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81 オルの迷宮2 食いまくり~狩りまくり~

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。

今日もよろしくお願いします!


※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様

        『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。


 そのまま階段を降りて五階層へと降り立った。

 そこは天井が高くて半分弱は森だ。

 うーん、何が出てくる?!

 ぶもぅぶもうぅと聞こえるんだけど。

「オークだな」

 そうだね。

 じゃあ、行くかとノルが言えば、オニキスと二人で駆け出してゆく。

 俺とフラットは打ち漏らしを狩るんだけど、サンはやる気満々だよ。当然風刃だと思ったら、氷刃だった。ザンザンとオークを半分に切ってゆくサン。フラットは空中から腕と脚でオークの首を落としている。

 俺には、今ところ用事はない。だからドロップ品とオマケのドロップ品をアイテムボックスに回収してゆくだけだね。

 ゆっくり歩いて皆の後をついて歩く。

 そろそろ打ち漏らしが少し増えてきたかな。

 フラットも感じたんだろう。空中を前へと移動していった。

 俺とサンは打ち漏らし要員だ。でも、ほとんどサンの氷刃で片付いてゆく。前の方でドロップされたものを回収して、進む。通り過ぎてから後ろのドロップ品とオマケのドロップ品をアイテムボックスに回収した。

 その繰り返しでそろそろつまらないんだよ、俺は。

 今までの感覚から見て、そろそろオークは終わるとおもうんだけど。でも、後半出てきたのはオークジェネラルだね。

 一廻りでっかいし、防具をつけて武器を持ってるよ。まあ、心配ないだろうけど。

 奥の方ではフラットが氷刃でズバズバ切り裂いてる。ノルも簡単に切ってるよね。でかい太ももをキリ飛ばして、ぐらついたところを腹を切り裂いてゆく。オニキスは一発で半分にしてるよ。


 俺とサンは氷刃です。数が増えたらサンは雷弾を使って撃ち抜いてる。いろいろ考えてるよね~

 ドロップ品とオマケのドロップ品をアイテムボックスに回収して振り向けば、鞄から飛び出したサンはでっかくなって魔法を放ってる。おお、ヒュージスライムってすごいね。

 どんどん倒れてゆくオークジェネラルは、もう数十頭で終わりそうですよ~

 うん、あっという間に残りがいなくなったね。

 じゃあ、そのあいだに回収、回収。

 

 少し待って最後の回収を終えた俺は話しているノルとオニキスに近づいた。

「階段を降りて、次の魔物を確認しようとおもうんだ。このままオークキングは出ないと思うんだよ。だから何になるか、だね」


 オークジェネラルに匹敵する魔物って何? 少し強くなってるんだろうから、ちょっと気になるよね。

 階段をおりたノルは斥候の能力をいかして、フィールドに出てあたりを確認した。

「ブラッディベアだな。結構デカいけど」

 うむ、とオニキスは考えている。

「ならば、我とフラットで殲滅する。我が先頭で突っ込むぞ。打ち漏らしはフラットに頼む。その後で最後の打ち漏らしはノルとサンだな。主殿はドロップ品の回収を」

 応! と返事はしたものの、俺はすごく寂しいよ。


 ドラゴン姿で空に上がったオニキスは高い所からブレスを放つ。

 端っこにいたブラッディベアたちがこちらに逃げてきた。でもそこにはフラットがいる。氷の刃で数頭は首が落ちた。残りを狩るのはノルとサン。だけど、どちらも一発では無理だ。サンが腹を切り裂き、ノルがトドメを刺す。そんな図式が出来上がってるよ。

 すごいよね、言葉通じないのに。でも、戦い慣れてるってころだよね。

 感心しながらドロップ品とオマケのドロップ品をアイテムボックスに回収する。ま、それが俺への指令だからね。肉や毛皮がドンドン出てきますよ。そして手? 爪もあるし。うーん、よくわからない。


 予想通り後半はオークキングだ。

 それもどんどん狩ってゆく。速い速い~

 笑いが出るほど早いよね。

 あっという間に五階層は終わった。

 無言のままドロップ品とオマケのドロップ品をアイテムボックスに回収して階段に向かう。

『ナギ、おなかすいた~』

『サンも~』

 そういえば、今何時?

 ありゃ、もう夜の八時過ぎてるじゃないの。

「この階段から空間に入ろう」

 うん、とフラットは空間を開いてくれる。

 全員をクリーンして中に入れば、いつもと変わらない空間が待っていてくれた。


「先にご飯食べる?」

 全員賛成みたいだね。

「じゃあ、唐揚げはどうかな? コカトリスとロックバード、サーペントのにんにく醤油味だよ」

「早くだして~」

「お腹すいた~」

「我もすぐに食べたいぞ、主」

「お腹ペコペコだ」


 それぞれの声を聞いて、ご飯かパンかを聞けば、唐揚げにはご飯だ! というので、とりあえず、唐揚げと深皿を出した。それぞれが勝手にとりわけてる。フラットにはノルがどんどんいれてるけど。

