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4月22日-10

間に合いました。

 夕方、貨物列車が停車している駅。

 効率的に医療品が運び込まれている。


 その様子を最後部の貨車から眺めている。

 すると穂高さんより連絡が入る。


「そこの医薬品があれば特に症状がひどい感染者の症状を和らげることができるわ」


「これだけの量があって、一部の人しか無理なんですね……」


 つぶやく。


 その言葉に穂高さんは――


「仕方がない、と言ってしまえば陳腐なセリフですができる事には限りがあるの、理解して――とは言えないわね」


「理解すべきでしょうか?」


 すると苦笑が一つ入り。


()()()()()()


「なるほど」


 視線を人の動きに移すともうそろそろ終了のようだ。


「さて、これからその貨物列車は無人で発車します、その間の運転は山上君の来ているそれに搭載されている人工知能が遠隔操作する、できることは確認していますね?」


「はい、往来する車がないからできることですが」


 列車の加速度とコースから自動で出力を調整し走りきる。

 最悪おれの強化外骨格と電源を繋いで走れるように準備済みだ。


「では向かいます」


「ええ、一応途中からヘリと合流してもらいますが――期待しないでください、あまり長時間飛べないので」


「わかりました」


======================〇=========


 途中までは順調そのものだった。


 しかし、遠くから見覚えのある影が飛んでくる。


 赤いソレは――


「ウォーモンガー」


 早速線路にプラズマ砲を撃ちこんできた。


「させるか!!」


 割り込んで遮る。


 圧力がすごいがじりじりと押し返すように進む。

 前は体が崩されていたが、今回はちゃんと真正面から受けれたので進むことができる。


「やるねぇ!!」


 嬉しそうな口調で数十――下手をすれば百メートル以上の落差を使った稲妻のような勢いで大剣を打ちこんでくる。


 空中に飛びあがりそれを抜き打ちした片手剣で切り落とす。

 その後すぐに鞘に納めて振り返る。


 ウォーモンガーは少し前のように体の各部からブーストのためのプラズマジェットを吹きながら殴り掛かってくる。


「前みたいにすぐへばんなよ!!」


 その言葉に軽く顎を引くことで答える。

 岩どころか崖でも割りそうな拳を拳を――


「っ!!」


 半身に構えた右肩で受ける。

 後に吹き飛ばされそうなのを必死で押し返す。


 コマのように回転しながら真下から飛んでくるつま先を受けながら抜刀し斬りかかる。


 軽業師のようにバック転を行いをよけられる。


「はん!!」


 そのまま流れるようにこちらから見て右から襲ってくる回し蹴りに移行される。

 それを刀身で受けて斬ろうとして――


 ()()()()()


 かかとからプラズマジェットを吹いて急反転し左から飛んできた。


 側頭部にクリーンヒットする。


「前より弱くなってねぇか!?」


 そうかもしれない。


 しかし、それは違う。


 なぜなら前に戦った時はろくに避けることも行わなかった。

 しかし今回は()()()()()

 つまりこちらの攻撃を無視して攻め続けることができないのだ。


 相手の回転に追い付けなくてもいい。


 とにかく食らいつくことを行わないといけない。


「っしゃあ!!」


 嵐のような三連打が来るがそれに対してできるのはとにかく耐える。

 引き離されすぎないようにして隙を見て打ち込む。


「トロイねぇ!!」


 修復が完了した大剣を大砲に変形させて、前のように砲撃を行おうとして――


()()()()()()()()


 戦っている間にとっくの昔にかなり先の地点に進んでいる。


 慌てておいかけようとしているが――


「させない!!」


「あぁ!! くそ!! 面倒な奴だ!!」


 ウォーモンガーの武装では俺を直接倒すことはできない。

 瓦礫に埋めるなどしないと行動不能にできない。


 つまり時間を稼ぐ必要がある今この状況が俺の独壇場だ。


「ちぃぃ!!」


 忌々しそうに呻くが、知ったことではない。

 今必要なことを全力で行えればいいのだ。


「列車が目的地に着くまで相手する!!」


「あぁ!! くそ!!」


 一方的に攻撃されるが、今はそれでいいのだ。

 決着がつく時間を一秒でも長く取れればそれが俺の勝利に近づくのだから。

明日も頑張ります。

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