駄生
三題噺もどき―きゅうひゃくご。
外は気持ちのいいほどに晴れ渡っている。
雨が続いていたのに、最近はよく晴れているような気がする。
おかげで毎日暑くて、暑くて仕方ない。
「……」
生憎青空は見えないが、それは私が、外が見えないような位置にいるだけであって、きっと美しい空が広がっている事だろう。
レースカーテンを引いて、ベッドに寝転がって、スマホで動画を眺めているんだから、見えなくて当然だろう。
ただ何となく、入り込む光の明るさや、部屋の暑さで、きっと晴れていると思っている。
「……」
時折暗くなったりもするが、それはまぁ、雲が太陽を覆っているだけであって、晴れていることに変わりないだろう。
晴れとか曇りとか、なんか定義があったと思うが、忘れてしまった。授業でやったときに、それは晴れでは?みたいなことを思ったことは思いだした。
「……」
なんにせよ、外出しなければ外の天気とか暑さとか、あまり関係はない。
土曜日ではあるが、母は仕事だし、妹は午前中は部活だし、家には私以外誰もいない。
来週が期末テストなので、土曜授業があるのではと思っていたが、なかったらしい。
なんか今年は、あまり土曜授業しないようにしているんだろうか……そう思うくらいに去年より減っている気がする。
「……」
こちらとしてはありがたいので、何でもいいのだけど。
一応、3年生で、受験を迎える立場にあるので、こんな休んでいいのかとなんとなく不安にはなる。なったところで勉強しないんじゃ、意味ないのだけど。
「……」
毎日休みの度に、こうしてベッドで寝転がって一日を終えるんだから。
そりゃ、不安にもなるわけで。そのくせ何もしないんだから救いようがない。
しかしまぁ、なんというか、ありがたいことに推薦枠を頂いたもので。
「……」
おかげで放課後はその練習をしてから部活だし、小論文も毎日のように書いて提出して担当教師と話をして、と言う感じだから……割と忙しくはしているのか。
でもテストのための勉強はできていないからなぁ。
「……」
だからこういう休みの日に勉強をしなさいと言う感じだが。
来週はテストだから小論文もないし、練習もないから、勉強するのが正解なんだけど。
手はつかないし、机にも座る気になれないし、鞄の中から教科書を出そうとも思えない。
「……」
つらいとかそういうわけではないのに。
なんとなくただやる気が出ずに、毎日無駄に過ごしていて、ダラダラと。
寝て起きて食べるだけの三拍子な休日を過ごしていると言うか。
「……」
そういう時に、動画を見て、キラキラとした生活をしている人を見ると、よくわからない焦燥感に追われるんだかが始末におけない。
そんなになるなら、動画を見ているこの時間でもさっさと動けばいいのに思うのに、そんな簡単に動けたら苦労はしないとか言って。
「……」
ただひたすらに時間が過ぎるのを見ているだけで。
そもそも、時間が過ぎたことにすら気づかないなんてざらにあるわけで。
勉強くらいしていればましなんだけど、何もしていないんだから。
「……」
そう。
頭の中では、言いながらも。
何もしないでいるのは、毎日の事で。
「……」
せめて、あの子と会えればなんて思いだして。
家に居て、ダラダラして、無駄に時間を過ごしているよりは。
学校に居て、あの子と話をして、あの子と一緒に居て、有意義な時間を過ごしている方が。
「……」
そんなことを言ったところで、何も現状は変わらないのに。
「……、」
一階から、がちゃんと、鍵の開く音がした。
妹が帰ってきたらしい。
ガタガタと言う物音と共に、クーラーを付ける音も聞こえた。
ワッというテレビの声も聞こえてくる。
「……」
時間を見ればもう昼は過ぎていた。
もう残り数時間もすれば母も帰ってきて、風呂に入って夕食を食べて寝る時間になる。
今日も無駄に生きている。
お題:不安・つらい・三拍子




