恋文
愛するあなたへ
私のこの想いは、恋文と呼ぶには重すぎるのかもしれません。
今にも心の中で煮えたぎり、蒸発してしまいそうな、この想い。知った貴方は、子ども特有の可愛らしい戯れ言だと笑うのでしょう。
しかし、それは違うのです。貴方にだけは分かってほしい。
10万の人の笑顔より、貴方一人の笑顔を願う私は、10万の人から非難の目を向けられてもかまいません。
100万の人の幸福より、貴方一人の幸福を願う私は、100万の人から不幸を叫ばれてもかまいません。
1000万の人の命より、貴方一人の命を尊く思う私は、1000万の人からなぶり殺しにされてもかまわないでしょう。
世界中の人々を裏切ってでも、貴方を裏切ってでも、貴方を手に入れたいと願う私は、地獄の業火に己の魂を捧げているのと同じです。
魂を焼かれ続けても、貴方のことを思い続けるこの私が、どうして、10万、100万、1000万の人々のことなど気にしていられるのでしょうか?
貴方はこんな浅ましい考えを抱く、私を軽蔑するのでしょうか?
でも、どうかわかってほしい。貴方が私の魂を、煉獄の炎から救って下さることは、桜が一年中咲き誇るより、あり得ない出来事だとしても。
私は――貴方が好きなのです。
何となく書いてみました。いまだにラブレターとか送るのでしょうか?僕が中学生くらいの時はまだありましたが。いまはどうなのでしょうね。




