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「え~っと・・・・・所持金2,832,532円って・・・・・何で230万も増えてんだよ!!・・・・・あ~もう訳わかんねぇ・・・・・はぁ・・・で、迷宮は魔王城を中心に半径1kmで、地下10階地上20階・・・・・随分広いな・・・・・開始は三日後からか・・・外部からの入り口は全部で十二ヶ所で入ると地下10階に転移すると・・・・・・・」
魔力の変わりに日本円で迷宮内のオブジェクトや魔物等を買って好きな所に配置し、各階層を整えて侵入者を迎え撃つのが基本。まぁ良くあるシステムだな。
収入は一般人が迷宮に侵入すると+100円で滞在一時間に付き+10円、更に死亡時には+1000円。勇者と聖女は10倍の侵入+1000円と時間+100円に死亡時は+10000円。ぜひ勇者と聖女には頻繁に出入りするか長期滞在をして戴くか、片方だけを倒し続け・・・・・るのは止めておこう。
因みにLVは無いが魔物を倒す事で勇者と聖女は強くなって行く。但し、弱い魔物を狩り続けても一定以上強くはなれない。←此処がポイント!
「ん~オブジェクトは結構高いなぁ・・・・・取り敢えずは地下10階から整備して様子見てから少しずつ増やして行くとするか・・・・・え~っと部下を呼ぶのは・・・・・お、これか・・・・・【四天王ガチャ】っておい!外れ引いたら洒落になんねーだろ!ああ、引かなければ以前のままで召還出来るのか・・・ん?・・・・・何で五回引けるんだよ!あ~四天王と身の回りの世話してたメイドで五人か・・・・・・・・」
四天王は元々上級悪魔だから下手したら弱くなる可能性が有る。
だが、メイドは下級悪魔だったし、戦闘する訳じゃないから試しに引いて見るのも有りか・・・・・・・
「・・・・・良し!メイドの分だけ引いてみよう!・・・カチ・・・《ピカッ!ドゴオオオォォォン!!》・・・おおっ!何か凄ぇエフェクトが!・・・どれど・・・れ・・・・・レ、レジェンドかよ!・・・・・おいおい!エンシェントドラゴン【黄金龍】って・・・・・やべぇ・・・・・・・・下手すりゃ俺よか強ぇぞ・・・メイドなのに・・・・・何かもう全ての運を使い果たした気がする・・・言う事聞いてくれっかなぁ・・・・・」
一抹の不安を覚えながらも、もう他はどうでも良いやとそのまま召還したのだが、家中探したが何処にも居ない・・・・・どう言う事?
「何だよも~・・・・・まさかバグってるとかじゃねぇよな・・・・・・・はぁ・・・一人で頑張るしかないのかね・・・・・《ピンポーン》・・・え、もしかして別の階に召還されたとかか?!そう言やこの建物が魔王城だもんな!有り得る!・・・はいは~い!今行きますよ~っと」
軽い足取りで玄関まで行き、なんとなくドアスコープを覗くと黒目黒髪のどう見ても日本人女性が立っていた。
(あれ?四天王もメイドも黒目黒髪なんて居なかった筈だけど・・・・・)
ピンポーン
「すいませ~ん。何方かいらっしゃいませんか?103号室の者ですけど~」
(あ!街は無くなったけど、この建物の中に居たから助かったとかか?!)
「はい!今開けますから少し離れてて下さい」
鍵を開けてドアを押し開くと、そこには二十代後半位のお嬢様風美人が立っていた。
「あ、良かった~誰も居ないのかと思いましたよ。私は103号室の山田杏奈と言います。それで、その~・・・・・死ねぇ!!」
山田杏奈と名乗った彼女が突然背後に隠し持っていた包丁で切りかかって来た。
「ぐあぁ・・・・・あ、あれ?何だ?ぜんぜん痛くないんだが・・・・・・・あっ!そうか、俺は聖女の力を得た勇者でしか殺せないんだったわ・・・はははって、何すんだ!危ねぇだろうが!包丁なんかで切りつけやがって普通なら死んでるぞ!」
俺の着ていたトレーナーの左肩口から右脇腹までばっさりと切れて地肌が見えていた。
「チッ・・・五月蝿いわね!あんた魔王なんでしょ!だから殺しに来たのよ!大人しく死になさい!!」
「ふざけんな!おぉっと!そう簡単に死んで堪るか!ああっ!お前聖女だな!ゆ、勇者!勇者は何処だ!?って・・・・・あれ?お前一人か?おわっ!危ねぇから包丁振り回すな!聖女なら知ってんだろ!?勇者じゃなきゃ俺は殺せねぇんだよ!ちょっ!やめっ!おわっ!」
「このっ!死ねっ!えいっ!避けんな!このっ!・・・《ゴスッ!》・・・・・・・」
聖女の振り回す包丁を避けたり喰らったりしていると、突如現れたメイドのハイキックが聖女の後頭部に炸裂し、聖女は膝から崩れ落ちる様に床に転がった。
「遅くなって申し訳有りません。召還された部屋にメイド服が無かった物で、似通った服とエプロンに着替えるのに手間取ってしまいました。にしても・・・・・流石にその格好は如何かと思いますご主人様。いえ、ワイルドさを全面に押し出しているのでしょうが少々遣り過ぎかと」
「いや、こう言うファッションじゃねぇよ?!そいつ・・・聖女に遣られたんだけど・・・・・死んで無いよな?」
「ふふふ・・・勿論で御座います。一撃で殺してしまっては詰まらないではないですか。ああ、目が覚める前に縛っておきましょう・・・・・少々細いですが此方の紐をお借りしますね」
メイドは嬉々として荷造り用のナイロンロープで聖女を縛り始めた。
「・・・・・・・おい、何で胸を強調する様に縛る・・・それからM字開脚は止めろ!パンツ見えてるから!幾らなんでも可哀相だろ!!縛らなくて良いからそこのベッドに寝かせとけ」
「ククク・・・これはですね・・・《ムニュ》・・・フッ・・・やはり上げ底・・・ククク・・・この様な真似をしておいて私よりも小さいと言う事実を皆で共有し辱めるのです!あはははは!何が聖女ですか!さぁご主人様!遠慮なさらずにお好きになさって下さいませ!!」
「え・・・いや、その・・・・・あ~『リトラ』さんや、何かキャラ変わってない?以前はもっとこう・・・大人しいと言うか、そんな感じでしたよね?」
「あら、私とした事が・・・・・申し訳有りません。何分強大な力を得たものですから、つい気が大きくなってしまいまして。ああ!私とした事がご主人様のお着替えを用意しなくては!・・・・・あ・・・すみません何処に何が在るのか解らないのですが・・・・・」
「あ~着替えは自分でするから、そいつをベッドの上に・・・あ、ちゃんと解いてあげてね。それから散らかっている物を纏めといてくれる?」
「・・・・・ご主人様こそ如何なさったのですか?魔王としてもっと尊大に命令して下さいませ」
「はぁ・・・全員揃ったらそれも含めて話をするからさ、取り合えず片付け宜しく頼むよ」
リトラに片づけを頼んで衣装ケースから着替えを取り出し、着替える為に仕事部屋へと向かった。
ここまで読んで頂き有難う御座います。




