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姫、特訓開始

次の日になると、壁が下から出来上がっていくのが見れた。

また、昨日に比べて外からの動物や魔物が多く徘徊しており、ギルドへと討伐依頼が入ってきた。

難しいものでも無いのだが、黒化が迫ってくる可能性などがあるためベテランの人達も一緒になって倒している。

確かに、量は多いがそこまで強いわけではないので簡単に終わって終いそうだ。

一部の人達は解体作業に勤しんでいる。

私もパティさんやルークとで、アキラさんから訓練を受けている。

パティさんは魔力の調整や精密操作をしているようで、動いていないのに頭や額にびっしりと汗をかいている。

元々、魔力の保有量が少ないらしく、魔術を上手く扱うことで負担を減らす訓練だとか。


私とルークは体を動かしての訓練だ。

私は身体強化を鍛えるべく、体全身に魔術による負荷をかけてもらい、魔力使用量を増やして強化の底上げをしている。

具体的には魔術を使用できなくなる腕輪を装備して、アキラさんの重力操作系の魔術で全身に10倍くらいの重力を加えてきた状態での運動だ。

私の場合、魔術を使用するのに神の力が魔力と一緒に流れるため、その力を掴み、自分のものにしなければいけない。

そのため、魔術を使用できなくする腕輪で、魔力を封じて神の力だけで魔術を動かそうと言う無茶な特訓である。

今は重力とアイテムに負け、地面に押し潰されている。

「動けませんわ・・・」

「それは、自分の魔力な頼っているからさ。

その腕輪を着けている限り体の中の魔力を停滞させるから魔術を使えなくなる。

その状態で魔術を使おうとすれば自ずと力が動き出し、流れを掴めるようになるはずだよ。」

「魔力の流れなんて今まで感じた事もありませんでしたし、感覚が全くわかりませんわ!!」

「それはある意味凄いコトだよ?感覚のみで身体強化を使っていたと聞けば他のマジュツシが黙っちゃいないよ?良い言い方をすれば天武の才と言ってもいいね。」


その後も結構便喋っていたが、私はそれどころではないので聞いていなかった。

前世の知識でも似たような特訓はあったが、これヤバイ。

何がヤバイって、まずは内臓も負荷を受けていること。

心臓はもちろんのこと、肺が潰れそうで息を吸うのすら至難の技だ。

油断すれば目も口も閉じてしまい、開けることが出来なくなる。

一番危険なのが骨だ。

下手に動かそうとすると軋んで簡単に折れてしまう。

実際に開始した瞬間に両手両足に肋骨が折れた。

流石に泣きそうになったのは内緒だ。

今は、地面にへばりついて呼吸を整えるだけで精一杯だ。

ここから身体強化をして神の力を探せってスパルタ過ぎませんかね!?


ルークはアキラさんと槍と杖で打ち合いをしている。

ゆっくりとした動作ではあるが、武器に魔力を通しているため魔力の扱いが不馴れなルークは既に息が上がってしまっている。

以前に槍の力を使いこなせていないと言われているいたので、その訓練なのかもしれない。

あの槍は相当な代物で、強力な付与魔術が組み込まれている。

私も一度使わせてもらったが、『浄化』を発動させることが出来た。

ルークはそれに加えて『不変』を発動出来るとのこと。

『浄化』は読んで字の如く、不浄を清めるための力だ。ゾンビやグールなんかの不死者何かに対して有効な付与だ。

『不変』は変化を無くすこと。槍そのものに対して有効で発動すれば折れず曲がらず、傷どころか汚れすら着かなくなる。

大狼の時はこの付与を使い音速を超えた速度で打ち出されても折れなかったようだ。

考え方によっては神槍と言っても過言では無いのでは?

しかも、まだ能力が在るとか・・・

この槍がチートじゃないかな?


そんなことを考えたいたらルークが泡を噴いて倒れた。

魔力が枯渇したんだろう。

あの槍、容赦なく魔力を吸い上げるからね!


私はまだ動けそうにないので、体を壊さないようにゆっくりと自分の中の力を探すことにした。

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