表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オレと俺が入れ替わっても世界は変わらない!?  作者: てぴまろ
1章 始まりの合図
4/8

空想

それから程なくアイリが時間を調べだした

丸い懐中時計の様な物を取り出して時間を見ている。

それを見て、湊翔の方を向いてまたアイリは時計を見て


「あーーー!!事が事だけに学科行けてないじゃなーーーい」


と肩を分かりやすく落とした。


「まぁ先生には後で謝っとこう」


そうアイリは一人言をいいながら話を続けた…それからすぐ


「そうだ!!」


急に大きな声を出した事に湊翔はビックリした


「何だよ?急に」


アイリは言い忘れたかの様にこっちに振り返り


「この事は他言無用にしたほうがいい気がするの」


「なっ何でだよ?少しでも手掛かりとかあったら調べた方がいいんじゃねーのか?」


湊翔は率直な意見をアイリに呟くが


「ダメ!!今ここは王都モイラなの」


「それがどうしたってんだよ?」


「今この国には特別警戒が敷かれているの」


アイリは真面目な顔でそう言い放った


「とくべつけいかい?」


「なんだかワクワクするような感じだな」


湊翔はそんな非常事態的な言葉に反応する


「そう…今この国には天使が迷い込んでる危険があるの」


アイリは真剣な物言いで湊翔に伝えた


「…天使?」


「そう天使」


一瞬ぽかんとする湊翔


「おっおい天使っつたら…」


湊翔が天使のワードを出そうとしたら


「湊翔の世界にも天使がいるの!?」


アイリは驚いた様に湊翔に聞き返す


「あいつらどこにでも湧いて出るのね…」


天使の事に対してネズミの様な扱いをするアイリに湊翔は不思議そうに


「天使って悪いヤツなのか?」


「はっ?湊翔何言ってるの?」


「いやいやオレの世界では天使は神様って言う天使よりも偉いやつの使者で人々の暮らしを護ってくれる様な存在で…まぁ本当は実在はしない信仰心的な存在なんだが…」


湊翔はそうアイリに告げると


「何それっ?天使が神の使者なんていつの話しよ?しかも存在しないって!この世界では天使は存在するし、私達を護ってくれるとかそんな優しいやつなんかじゃないわ惨忍で私達の敵」


アイリは少し怒りにも似た感覚で湊翔に説明する。

そんなお伽噺的な話が飛んでくるなんて湊翔は少し驚いてる


「おいおいおいそれって本当にアニメ的な展開になって来たじゃねーか!!」


湊翔は興奮を隠し切れないでいる


「アニメって…何?」


アイリは可愛く首を横に傾けている


「いやっこっちの話し」


湊翔は心の声で思っていたのが声になって出ていたみたいだ。


「それに湊翔が言ってた神も存在するわよ」


「マジか!!」


湊翔待ってましたバリに反応した。


「天使や神が居たとしたら悪魔も居るのか?」


湊翔は興味深々で聞いてみる


「勿論居るに決まってるじゃない」


「うぉぉぉぉっ待ってましたーーー!!」


何故か大事な話しをしてる筈なのにウキウキと興奮が覚めやまない湊翔がそこには居た。


「湊翔なんでそんなに嬉しそうな反応するの?」


アイリは少し苛立った感じで聞いてきた


「すまねぇ元の世界ではそんな風に神や天使なんて存在は空想の一種でしかとらえられてないからつい…実在するんだと思って」



「まぁ立ち位置の違いと空想での存在だけどこうも呼び方とか一致するのは私も正直驚いたわ…」


アイリは納得も兼ねて頷く


「でも…こっちの天使はさっきも言ったけど惨忍極まりないのよ…天使達は悪魔と違ってより狡猾なの…人の姿をしたり悪魔をわざと誘い町を襲わせたりしたりして人々の持つ感情を弄ぶかのように心を奪いそして虐殺をする」


