姫、森へ到着する
流石に岩の上での正座はツラい・・・
解放されてからも足の痺れは残り、くっぷしていたいたところにアキラさんの珍獣達が足をつつくと言うと追い討ちをかけてきて、叫び声をあげてしまった。
全員に笑われたのは言うまでもない。
珍獣には逃げられた。
後で仕返しをしなければ・・・
その後も何度か狩りに挑んだが、上手く狩れずに終わった。
仕方がないので薬草やら木の実を探していた・・・
それ以外は問題もなく、目的地である神樹の森の入り口付近までやってれた。
「これは、話で聞いていたものよりも凄い光景ですわね・・・」
「ここの木は普通の森の木とはわけが違う、成長した木は火にも水にも強い、正に万能の材料さ!」
業者のおじさんが誇らしく言っているが、森の木々の大きさに私は驚いた。
普通の木は大きくても10mに届くくらいの大きさなのだが、ここの木は一本一本が高く30mはあろうかと言う大きさだ。
浅瀬と呼ばれる入り口付近でこの大きさなのだ、奥にいけば更に高い木々があると言う。
感心しているうちに業者の人達はテントを張り、木を切り倒す準備を始めていた。
厳ついおじさんばかりだが、突然専門の計測器や算盤を持ち出して計算を始めた・・・
聞いてみると、木を切る場所と倒れる場所と角度を計算しているのだとか。
脳筋にしか見えてなかった・・・ゴメンナサイ、と心の中で謝っておく。
私達冒険者は周囲の護衛だ。
ここまでは大きな魔獣や聖獣は出てくることが無いが万が一のこともある。
小型の魔物はそこそこ出てくるみたいなので油断は出来ない。
アキラさんは「ここを管理している集落に説明してくる」と言って森の奥へと入っていった。
珍獣達も一緒だ。
あまりに当たり前のように入っていく姿は誰もが驚いていた。
業者の計算が終わり、ここの作業が1週間ほどで終わることが分かった。
本来は10日間ほどの工数だと言っていたが、早めに切り上げたいとのこと。
一日目は準備で終わり、特にモンスターが出ることもなく終わった。
二日目からは大きな鋸で切り倒し作業が始まった。
すると、何処からか鹿の魔物や小型の猪(それでも大人一人分よりもおおきい)が出てくるようになった。
何処からかともなく戻ってきていたアキラさん曰く、木々の自営本能から動物やモンスターの無意識領域に信号を発信して危害を加えるものに攻撃をしてくるらしい。
久々に賢者らしいことを聞いた気がする。
流石にこの大きさの動物なら衝撃だけで破裂することはなく無事に狩れていた。
しかし、血と臓物が飛び散っていたので怒られたのは言うまでも無い・・・
携帯の充電池が故障して一度データが消えて死にそうになりました・・・
新しい携帯が欲しいです・・・




