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52-2

何だかんだで二人の成長が二十台半ばで止まり、ギービルとニクスの犠牲により世界平和は守られた。


そんな或る日の事、政府からメールが届いた。


最初は何時もの治癒薬の取引日時に関する事だと思っていたが、それプラス聖女が支配から解き放たれた事に関しての問い合わせが追加されていた。


「あ・・・やべぇ、報告するのすっかり忘れてた」


慌てて政府や報道機関にメールを送り、SNSや巨大掲示板にも全て終った事を上げた。


そしてこの騒ぎに乗じて俺が外出した時の写真がアップされたりもして、連日メールやら取材の申し込みの対応をしたりで忙しい日々を過ごした。

因みに出入り禁止にした例の三社は、全て俺のマッチポンプだったんだとかやってて更に叩かれて視聴率を落としている。最早救い様が無い状況だ。


そんな状況も一月程で落ち着き、ふと思いついた。


「リトラ・・・旅行に行かないか?二人きりで温泉とか・・・いや、いっそ全員で行くのも良いか。迷宮の方はアクアに頼んでさ、平日に二泊三日位なら問題ないだろうし」


「主殿、皆で行くのであれば城の外に温泉施設を作っては如何ですか?我等が揃って外に出るとなると報道連中が黙っていないと思われますし」


「あ~それもそうか。俺等下手な芸能人より知名度有るしなぁ。それじゃ温泉作って食事は各自食べたい物好きなだけ頼んで、ぱ~っとやるか!!」


そんな訳で温泉施設を作り、城の一階の二部屋をぶち抜いて大型TVやカラオケなんかも設置して宴会場にして三日間馬鹿騒ぎをした。


これからは慰労も兼ねて月一位でやっても良いかも。


世話に為っている従業員達や営業さんに自衛隊の人達。良識のある報道関係者とか総理や政府関係者を呼んで見るのも良いかもしれない。

俺達がこの国で受け入れられて居るのは、他でもない彼等のお陰なのだから。






「ご主人様。R国の使者を名乗る方が極秘で御会いしたいと言っておりますが如何致しますか?」


「はぁ・・・A国とC国に次いでR国もかよ。こりゃあ近い内に他の国からも申し込みが来そうだな」


漸く平和になったと思えば数日でこれかよ。


「では、今まで通りの対応と言う事で宜しいでしょうか?」


「ああ、俺との会談は日本国政府を通す様に言ってくれ。それ以外では受ける気は無いともね。これからも来るだろうけど、後で報告してくれれば良いからアクアの判断で送り返して良いぞ」


「畏まりました」


後は総理・・・政府の対応次第か。


治癒薬だけでなく、俺達が迷宮から出られる様になった事が知れ渡り、自国に引き入れる為に諸外国が動き出したのだ。

核兵器ですら通用しない迷宮に住み、魔法と言う未知の攻撃方法を持つ俺達を軍事目的に使うためだろう。

実際問題、俺とアクアだけでも十分世界征服出来るのだから、それを抱える日本は脅威でしかないと言う事か。


存在その物が抑止力となり他国への牽制になるのならそれで良し。


もしも他国が攻めてくるのであれば全力を持って排除する。


その結果、歴史に悪の象徴として名を残す事になったとしても、俺は俺の〝家族〟を守る、唯それだけだ。


あの日、そう決めたのだから。

最後まで読んで頂き有難う御座います。


今回を持って本作品の完結とさせて頂きます。

別作品のキャラを出したりしたのにも拘らず最後まで続けられたのは読んで下さった読者の皆様のお陰です。


本当に有難う御座いました。

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