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オルの迷宮3 ノルの新兵器が完成したよ!

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。

今日もよろしくお願いします!


※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様

        『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。


 探索して見れば、七階層はどうやら蟲系だね。

 砂地の上にソルジャーアントがうようよいる。

 ここは俺が頑張ろう。

「フラット。ノルとサン、オニキスを乗せて。オニキス、この階層は僕が片付ける。その姿が楽でしょ。そのままフラットの上で休んでて」

 そうさせてもらおうかと受け入れてくれた。

 うん、それがいいよ。

「ナギ、少し行ったところに小部屋があるけど、どうする? 罠の解除はすぐにできそうだけど、多分中はアリだろうね」

 そうだねえ。

「じゃあ、僕が通り過ぎて安全だと判断したら罠を解除して。オニキス、中を確認してくれる? アリなら、サンに凍らせてもらって」

 

 さっそく飛翔魔法で空に上がる。そして魔法を行使する。

 右手にリッチの杖を持ってやりますよ~


<全てのアリは凍っちゃえ>


 パリパリパリ……

 足下からドンドン凍ってゆく。隅っこに隠れていたアリも凍ってるみたい。ドンドン魔力を送り出せば、凍るのがどんどん早くなって行く。

 うん、アリはもう事切れてるね。

 これは便利。このフィールド全てのアリを対象にしてるから魔力を送ればどんどん凍らせてくれる。

 最初に凍ったアリが消えて砂地が見える。フラットに手を振ればゆっくりと降りてきた。

 ササッと罠を解除したノルは、そっと中を覗いて、え? といった。

 ゆっくり開かれた扉の向こうではアリが凍っていた。

「あはは、全部って指定したらここも凍ったんだね」

 中の宝箱、見てくれる?」

 うん、とノルは中に入っていった。入り口ではフラットが警護してる。サンは……氷の上を滑って遊んでた。あははは、かわいいね~

 さて。このあたりのオマケのドロップ品も回収してっと。もう一回空に上がる。

 すると、ほとんど終わっているみたいだね。

「主殿、そろそろ終わりそうだが」

 そうだね、と周りを確認する。

 小部屋の中にもオマケのドロップ品があったので、こっそり回収しておいた。


 順番にドロップ品を回収してゆく。

 どんどん回収して終わりまでやって来た。

 ノルとフラットたちがやってくる。どうやら無事に宝箱は回収できたみたいだね。途中、もう一個部屋があったけど、中は空っぽだったよ。


 じゃあ、次の階段だね。

 階段を降りて探索すれば、マンティスとサソリですね。混成チームみたいですよ~

 じゃあ、行きますか。

 外に出てどうやって狩るかと話し合う。それならそれなりに狩っていこうというけれど、剣での戦いは難しい。それなら魔法で行くかということになり、ここには二カ所部屋があると聞いたので、フラットとサンにノルの警護をお願いした。

 じゃあ、とオニキスと一緒に空に上がる。

 オニキスはブレスで。俺は氷で半分ずつということになった。

 じゃあ、行きますか。

 先にオニキスが出ていった。きれいに半分のこしてくれてるんだけど、残ったやつらがバラけ始めてるよ。俺の魔法なら問題ないけど。

 じゃあ、行きましょう。 

 一応フラットの周りを確認してからスタートする。


<カマキリとサソリは全部凍っちゃえ>


 ペコペコと凍ってゆくのだけれど、別の場所に移動し始めた個体も凍ってゆく。

 魔力をほんのちょっと多めに流して、ノルの所へ戻る。うん、大丈夫だね。

 凍り続けている左側に、扉が見える。うん、ここにも宝箱がある。中身もあるみたいだね。ミミックじゃなきゃいいけど。

 

 オマケのドロップアイテムを回収しながら先を見つめる。どうやらオニキスも終わったみたいだね。

 二つの扉を開けてゲットしてきたノルは、中身に驚いていた。けっこういいものがあったみたいだね。

 階段前でオニキスと合流する。

 次に行くかというので時計を見る。そろそろ十時半だけど。

『おやつ、たべたいの~』

 あはは、サンの腹時計は正確だね。

「階段の途中で空間に入っておやつにしよう」

 やったー! と跳ねるサンとフラットだ。

「主殿。今朝のひれかつ、というやつがよい」

 あはは、はいはい。



 テーブルに大きな籠いっぱいのヒレカツサンドを置いた。

 さっそく、紙を剥いでゆくのはノルだ。サンは手のひらを出して器用にむいている。フラットはノルからもらって山盛りにしている。すごいね皆。やっとノルも食べ始めた。その間に、とできるだけ紙を剥いでゆく。自分も食べながらね。

 ぺりぺりと剥がしてゆくけど、ソースがあるから包んでたけど、邪魔だね。少し考えてみよう。


 飲み物はミルクと番茶オレの希望者が多い。

 それならサンにミルクを出して、残りは番茶オレだよ。どんどんなくなってゆくヒレカツサンド。

 これは追加でむいておこう。

 ペリッと紙を剥がして大皿に置く。

 次々と置いていけば、これは皿でいいよね。次からしっかり挟んでから大皿に並べよう。それがいい。

 

