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6

教会の司祭様が水晶を用意して、私を呼んだ。

前と同じように手をかざすと、白い光が眩しく輝く。


「この色は、間違いなく聖女です」


司祭様が堂々と告げた。

再鑑定でも聖女と言ってもらい、ほっとする。

やはり、魔力鑑定に偽りなどないと証明できたのだから。


「殿下、信じて頂けましたでしょうか?」


「...っ!」


悔しそうな顔を見せるエリオス。


「次はルーナ様です」


「...私は体調が悪いから無理なの!」


「そうですか。では、また後日鑑定をしましょう」


「...わかったわ」


魔力と体調との因果性は今の所発見されていない。

体調が悪くとも、鑑定は受けれるはずだけれど、そう主張されれば仕方ないのだろう。

エリオスが駆け寄っていく。


「ルーナ!大丈夫か!?すぐ休める所へ行こう!」


「体調が悪いって言ってるでしょ!?黙ってここから連れ出して!」


エリオスの大袈裟とも呼べる心配ようにルーナが切れる。

いつも甘ったるい声を出していたルーナからは想像がつかない。


「あ、ああ」


戸惑ったようなエリオスは、父である国王陛下に言って、城へと瞬間移動をした。


すると、逃げるようにルーナとエリオスが出て行った。


「ダイナス嬢には後日必ず、魔力鑑定を受けてもらう。偽の聖女だというリリアナの疑惑は晴れた。手間をかけてすまない」


「それならば良かったです。私も失礼致します」


部屋を出ると扉の横にいたレイに会う。


「...!驚いたわ。人がいると思わなくって」


「驚かせてごめん。用事が終わったから、少し待っていたんだ」


「わざわざこんな所で待たなくても良いのよ?...でも、ありがとう」


肩の力が抜ける。

国王陛下や王妃様の前で緊張をしていたみたいだ。


「義姉さん、じゃなくてリリアナ。公爵家へ帰ろうか」


「昔から義姉さんと呼んでいたけれど、これからはずっとリリアナと呼ぶの?」


「嫌?嫌と言われてもそう呼びたい。もう僕の婚約者なのだから」


ふふふと笑う。 


「嫌なわけないじゃないの」


私の可愛い可愛い義弟でなくなったのは少し残念だけれどね。


馬車でレイに起こった事の顛末を話した。


「ダイナス嬢の言動は確かに不可解だね」


「でしょう」


魔力鑑定を受けたくないみたいな言動。

私の気のせいかしら。


「あいつやダイナス嬢にまた何かされる事はないように僕がずっとそばに居ても良い?」


レイの心配しすぎ、ということもないかも。

あの二人ならやらかしかねないと思いらお願いと了承した。

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