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ルーナ視点

私は特別な存在だ。


愛らしいピンク色の髪と目。

顔も整っていて、可愛らしい。


そんな私を王子様であるエリオスが愛してしまうの当然のことよね?

エリオスの婚約者になるのも。


一方で劣等感をずっとずっと、ある人に抱いていた。

何もかも持っていて、顔色を変えない。

それが当たり前だというように。


エリオスの婚約者、リリアナ・ミクロスだ。


生まれた時から地位、お金、容姿に恵まれている奴ほど憎いものはない。


自分自身で手に入れたものじゃない癖に。


ダイナス家に引き取られたのには、理由がある。


公にはなっていないが、ダイナス家の当主に取り入ったから。

もうジジイで誰も相手をしてくれなかったのだろう。

だから、交換条件で私と性行為をしていい代わりに養子にすることと言った。


自分から行動をしないとしょぼい男のところに嫁がされ、子供を生まされるだけ。


恋って何?

愛って何?

生きてく為に必要なのはお金と地位と権力でしょ。


容姿に恵まれた特別な私がいつまでも庶民でいていい筈ない。


その交換条件のお陰で今ここにいる訳。


私の横にはエリオスがぴったりとくっ付いていた。


「体調はもう大丈夫か...?」


こいつは私がちょっと甘い言葉を囁けば落ちた。

恋だ、愛だなんて言うエリオスを見て内心嗤っていた。

どうせ容姿しかみてないんだろうなと。


本当の私なんてだれも、愛してくれない。

両親にすら愛されなかったのだから。


でもいいの。

お金と地位と権力が手に入れば絶対私は幸せになれるから。

その為にもエリオスを手放す訳にはいかない。


「大丈夫よ。ありがとう、エリオス。さっきは怒鳴ってしまってごめんなさい...」


しおらしい演技をする。

すると、エリオスは頬を染めてそれなら良かったと。

私の頭は今後どうするかでいっぱいだった。


魔力鑑定をしたらバレちゃうし。

そうだ。

エリオスの耳元で囁く。


「...ねぇ、リリアナを攫って監禁しよう?」


「ルーナ!?」


闇の魔力を込めて言葉を発したのだけれど、足りなかったみたい。

もっと魔力を込める。


「ねぇ、いいよね?」


「...ああ」


エリオスの目は虚ろだ。

うん、完璧にかかっている。


私が闇の魔力に目覚めたのはリリアナを見た瞬間。

憎らしいという気持ちで開花したのか、黒いモヤが見えるようになった。


それからというもの、コントロールして使いこなすようになった。


これからリリアナのことを攫って監禁し、聖女の力を奪おうっと。


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