 ヒレカツサンドを食べ、番茶オレを飲みながら、皿に並べ続ける。並べる側からなくなっていくので、いつまで経っても溜まらないんだけど。

 結局、一時間。俺は紙をむき続けた。これ、もう昼ご飯になっちゃうよ。

 さすがに昼ご飯が食べたいとは言わなかったので、そのままフィールドに出ることにした。 

 

 次は八階層。

 嫌な時間がやって来た。

 アンデッド系だよ。

 やって来たのは乾いた音を立てて歩いてくるスケルトンたち。全員でかかることにする。

 胸の核を壊しながら進んで行くんだけど、オニキスとフラットはでかい身体で押しつぶしてるよ。

 ガラガラと崩れ落ちるスケルトンは哀れだね。


 いつまで続くのかと思うほどの広さがあるフィールドだから、エンドレスだよ。もしかして、この階層全部がスケルトンなの?

 さすがに飽きるんだけど。

 それなら威圧とか空気の玉とかを投げられないかなぁ。やってみようか。


<空気玉>


 ドン! 一メートル半くらいの空気の玉が飛んで行く。

 ガララララーーーーと将棋倒しみたいに倒れていった。すると、フラットが胸を踏み潰しているよ。

「それ面白いね。倒れたら武器も吹っ飛んでるし。俺でも潰せそうな気がする」

 あはは、ノルが楽しそうだ。

 再び空気玉を放てば、再びガラガラと倒れていった。既に駆け出していたノルは、スケルトンの胸を踏み潰しながらガシャガシャと楽しそう。

 面白い事をやってるな、とオニキスが言う。面白いでしょ、と返しておいた。

 すぐにそれを再現するオニキス。それを見ていたフラットもやってる。どうやらサンも空気玉を飛ばしたよ。

 ガララ、ガシャンと倒れたスケルトンは、ノルとオニキスが踏み潰してるんだけど。気をつけてね。

 

 かなり楽しく進んでいった八階層もそろそろ終わりだ。

 振り向いてドロップ品とオマケのドロップ品をアイテムボックスに回収して、ノルを見れば、階段の隣りにある小部屋を見ている。どうやら罠があるらしい。中は? あれ、何もない。宝箱だけだね。

「中は宝箱だけだよ。もしかしたらミミックかも」

 解除してみると挑戦し始める。護衛はサンだね。

 先を見れば、フラットとオニキスが楽しそうに最後のスケルトンを踏み潰していた。こんな倒し方した人は初めてだろうね。

 開いたよ、と聞こえて振り向けば、ノルがドアを開けている。中には大きめの宝箱。どうやらミミックだね。

 それなら、とノルが長剣を抜いて、一気に蓋を開けて斬! スパッと切り裂いた。

 おお、すごい~

 中は小さな麻の袋が一つあった。中を見れば、大きなルビーが出てきた。

「これ、すごいね」

 そーだねー

 アイテムボックスに収納していたけど、後で全部出すんだけどね。



 そのまま階段を降りる。

 次は九階層。さて、何が出るんだろうね。


 階段を降りきる前に腐臭がする。

 きちゃったね、やっぱり。

 ゾンビとグールの大行進だよ。

 ここは俺の出番だよね。

 じゃあ、と口を布で覆って、空に上がった。そして光魔法を行使する。


<光魔法・浄化>


 ぶわーっと光が広がって行く。次々とブールとゾンビが消えていった。

 すぐにドロップ品とオマケのドロップ品をアイテムボックスに回収した。その奥を探索すれば、レイスでした。同じように光魔法で浄化して終わりです。


「もういいよ~」

 終わった? と聞かれて、うんと答えればみんな呆れてるんだけど。

 

 さて、十階層だよ。

 キリがいい数字だけど、何かありそうな予感がする。

 今までとは景色が全く違う。

 岩だらけの荒野だね。

 やってきたのはゴーレム。石でできたやつだね。

 動きはとても遅いんだけど、どうやって倒すかな。

「オニキス、これどうやって倒すの?」

「うむ。これは石でできたやつだ。それほど無理はない。剣でたたかうのはほぼ無理だな。普通の火魔法なども通用せん。爆裂で片付けるか魔石を壊すかが早いだろう」

 それならノルの出番がなくなるけど、爆裂? 小さな爆弾で投げてぶつ狩ったら爆発する、見たいなアイテムはないかな。対ゴーレム用だね。石だけじゃなくて、鉄とかも砕けたら、普通の魔物にも使える。じゃあ、頼んでみるかな。


(クリエイト)


 ぶわっと光った手のひらに、数分後には小さな黒い玉がある。これ、ぶつければいいの?

 鑑定してみれば、投擲用の爆裂弾と書いてある。直撃が必要だが、緩く当たっても発動するらしい。

 これはいいかもね。

「ノル。これ、投げてゴーレムに当ててくれる?」

 どこに当てるの?

