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姫、小休止に入る

王都を前にして、一時休憩が入ることになった。

曰く


「いきなり現場に到着しても、疲弊した状態では全力を出せないしね。

ここで休憩としよう。

今の状態で万全に戦えると言うものは先に行ってもらってもかまわないよ?」


だそうな。

流石に焦っている王子も文句を言えずに体調の回復に努めている。

そりゃ、馬を使用して数日間の道程を半日で走りきってしまったのだ、誰も文句を言いようがない。

この数日間と言うのは馬を走らせ続けて、馬一匹を潰す覚悟が必要なのだが、それを乗り物酔いをだけで半日に短縮できたのだ、この世界では魔術魔術でも不可能に近い。

そんなことが可能な生き物を使役しているアキラさんは皆から感謝されていた。


私もかなり酔っているので横になっていた。

今、何事もなく立っているのはアキラさんとルークだけだ。


「賢者様!あれ凄かったですよ!また乗せて下さいよ!!」

「あっはっはっはっ、あれで酔わなかったのは君が初めてだよ!

ある意味、勇者すら超えた鈍さだね!」


駄目だ、この賢者・・・


「怪我や毒、麻痺なんかは治せるんだけど、酔いとかは魔術で治すのは難しくてね、治った人から体力を回復するから言ってくれ。

それが終わったら、徒歩で山を迂回すれば王都だ。」


皆の顔が引き締まり、空気が変わる。

早く回復出来るように集中をし始める。


数分後には酔いが治ったと告げる人が出てきて、一時間後には全員が復活した。


「皆、賢者様のお陰で数日の行軍が半日に短縮された!これは賢者が我々に国を救えと力を貸してくださったのだ、我々はこれに答えなければならない!そして、我々の手でこの国を救うのだ!!

連日の戦闘になるが耐えてくれ、王都の戦力と襲いかかる黒化の群れの戦力は拮抗しているが、人は疲れ負傷する。奴等は負傷しても構わず襲いかかり、進むことを止めない。

我々と、先の戦闘で活躍した冒険者のルーク殿、パティ殿、エリシャール殿、そして神樹の森の賢者様で奴等を後ろから叩く!

これを乗り越えたらお前たちは本当の英雄になる!これは故郷を守り救う戦いだ!

私に続け!!」


王子の気合いの入った言葉で進軍が始まった。

ここからは徒歩で進み、およそ3時間程で王都に着くとのこと。

既に何処かから獣や魔獣が襲いかかってきてもおかしくはない。

全員が武器をすぐに出せるようにして進軍を再開した。

仕事納めや、終業式等の話題が飛び交っていますね

私はこれからが戦争です・・・


平日更新だけはしようと思っていたのてすが、この数日間は更新が難しくなりそうです。

読者の皆様、大変申し訳ありません。

最低でも、元旦には戻ってきます!

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