目覚めるとお姉さん
ゆっくりと時間が流れる感覚があった
誰かの声が耳に入ってくる
「私がーー湊翔をーーーーどうしたら?」
「安心せぃーーーマナーーー限界だったんだろうーーー」
「湊翔ーー私もぅーーー1人はーーー」
「ーーーー大丈夫ーーーこの子はーーー」
意識が戻る感覚があった…
うっすらと目をあけるとレンガ調の家のベッドに横たわっている。
相変わらず身体はまだ動かせない
小さく明かりを照らしてるランプが横に置いてあった
その小さな明かりが部屋を少し照らして暮れてるその横にベッドにもたれ掛かってる人が居た
疲れた顔をして寝ている
その手は湊翔の手をそっと握って居た
湊翔は天井の方を向いた
そしてまた目を瞑り深い眠りへと落ちて行った
何時間かたった頃
急に目が覚めた
「おっ気付きおったな」
その言葉と共に立ち上がり近付いてくる人が一人。
見た目は20代後半位の女性、目はキリッとしていて身体にそう様なローブを着ているスタイルはいい。
髪は巻き髪みたいなスタイルをしている
そんな女性が近付いてくる
「どうじゃ?調子は?」
なんだかお婆さんみたいな喋り方をする女性に変な人と思いながら湊翔は今のこの現状を伝えた
「ここは…」
なんともありきたりな言葉だった
「ここはワシの家じゃ…お主記憶と意識はちゃんとあるのか?痛い所や何か違和感はないか?」
やけに自分を気遣ってくれるお姉さんだと思い
湊翔は少し考えて
「あっはい。意識もありますし痛い所もないです…記憶は…確か湖で魔法を実践しようとして…星が綺麗だったなっね所からないです」
「ほぅほぅ上出来じゃな」
何が上出来か分からない湊翔は一緒に居たはずのアイリがこの場に居ない事を思い出す
「あのっアイ…」
湊翔が言う前にお姉さんは分かって居たかのように
「アイリなら少しワシのお使いを手伝って貰っておる安心せぃもぅすぐ戻る」
そう言いながらお姉さんは湊翔の近くにある木で出来た背もたれのある椅子に腰掛ける
「それで…どうじゃ?初めての魔法に触れた感想は…」
「いやーそれがですねー…」
続きを言おうとした湊翔は途中で話すのをやめた
「どうした?」
お姉さんは少し面白げな表情をしながら湊翔に言葉をかける
「今何て言いました?」
湊翔はそのお姉さんの言葉をもぅ1度確認するかの用に訪ねた
「ワシは初めての魔法を使ってみてどうじゃったかと聞いておる湊翔よ」
そう言いながら腕を組み湊翔の返答を待っているようだった
「オレの事知ってるんですか?」
名前もそうだとしたらアイリが教えたと考えても不思議ではないそれかミナトの事を知っている人物になる
でもミナトは魔法を使えていた
だとすると『初めての魔法』と言うのはおかしい話になる
この世界に来て湊翔の事を知るのはアイリと湊翔だけそれ以外には他言無用のはずアイリが伝えた?
それは最初の部屋の時の話とは違うそう思っていると
「そんなに警戒しなくてもよいぞ?湊翔、ワシはこの世界に居たミナトの事をよく知っておる。じゃからお主が湊翔であってミナトでない事はここに運ばれて来た時すぐに分かった」
「分かったって言うのは?」
湊翔は目を丸くして聞き返した
「ふむ。お主の体内から出ているマナ、精神力がワシの知っとるミナトの物と流れ方が違ったのじゃマナの質はミナトの物では間違いなかった。じゃからお主がミナトであってミナトではないと思ったのじゃ。それと」
「それと?」
湊翔は恐る恐る聞いた
「ワシの知っとるミナトはマナ切れと言う事は起こさんしなっ」
そう言いながらお姉さんはふっと笑った
「こっちの世界のミナトはどんだけ秀才なんだよーーー」
と少し頭を抱えながら悶える湊翔
「じゃが。本当にこういう日が来るとは…これもミナトの…いやお主の宿命なのかもしれぬな」
湊翔は首をかしげ
「?どういう事だ?宿命とかって」
そう湊翔は不思議そうに言うと
「お主がこれから知るべき事じゃ」
お姉さんはそう言う
「でもお姉さん…」
湊翔がお姉さんに質問しようとした
「お姉さんか…久しぶりに言われたの。ワシの名はミネルヴァじゃ改めてよろしくなミナトよ」
そうお姉さんは名乗ってくれた
「よろしくです。それでなんですが…本当にこういう日がって言ってたけどミネさんは知ってたんですか?オレがここに来る事を…」
湊翔はミネルヴァが言っていた言葉に引っ掛かりを覚えていたそれはまるでこの時がいつか来るかの様な話し方だったからだ
「ミネさん!?」
その質問よりもミネルヴァは名前を省略された事に驚いてる
「あーなんかミネルヴァさんだとなーんか言いにくいからミネさんって呼ばせて貰うぜ」
湊翔はグーポーズをしながらミネルヴァにそう伝えた
「まっまぁ好きにするがえぇ…少々違和感はあるが…」
そう言いながらミネルヴァは頬を人差し指で掻いた
「それでミネさんどうなんだ?」
湊翔は応えを急いだ湊翔に取って今この現状を知るのはアイリとミネルヴァ2人だけだその応えをもし知れるなら知っておきたいと思った
「そうじゃったな。湊翔お主にはアマデウスの力があるのは知っておるか?」
「あぁ。アイリからテスタメントサーヴァントの力の話しは聞いたよ。」
「なら話は早い。その力ミナトのアステルインフルエンスともう一つのアマデウスの力そこが働き掛けたのかもしれん」
ミネルヴァは顎に手を置き湊翔の傍にある椅子にゆっくり向かい腰掛けた
「アマデウス…でもその力はアイリも分からないとかって言ってたけど」
「そうじゃアマデウスの力。神々の慈愛はいつどの条件で発動するのかどんな力があるかは分かっておらん。じゃからそれが発動の引き金はミナト自身も分からんかったじゃろう」
ミネルヴァはミナトのアマデウスの力に着いて少なからず知識は持っているかの様に感じた。
ミネルヴァはそのままゆっくりと話を続ける
「ミナトはそのアマデウスの力により予言を聞いたのじゃ」
「あっ…」
湊翔はアイリが言っていた事を思い出す
「なんじゃ?心当たりでもあるのか」
ミネルヴァは片目を瞑りこちらの返事を待っている
「いや…確かこっちの世界に来てアイリと話をしてた時にアイリが俺自身ここに居たいけど無理的な?アイツらには逆らえないとか…そう話してたって言ってたぜ?」
湊翔はアイリに初めて会い、拘束され和解した時の事を思い出していた
「お主自身にもその力は備わっておるはずなのどうじゃ?お主の世界で何か感じるものはなかったか?この世界での違和感などないか?」
ミネルヴァは落ち着いた表情をこちらに向けながら問いかけて来た
湊翔ほ自分が異世界召喚される前の日の学校から家に帰って来てからの事を思い出すーーー。