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サブマス、燐国へ

ちょっと待て!?

私の名前はクレイン・トーラスだ!!

確かに本編で名前を名乗ってないがそれは無いだろう!!


ううっん!

私の名前はクレイン・トーラス。

ウエインの町のギルドでサブマスターをしている。

元々は隣の国にあるガンバルティア王国の貴族であったが、今では家を出て冒険者をしてギルドのサブマスターになった。

そこまでたどり着くまでには色々な物語があったが、ここでは既に終わった話。

過去は置いておきましょう。


ウエインの町に黒化の驚異が発生したため、ギルドマスターはこの国、ウインダム皇国のギルド本部と王公貴族へ報告に向かい、私はガンバルティア王国のもと貴族と言う立場によりガンバルティア王国へと状況の報告へ向かっていました。

この立場を両国から良いように使われているだけなのですが、私自身の立場を確立しているので悪い気はしていません。


一番の問題なのが、私の家が王家に近いと言うことでしょうか・・・

元は公爵家の分家にあたる家で現国王陛下には何度も会い、良くしていただいた。

そのため、王家の秘密なども幾つか知ってしまっているのだ。

察しているかも知れないが、忌み子の件も知っているし、10年ほど前になるが直接会ってしまっているのだ。


つまり、ウエインの町で見習いをしている彼女の秘密を知ってしまっているのだ。

正直、この事は胃に悪い。

本人は気が付いて居ないがガンバルティア王家の血が強い者ならば気がついてしまう決定的な物があるのだ。

王家の血が強い場合、普通なら銀髪になるのだが、彼女は金髪。

だが、その身から溢れる力は正しくガンバルティア王家のものだ。


ガンバルティア王家の力に関してはここでは省略させて頂きます。

神話だとか神様だとかは苦手でして。


話を戻して、彼女の事ですが、国王陛下が悲しみで憔悴してしまっているので、起爆剤になって頂こうかと思います。

私だけ胃を痛くするのは不公平ではありませんか?

ここは問題となった彼女に騒ぎの中心になってもらいましょう。


私は報告書と一枚の魔力で編み上げた手紙をもって謁見の間に向かうのであった。




・・・・・・



この謁見と黒化報告書を疲れ憔悴した国王が読んだ瞬間に立ち上がり大笑いをし活力を取り戻したと国中に号外が流された。

ガンバルティア王国の王リチャード。

かつて白髪鬼、無双の刃と呼ばれた王が黒化発生の報を受け甦ったと。



・・・・・・


ええ、面白いことになりそうです。

私も彼女の英雄譚を開始する手助けをしましょう。

忌み子と呼ばれた亡き王女が蘇り、世界を救う。

大変面白い葉梨が生まれそうです。

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