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詩集  作者: 矢作 日和見
11/20

蜃気楼


 くらりくらりと蜃気楼

 ゆらりゆらりと蜃気楼


 今日も明日も明後日も

 深く見えない霧の中


 探っているふりして眠ってる

 踊っているふりして踊らされている

 夢でもいいさ楽しければ

 靄の中へと消えていくのは

 どこかで見た気がする蜃気楼


 嘘を吐いてはごまかして

 大切なものさえ裏切って

 揺られるままにどんぶらこっこ

 それの何が悪いんだい

 私をとがめる蜃気楼


 かつて見つめたあの横顔も

 かつて聞いてたあの声も

 今となっては額縁のなか

 セピアにくすんだその思い出を

 隠してくれるな蜃気楼


 ありもしない傷を舐めては眠って

 一体何になると言うんだい

 やけくそになっちゃあいけないね

 一度だけでも(それ)を追ったなら

 あなたも見たでしょ蜃気楼





 くらりくらりと蜃気楼

 ゆらりゆらりと蜃気楼


 夏のさかりのカゲロウに

 混ざって見えたの蜃気楼

 夢もうつつも幻想も

 すべて悪いのは蜃気楼

 すべて見たものは蜃気楼

 すべてをゆがめる蜃気楼

 もう一度だけ見てみようか蜃気楼

 もう一度だけ願ってみよう蜃気楼


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