真夜中のティータイム
紅茶にミルクを注げば
マグカップ一杯分の混沌
飲み干したらオヤスミ
瞬きは重く
寝息はカウントできないから
私をうやむやにして
若草色の壁紙を
突き破って夜が迫る
目を瞑れば
割れた夜空に
幾千もの海月を泳がせて
どんな音色も重ならない
うたが響いて
なんてナンセンス
今宵は踊れない
何せうやむやな私
曖昧に放熱しながら
スッと冷えてく
ペパーミントの後味のように
干からびた海に
星を並べて
火をくべている
今宵は輝けない
それじゃ価値がない
なんてナンセンス
追い詰めるのはお止しよ
あの触手と透明な握手
どんな輝きもどんな暗闇も
はらはらと降る
裁けない裁かない
愛も憎しみも
遠くで眺めて
たとえば
紅茶を一杯
ミルクを好きなだけ
真夜中のティータイム
飲み干したらオヤスミ
私を休めてみる