湊翔は天使がそんなに悪い!最悪と言った印象は無く、あくまで神の以降と称して何か悪いことをする…しなければいけないといった従順な者だと思って居たが


「待てよ…天使が悪いやつなのは分かったがそれじゃぁ悪魔と結託したって事でいいんだよな?」


湊翔はそこまで悪いヤツなら堕天使の様に天界堕ちした者なのかと思った。


「いいえ…悪魔と天使は別物…悪魔は天使と違って直接的なやり方で襲ってくるわ」


アイリは本棚の本を指でなぞりながら話を続けた


「そもそも悪魔と天使は似て非なる者悪魔と天使はお互いに敵視しあってる今でも私達を抜いてもどこかで戦争をしていたりするわ」


そしてアイリは一冊の本を本棚から取り、湊翔に渡した


「これにこの世界の歴史が書いてあるわ暇な時に呼んでみたらいいと思う」


そう言って湊翔はアイリから本を受け取った。


「おっおう!!…あれっ」


湊翔が手にした本には見たこともないような文字が並んでいた


「これ…オレ読めるのか?見た事ねぇぞこんな字」


湊翔はその表紙を見て一応ページをパラパラと文字の羅列を見ながら意識なくめくっていくと


「あれっ…読める」


全く知らない筈の字なのにスラスラと読めてしまうそれが今まで日常的に読み書きしてたように読めてしまうのだ。


「これもさっきのアイリの記憶と一緒の出来事なのか…」


湊翔は不思議な感覚を覚えながらパラパラめくっていた本を閉じる。

そして後でゆっくり読もうと机の上に置きアイリに礼を言った


「別に大丈夫よ湊翔もこの世界の事少しでも知れれば楽かなって思ったの」


アイリは少し照れながら湊翔にそう言う

でも湊翔は一つ気になっていた


「でも話の最初に戻るけどなんで特別警戒と人に他言無用なんだよ?」


湊翔はアイリに最初に言われた言葉を思い出して質問した


「それは天使は人の心を操るのが得意しかも人になりすまして街や森に居る事もあるの」


アイリは湊翔のベッドに腰掛けて説明する


「もし湊翔が他の人にその事を伝えて今のこの国の状況で信じて貰えると思うかしら?実際私も湊翔のおかしな発言で疑いがあったし」


説明中少し申し訳無さそうにそう言った


「確かめる手段はないのか?じゃぁなんでアイリはオレの事信じれたんだ?」


湊翔は率直な思いで伝える


「それは……私の紋章は天使には見えないから」


あまり語りたくない答えだったのだろうその事を言ってアイリは黙った

湊翔はまた余計な事を言ったと思い


「あっアイリすまん…」


「いいの私の方こそ湊翔混乱してるのに暗くなっちゃってごめん」


そう少し半笑いで答えるアイリ

いくら幼馴染みでも少し考えながら話してあげたらよかったと後悔してアタフタした。


「あーそのごめんつい聞きすぎたオレこんなだからこれからもってかそんな事どうでも今はいいよなでも頭混乱しててどこから聞いたらいいか…だぁーオレ本当ゴミのノミ蟲レベルだわーいっそ家畜になりたい飼って下さいご主人様ー」


アタフタし過ぎて早口で全く意味分からない言葉を連発する


「あははっいいんだよ湊翔はまだこの世界に来て何時間よ?だからなんでも聞いて紋章の事は湊翔と私しか知らないから二人だけの秘密なんだよ?」


笑いながら話すアイリを見て


(チクショー可愛いじゃねーか)


と不覚にもそぅ思ってしまう自分がいる事を肯定出きずに少し黙ってしまった

仮にも世界は違えど幼馴染みで話す感じも一緒なのでアイリにときめくなんて考えた事なんてない湊翔は頭が左右に振りアイリが座ってる横に腰掛けて


「じゃぁオレの事ももぅ一人のミナトの事手掛かりはオレ達だけで探して行こうぜ」


「うん私もそれがいいと思う」


幼馴染みだけの事もあるのか理解とお互いの合理は早い


「そういえば学科って何なんだ?」


湊翔がこの世界に召喚されてアイリに会った時から言っていた『学科』

これについて聞いてみた


「湊翔の世界では学科はないの?17才なんだから勉強や試練を受けるのは当たり前だと思うんだけど…」


湊翔はそれを聞いて少ししょんぼりする


「学校ってのは元の世界でもあったぜ?でもこの世界にも学校とかそういうのあるのかよ~どこの世界も青年には中々夢は見させてくれないんだな…」


湊翔は肩を落とした


「でももぅ学科も終盤だから?後は試練と実戦だけだよ?」


「試練?」


湊翔は不思議に思った普通学校は18歳まで行きそれから進学か就職で決めるのに17歳で授業的なものは終わり、後は試練とかいう実態が分からない物だけらしい…


「その…試練ってのはなんだよ?」


「まぁ毎回変わるから詳しくは分からないけどこれが越えられないと卒業として扱われないから皆真剣にやるのよ」


なんだかこんなポッとこの世界に来ていきなり卒業の話をされて実感が全然湧いてこない湊翔だが他言無用である限り試練も受けなければならない。


「そういえばこっちの世界でのオレってどんなやつなんだ?やっぱ性格とか似てんのかな?」


ここの世界でのミナトの人格や性格を知る必要が湊翔にはあるのだ。

それを一番に身近に感じてるのはアイリなのは絶対的に間違いない


「うーん…性格は似てるよ」


「本当か?じゃぁ今まで通りで大丈夫そうかな?」


湊翔は胸を撫でおろした


「そういえば湊翔は魔法は使えるの?」


「ん?あっ?えーーーー!?」


その聞き慣れていた単語がやっぱり異世界だなと思う湊翔待ってましたかのように耳が熱くなった


「やっぱさっきのオレを縛りつけたのも魔法な…のね?」


なんだかおねぇ言葉になりそうに自我を保てない湊翔


「当たり前よこの世界で魔法が使えないとかありえないわ」


「てゆうか湊翔魔法もしかして使えないの…?」



続けてアイリは驚いた表情を浮かべる

湊翔は魔法の存在非日常的な…最も求めていた言葉に出会ったのだーーー。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