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大晦日の朝

作者: 松本仙之助
掲載日:2014/12/31

今年もまた無意味に自堕落に生きた一年だった。

 大晦日の朝、僕は普段より早く目が覚めた。時刻は朝の五時、家族はまだ寝ているだろう・・・・僕は布団から起き上がり。上着を着ると自室をでる。

 まだ外は薄暗い、朝がこれから始まろうとしていた。

 居間に来てみても、やはり誰もいない。僕は部屋を暖めようとストーブのスイッチを入れる。

 ふと、仏壇が目に入った。普段、大して意識などがしなかったが、その時だけは何故か挨拶をしなければならないという気になった。

 寝起きでたるんでいる顔を引き締め、仏壇の前に正座をする。

 そして、深々と頭を下げた。

 無意味に自堕落に生きた自分を懺悔したのだった。

 

 冷え切った部屋には誰もいないはずなのに、家族みな寝静まっているはずなのに。僕は何故だか誰かに見られているような感覚に襲われた。不可思議な現象にも関わらず、恐怖も不安も感じない。むしろ少しだけほっとしたような気がした。ただ静かな朝があっただけだった。

 たまに自分が朝食でも作ろうか。

 そう思い立ち僕は立ち上がった。

 今年一年の感謝を込めて作ろう・・・・・そう思えることができたのだった。

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