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4月22日-7

なんとか間に合いました。

「確か作戦は……」


 口頭だが作戦自体は短いのですぐ思い出せる。


 ビジネスホテルに呼び出すので“ウォーモンガー”の方を叩けという作戦だ。


 作戦というにはあまりに短いが本当に可能なのか質問する。


「まず、ノスタルジストのメンバーは宮崎県にいまだに潜伏中の可能性が高いです」


「混乱を起こすだけならそれこそ空気感染するインフルエンザでもばらまいた方が楽です」


 言われてみればそうかもしれない。

 と思っていると、一枚の写真がスマートホンのメール機能で送られてくる。


「これは!!」


 そこに写っている紅い短髪の女性はわからないが、黒い髪をポニーテールにしている方は見覚えがある。


「“ブラックスミス”」


「こちらの写真自体は今日撮られたものですね」


 いままで全然つかめなかった姿が簡単にとらえることができた。

 その事実に驚いていると。


「おそらく陽動ですね、この後は監視カメラの死角を縫うように移動されてロスト、つまりこの土地に居ると思わせたいということですね」


「……ええと、この件を出ている可能性はないのですか?」


「ゼロではないわ、でも付近のマンスリーマンションに不審な二人組が契約を入れたことは判明しているの」


 状況証拠だけが積み重なっていく。


「とにかくまずは不審に思われないように準備した場所に連れ出す、同時に付近の住民も逃がすという手順をふむわ」


「どうやるんですか? なかなか難しそうですが」


 咳ばらいをされて説明が始まる。


「まずはパンデミックを理由にマンションの人間を複数台のバスに乗せて移動させる、そして高度な顔認証システムでサーチさせます」


「うまくいくんですか? 車内に置いておいたら不審に思われないですか?」


 その疑問にはっきりうなずいた。


「ええ、なので道路に置きます、速度監視機器の偽装をして、そうするとバスの片側しかサーチできないので途中でウータンしてもらって逆サイドもサーチします」


「なるほど」


 確かに道路の脇によく置かれているものなら注意を払わない可能性が高いだろう。


「そうして、どの席に座っているかを特定し、目的の二人に罠を仕掛けた部屋に誘導します、無関係な人は部屋、もしくは廊下で別の隊員によって安全な場所に移動させます」


「なるほど」


 そして、ビジネスホテルにノスタルジストの二人と自衛隊員と俺だけにしてそこを襲う。


「というわけで山上君は“ウォーモンガー”の方お願いね、スペックからして君じゃないと多分相手にならない」


「そうなんですか?」


「彼女は強化外骨格着ているでしょう? となるとヘリのロケット弾も弾く可能性があるから、それだったら銃弾で殺傷可能な“ブラックスミス”の方は自衛隊のほうで対処します」


 なかなか不安に思う。

 確かに“ディープスロート”も銃弾で制圧できたので“ブラックスミス”も可能だろうが、相手は大火力を自由に撃てる。

 生身で相手するのは危険すぎると思う。


「その、なんといえばいいのかわからないのですが――」


「心配は無用ですよ、全力を尽くす、ただそれだけです、私はそれを期待するだけですがね」


 その言葉に背筋を正し。


「ではお願いされた“ウォーモンガー”の方は任せてください」


「ええ、お願いました」


 と連絡を切って、渡された座標に向かってダイブする。

明日もがんばります。

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