壁が倒れ込むようにして降り注ぎます。

 その口の中はファンのようなものが回転しています。


 そして――


「くっ!!」


 今まで戦っていたリーパーを完全に無視して私に殴り掛かってきました。


 ()()()()()()()()()()()()()()()()()


「なんでですか!?」


 思わず抗議の声を上げる。


 その拳を半身ずらしてよけようとして――


「え!?」


 ()()()()()()()()()


 朽ちてしまったかのように。


「GAraragyuaragauala!!」


 盾のように担架を構えて受けます。

 勢いは多少潰せましたが、芯に届くような重い攻撃です。


「ぐ……」


 さらに変形させて棒状にして顔を上げると。


 ちょうどリーパーがこちらに蹴り込んでくるとこ――


「ぁっ!!」


 するりと構えた得物を抜けて側頭部につま先が入り、意識が飛び掛けます。


 が、ダメージを我慢して踏み込んで攻撃をし返そうとしたら――


「また!?」


 ()()()()()()()()


「ふふ、老朽化しているんですよ。」


 と話しているリーパーは足音すら立てない柔らかな足取りで攻撃を繰り出してきます。


 軽く空を飛んで下がったその場所は――


「KOrkorkoeosuskikkaokoa!!」


「なっ!?」


 待ち構えていたクリーチャーに殴られて老朽化した路面に埋められるようにして叩きつけられました。


「……」


 出来事が立て続けに起きているせいで頭がうまく回らない。


 二対一の状況でハッキングをリーパーに仕掛ける余裕はなさそうです。


「Grarahahahhaga!!」


 わき目もふらず私に対してクリーチャーが攻撃をしてくる理由がわかりません。

 さっきまでリーパーと戦っていたので味方ではないと思うのですが……


「ふふ」


 とリーパーが軽く笑いながら話しかけながら攻撃を仕掛けてきます。


 路面に足をつけないように、振り下ろされる鎌を避けます。


「不思議でしょう?」


「……ええ」


 うなずいて頭上から降ってくる瓦礫を避けます。


「理由は簡単です、()()()()()()()()()()()()()()()()()()


「は!?」


 その言葉は私の思考に空白を作られてしまい、クリーチャーの一撃がまともに入った。


 そして意識は途切れ――

明日も頑張ります。

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