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ダサさ炸裂

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 正義のオレ様、登場!


 どうやら、最高のタイミングで登場できたらしい事実に、ツカサは鼻たかだかだった。


 あの大樹でさえ、度胆をぬかれているようで、気持ちいいことこの上ない。


 さあ、感謝と称賛をオレに浴びせろ!


 次の言葉を待つツカサに、投げられたものは。


「誰か、運転を交替お願いします! ワンさんは、ナビを!」


 いつも通りの大樹の、シビアな指示だった。


 うぉいっ!


 ハンドルを放しかけ、慌てて握りなおす。


 いかつい日本人のおっさんが、迷いなく運転席に突進してきた。


 せっかくのオレのドラテクがぁぁ!


「ボウズ、交替だ」


 助けにきたのに、なぜドスの効いた声で、見下ろされなければならないのか。


 忌々しくも、ブレーキを踏んで席を立つ。


 その動作が、おっさんにはのろすぎると思われたのか。


 首ねっこつかんで、席から放り出された。


「ちょっ!」


 オレが助けにきたんだぜ、と抗議しようとした途端、急発進。


「うわおっ!」


 尻餅をつかされ、ダサさ炸裂する。


「いってぇな…何でオレの運転じゃダメなんだ」


 ぶつぶつと、ぼやくと。


「ツカサ…免許持ってないだろ?」


 床に座り込んだままのツカサに、差し出される大樹の手。


 緊急時まで、変なことにこだわる彼の手を、ムカついたから叩き返す。


 あーもう、日本で昼寝してりゃよかったぜ。


 ぶっすー。


 ツカサは、すっかりふてくされてしまった。

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