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第五波『田中タダシ(41)建国記 『中世ヨーロッパ風なんてキツすぎる!』』

その他、読んだ作品

『クロの戦記』……完結するのだろうか、と不安になるばかり。

『再召喚された勇者は一般人として生きていく? 』……恐らく思いつきで進行している。私にはついていけなかった。

『『イーリス共和国』の誕生 』……多視点の群像劇。これは相当難しいのではなかろうか。

『三十路魔法使いと喪女ドラゴン』……いきなり人間化するのは興醒め。

 本日のタイトル

『田中タダシ(41)建国記 『中世ヨーロッパ風なんてキツすぎる!』』


  著者:「小倉ひろあき」様



 ジャンル:殺戮系ファンタジー R15




 タイトル評価:2.0

 現状よくわからないという評価が妥当。

 建国と言われれば国が滅亡したりもしくは亡命したりと想像するが、主人公は王の覚えもめでたい貴族である。

 幾らかのトラブルはあったが主人公は領地経営に勤しんでおり、国を作ろうとするような意図があるのかは現状不明となっている。



 あらすじ評価:2.0

 「平凡なサラリーマンは生き残れるのか?」

 この言葉は虚偽に等しい。

 長身巨躯の怪力淫蕩男を「平凡なサラリーマン」と言ってしまうのはあまりにも無理があった。



 世界観評価:3.0

 別の作品の感想でも触れた点である「中世ヨーロッパ風」という表現だが、この作品における世界観では「中世ヨーロッパ風」としか言い表しようがないかと思う。

 多くの時代の文化が混在しているとみるのが適当か。

 作者が中世史好きであることは存分に伝わってくるが、ヨーロッパ中の国が一つの国家として混ざり合ったかのようなやや雑多な印象を受けた。



 文章評価:2.0

 数行ごとに空白行を入れる構成を気遣いと見るのであれば気にならない。

 誤字は少なく、文法ミスに関しても支障はない程度。


 これはしばしばみられることだが、一人称小説においてよほどのメタなギャグ作品でもない限り「作者の解説が入る」というのはあってはならないことである。

 一人称小説の利点は登場キャラへの感情移入がしやすいことであり、第三者視点が登場するのは利点を損なう行為となる。幕間等、限定されたタイミング以外で行うのはデメリットが大きい。


 また地の文では「俺」、「田中」、「バリアン」が入り混じり、数行ごとに視点が変わってしまうこともあり、読んでいる方は混乱し通しとなる箇所もある。

 何視点なのかを統一するか、最悪ページを別にすべきだろう。

 ナレーションという意味合いで考えているのかもしれないが、この頻度でやられては感情移入の妨げにしかならない。

 「主人公」「作者」「神の目」のトリプル主人公かというような印象さえ受けた。



 内容評価:3.5

 この作品を楽しく読むには主人公に嫌悪しない寛容さが必要である。

 映像化すれば間違いなくR18のジャンルに入るだろう行動を平気でとっており、いわゆる正道、王道を歩む正義漢とは全くの逆の外道を進んでいる。

 現代人である田中の脆さ、甘さがある程度残虐性を緩和する要素となっているのが上手い設定で、悪辣、傲慢さの隠れ蓑となっている。



 総合評価:3.0

 内容、世界観に関しては独自に作りこまれており、総合的にみれば評価しやすい点である。

 「よく見るアレ、よくあるアレ」という言い方は使えない脱テンプレート作品といえるだろうか。

 だがしかし文章評価でしつこい程追及したが、視点がころころ入れ替わるのだけは評価に値しない。

 そうしたほうが作者としては書きやすいのだろうとは思うが、だからといって作者が異世界に登場していい理由にはならない。

 その点が実に勿体ない作品といえる。逆にいえばその点が気にならない人にとっては不満という不満のない作品といえるだろう。

 

作品リンク:

https://ncode.syosetu.com/novelview/infotop/ncode/n4662ec/

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