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辞書爆発

「貴恵…ちゃん」


 すぐに彼女はみつかった。


 アパートのすぐそばで、立ち尽くしていたからだ。


 涙ながらに、こっちを睨んでいるのは、さっきの大樹の対応を恨めしく思っているせいか。


 問題は――どういいわけしたらいいか、分からないこと。


 こんな場面など、今までなかった。


 ここまで、面倒なほど、人と感情をもつれさせることは。


 いや。


 もつれはあった。


 学校など、子供だらけなのだから、もつれなど日常茶飯事だ。


 ただ、大樹にそのもつれを解く気がなかっただけ。


 解きたいと思わなかった彼は、だからこういう時の対処を学んでこなかった。

 そのツケが、貴恵相手にいきなり回されたのである。


 泣かないで。


 仁王立ちで攻撃的な涙の貴恵に、大樹は戸惑う。


 最近の彼女は、とても難しい。


 慎重に言葉を選んで、気持ちを伝えよう。


 大樹は、脳内国語辞書を開いた。


 ……。

 ……。



「わざわざ追い掛けてきてまで、だんまりかー!」


 ドガーン!


 脳内で悠長に辞書をめくっていた大樹は。


 貴恵の怒りの爆発に巻き込まれ――辞書を吹っ飛ばしてしまったのだった。

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