 どこでも。

 ふうん、とノルは一個手に取った。そしてビュンと投げた。 

 直撃したゴーレムは、バゴーンと音がして右肩が吹っ飛んだ。

ゆっくり倒れて行くのだけれど。そのまま動かなくなった。

「ナギ! これは何? 作ったのか!」

 うん、そうだよ。

「これなら俺も戦えそうだ。数はこれだけか」

 ふやすから、とコピーを連発だよ。

 アイテムボックスから取り出した魔法袋にそれを入れて行くけど、慎重だよ。まあ、このまま爆発することはないだろうけど。

「主殿、それはノルの使うものか。かなりの威力だが」

「そうだよ。クリエイトで作ってみた。これなら鉄くらいなら壊せそうでしょ。当然、でっかい魔物にも使えるからね」

 それはいいな、とオニキスも嬉しそうだ。

 じゃあ、次を討伐だなとノルを残して飛び立っていった。ノルは次に来るゴーレムを狩るために構えている。

 二つ並んでやって来たので、俺は魔法がどれくらい通用するのかを実験することにした。だって、遅いんだものストーンゴーレムさん。


 魔法耐性があると聞いてるゴーレム。石と金属じゃ違うと思うけど、とりあえず石ね。

 普通なら魔法ですぐにバラけそうだけど、これがなかなか。

 だから最終手段に出ることにした。


<氷のライフル弾>


 バン!

 バシュッ! 飛んでいったライフル弾はためらいなく石のゴーレムに突き刺さった。

 どこが急所かオニキスが教えてくれたからそこを狙ってみた。額らしいけど。額の文字の一個を消せばあっけなく倒れちゃった。いや、嘘。文字を一個消すのは難しいから、ライブル弾で額を吹っ飛ばしたんですよ~

 あはは、魔法だけど魔法じゃないんだよね、この指拳銃は。

 これって、俺やサン、フラット、オニキスは問題なくできるけど。ノルに作った玉をライフル弾みたいに使えないかな。銃身が長い方が狙いがつけやすいんだっけ? でも持ち歩くには使いにくい。映画で見たようなショットガンくらいなら使いやすいかな。弾もある程度の大きさが使えるだろうし。

 今夜クリエイト先生に相談してみようか。

 

 ドババン! とノルの爆裂玉が炸裂したよ。

 やっぱりいいよね、これ。人に向けたら大変な事になりそうだけど。ノルなら剣でもガンでも使えそうだから。

 今の大きさの玉は、フラットの上から降らせる攻撃にも使えるよね。昔の戦争映像で見たことがあるけど、雨のように弾が降ってた。いつもは使えないけど、魔物の集団に向けてなら使えそう。普通の魔物なら玉の中に鉄くずでも仕込んでおけば爆裂のパワーがアップするだろうね。

 こうやっていろんなことを考えるのは楽しい。

 魔道具とか考えているときはわくわくが止まらない。むいてるのかもね、俺には。こっちの世界でも物作りするってどうなのよ!


 そんな風に考えながら、どんどん進んで行く。

 時々ドロップ品とオマケのドロップ品をアイテムボックスに回収するのは忘れない。

 今のノルは小部屋を見つけても止まることなくゴーレムを攻撃してる。

 何だか活き生きしてるね。それなら簡単にパチンコ作る?

 えっと。Y字のものに伸びる素材で作る。爆裂玉を伸びる素材の中央においてぐんと伸ばしてその反動で玉を送り出したい。日本で言うパチンコという遊び道具。


(クリエイト)

 

 出来上がったものは、まさにパチンコ。

 伸びる部分は、魔物の皮らしいけど、厚みで張りを調節できそう。

 ノル! 玉を取り出して使い方を説明して実際に射って見せる。これなら頭に届くよ。

 すごいね……と、戸惑って。それから感激し始めたノルは、実際に使ってみるようだ。

 最初に射った玉は少し手前でゴーレムの足下で破裂した。もうちょっとかと呟いて、今度はぐいっと力を入れた。

 すると、ゴーレムの頭に命中した。すごいね、やっぱり。斥候って器用じゃないとできないと思ってたんだけど、やっぱり器用だよ。

 玉は? と聞けば魔法袋を差し出す。

 中を見ればざっと三十個くらいかな。じゃあ増やしておきますかね。

<コピー百>

 ふっと光ったあと、魔法袋は一瞬で一杯になった。

 はい、と渡せばありがとうと笑顔が返ってきた。


 気配探知が普通の人と変わらないノルだから、必ず誰かが近くで戦う必要がある。スキルに関しては仕方がないよね。

 でも、うちは最強パーティだからそれも可能ですよ。

 今も、ノルの前には鞄に入ったサンがいる。そこから氷のライフル弾を射ちまくっているサンは、常時探索を発動してるんだ。

 オニキスとフラットはとっとと先に行っちゃった。石のゴーレムは任せた、ということらしい。まあ、今は問題ないよね。


読んでいただきありがとうございます。


ここでノルの新兵器登場です。

ずっと気になってたナギは考えました。子供のころに遊んでたパチンコを利用するなんて。

悪い人に利用されたら大変なことになりそう。戦争とか。

それだけは絶対に阻止しましょう!


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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