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一般公開二日目も朝から大賑わいだった。
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【魔王城@603号室】
一般開放初日の昨日は沢山の方が訪れたのも拘らず、戴した混乱等
も起こらずに済みました。
これからも皆さん一人一人がマナーやモラルを守り、末永く愛される
憩いの場となる事を私は望んでおります。
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「さて、それでは我々も出るとしようか」
「へ~い・・・・・」
「どうしたティゲル、体調悪いなら無理に行かなくても良いんだぞ」
「あはは!陛下、こいつ昨日声掛けられなかったの気にしてるだけだから」
「うっせーよ!どうせ俺だけ写真所か声さえ掛けられませんでしたよ!くそ~・・・俺って影薄いんですかね・・・・・・・・」
「ならば我と持ち場を換わるか?ティゲルよ」
「い、良いんっすか?!流石兄貴!優しいっすね!一生付いて行きます!」
ギービルに変わり地下9階へと喜び勇んで出かけて行ったティゲルだったが、ニクスのオマケ的に写真を撮られた位で、直接声を掛けられる事も無く再び落ち込む事になったと言う。
「では、各自着替えて持ち場へ向かうとしようか」
四天王達が立ち上がり各自の部屋へ向かおうとした瞬間、デミスが大声を上げた。
「ああぁ!!リ、リトラ・・・お前、その指輪・・・ま、まさか・・・陛下から貰ったの・・・か?」
「ええ、一昨日の夜に求婚の御言葉と共に戴きましたが何か?」
「くっ!しれっと言いやがって・・・・・お、おめでとう御座います、陛下・・・・・何時かはこう為るだろうとは思っていましたが・・・早過ぎますよ・・・・・・・」
「え~っと・・・有難う?早過ぎるとか言われてもなぁ。ずっと同棲生活してた訳だし、俺的には今更感が強いと言うか、けじめを付けただけなんだけど・・・お前だってあっさり引いたじゃん」
「そ、それはそうですけど・・・・・」
「へ、陛下、我等がここに来るのは控えた方が宜しいでしょうか?」
「それこそ今更だろ。俺達ゃ家族みたいなもんなんだから遠慮なんて要らねぇよ。それにお前等、料理出来んの?」
「「「「うっ」」」」
「各自の部屋に弁当送るとか出来るけどさ、やっぱ皆で食べた方が旨いだろ」
「私の事もお気になさらず。ご主人様の幸せが私の幸せですから」
「よ、良いのか?後で暴力に訴えたりは・・・・・」
「何ですか?」
「「「「な、何でも有りません!それでは行って参ります!!」」」」
リトラの一睨みで逃げる様に部屋を出て行く四天王達。
最早リトラが真の魔王と言っても過言では無いだろう。
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「アクアさ~ん!お水貰える~?」
「あ~!こっちもお願い!流石に飲みすぎちまったよ!」
「・・・頭痛てぇから大声出さねぇでくれぇ~・・・・・・・」
昨夜の宴会で死屍累々と行った地下8階ではアクアの分体達が彼方此方で飲み水を配っていた。
「この水結構旨いけど、特別な感じなの?」
「いえいえ、ここの泉から湧き出している物から不純物を取り除いているだけですよ」
「へ~下の階のプールの水も?」
「ええ、私が常に浄化しておりますから、近くに有るスイミングスクールよりも安全に遊泳出来ますよ。宜しかったら次回は水着を持ってお越し下さいね」
営業も忘れないアクアだった。
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「ニクス様、ティゲル様、入り口前交番に巡査部長さんを呼びに行って来ては貰えませんでしょうか」
「む、何か事件か?」
「はい、女子更衣室の一部にビデオカメラが仕掛けられておりました」
「解った、直ぐに対処させよう」
「宜しくお願いします。私共で処分しては犯人確保は出来ませんでしょうし、警察側にも手柄を取らせた方が良いと思いますので。地下10階を警邏中の警官に外部へ応援要請を出す様に言ってある事も伝えて下さいませ」
「・・・ああ、それも伝えておこう」
ティゲルは俺達必要ないんじゃね?と思っていたが、アクアが落ち込んでいたティゲルにも手柄を立てさせようと気を使っている事には気が付いていなかった。
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地下10階ではデミスが有る集団に取り囲まれていた。
「おい、お前等、巡回の邪魔だから道を空けてくれ!」
「え~そんな事言わずに一緒に写真撮らせて下さいよ~」
「少しくらい良いじゃないですか、あそこのベンチで一緒にお茶にしましょう」
「貴方達、我侭を言ってはいけません、デミス御姉様が御困りでは無いですか。さあ、道をお空けになって、御姉様の邪魔をしてはいけませんよ」
「「「「「はぁ~い」」」」」
一日中ゴスロリ少女達に付き纏わられ、魔王城に戻る時には泣いて縋り付かれたりもしたのだった。
一般公開二日目は翌日が平日とあって、PM8:00以降は入場者が特に増える事も無く終った。
ここまで読んで頂き有難う御座います。