「野菜サラダも食べてね。マカロニサラダもあるよ」

 は~い、と嬉しそうだ。

 その瞬間、フラットの皿には野菜サラダとマカロニサラダが加えられた。

 炊飯鍋を取り出して、それぞれの深皿に取り分けてゆく。これでワンプレートになるから片付けも簡単だよ。

 オニキスにはてんこ盛り。フラットもね。ノルとサンは山盛りだ。

 わいわいいいながら食べる皆に、水とお茶を取り出す。このお茶は日本の番茶をイメージしてクリエイト先生にお願いしたものだ。本当に番茶だったのには驚いた。

 ついでに急須も大型を作ってもらって、カップに注ぐ。

「このお茶はご飯に合うな。これに味噌汁というものがあれば最高だが」

 あるけど、といえば驚きながら欲しいといった。いっぱしの日本人だね、オニキスは。

 味噌汁をボウルに入れて配る。

 みんなガンガン食べてくれるので嬉しいんだ。

「ニンニク醤油味は最高だな。これは美味い。鳥もサーペントもイケる!」

 オニキスはとっても気に入ってくれたみたい。ワサビ醤油も人気だけど、ニンニク醤油もバカ受けだね。

 さて、俺も座って食べようかな。

 でも、そろそろ唐揚げはなくなりそうだ。それなら、と新しい籠をとりだした。最初の籠には三個しか残ってなかったから俺の皿に入れた。


 どんどん減ってゆく唐揚げ。そして白米。

 二つ目の炊飯鍋も半分以上なくなってる。サラダは途中で足しました。

 味噌汁は残念ながら、鍋一つしかなかったので既に完売です。どうしたものかね。本当は豆腐の味噌汁た食べたいのに。豆腐がない。それなら作ればいいと思うんだけど、にがりに変わる何かが不明な間は無理だね。


 最初にご飯を終えた俺は、皆に断って風呂にいくことにした。

 満タンにしたお湯にドボンとつかる。

 身体がほぐれていくのがわかる。のんびりと浮かんでみれば、とっても気持ちがいいよ。

 ある程度あたたまったから髪の毛を洗うことにした。

 そのうち誰かが入ってくるだろうね、と思っていました。

 でもその思いは消えちゃった。

 最後に熱めにしてゆっくり温まってから外に出る。

 タオルで髪の毛を包んで身体を拭いパジャマを着た。

 風呂から上がれば、まだ食べてるよ。

 あははは~と笑えばどうしたと聞かれるけど、なんでもないよとシフォンケーキを取り出して食べることにした。今度は紅茶です。

 んー、美味い!

 

 みんなのシフォンケーキも希望するだけ取り出しておく。果実水もね。

 おやすみ~とベッドにいって転がった。





 おお、朝か?

 目が覚めて時計をみれば、六時半だね。

 さて。

 朝ご飯を作ろうか。

 厚切りベーコンを取り出してきれいに並べてオーブンに入れる。二つのオーブンで二十枚以上ですね。

 そしてスープだよ。アイテムボックスにあるコンソメでいいかな。

 あとはパンだけど。ベーコンを挟んでもいいかなぁ。

 じゃあ、バターを塗って葉野菜を挟んでおこう。

 ベーコンが焼けたら終わりなんだけど、誰も起きてこないよね。

 時計は七時少し前。


「起きて~ご飯食べるよ~」

 おお、早い早い!

 全員が起き上がり、クリーンを掛けている。ノルはかけてもらってるけど。

 やっと座った皆に、厚切りベーコンサンドを作ってやる。大人は少しだけマスタードを塗ってベーコンをカットしておいてゆく。サンとフラットはブラックペッパーだ。もちろん、俺もサンと一緒。

「どうぞ」

 何が出てきたのかと不思議そうだ。

「大人は少しマスタードが塗ってあるよ。フラットとサンはブラックペッパーね。厚切りベーコンサンド。食べてみて」

 嬉しそうにガツガツ食べる皆を見て嬉しくなる。飲み物は? と聞けばサンがミルクという。冷たいのがいいらしい。じゃあ、とサンとフラットはミルクね。

 ノルとオニキスには、番茶オレを作ってみた。

「これ、美味しいね。甘くなくていいよ」

「うむ。これはパンによく合うな」

 そうでしょう、とオレも番茶オレにした。

 それ何? とサンが聞くので少し分けてあげれば、うぇ、と言われた。ちょっとショック。フラットはイケるらいいので、大きなボウルに作ってみた。

 それぞれが思い思いに食べる。 

 そこで、俺の計算違いが発覚した。

 サンドイッチが足りない!

 どうするかな。

 じゃあ、とっておきを出そうか。

「これはとっておきだよ。ヒレカツサンドイッチ。おいしいよ~」

 カシャカシャと紙をめくってかぶりついたオニキスは叫んだ。

「これはなんだ! 美味いぞ!」

 あはは、ありがとね。

 フラットもノルに出してもらったサンドイッチを食べてます。サンには俺がむいてあげた。

『美味しいよ、ナギ。お肉が柔らかいね~』

『あるじぃ~、すごくおいしい。ソースがパンにしみてておいしいね~』

 パクパク食べてゴクゴクミルクをのんでいるけど。さっき食べたよね?

 これ、足りる? まだ二籠あるけど、出せばなくなりそうだから、出さないよ。

 ほんの五分で数十個あったヒレカツサンドは消えた。

 もういいでしょうよ、あんたたち。


 満足だ、とオニキスはいう。よかった、助かったよ。

 それぞれ満足したようで何より。

 じゃあ、行こうかと外に出ることにした。まだ八時くらいだから誰もいないだろうしね。



 降り立ったのは六階層。

 ここも天井の高い森だ。

 でも、森が随分深いね。

「蜘だな。ポイズンスパイダーがうようよいる。これは焼くか?」

 その方が早いよね、とノルと顔を見合わせて頷いた。

 承知、とオニキスは十メートルくらいの大きさになって宙に浮いた。その瞬間からブレスの連続だ。

 木も一緒に焼き尽くすんだろうね。でもおかしいよ、木がうねってる。

『主、ここには普通の木だけではなく、トレントも混じっておる様だ。ブレスで正解だったな』

 そうなんだ、トレントか。聞いたことはあるけど初めて見た。いろんな場所でうねってる。苦しんでるんだろうけど、仕方ないね。

 

 オニキスが通り過ぎたあとには何も残っていない。ただ、ドロップ品とオマケのドロップ品があるだけだ。それをサクッと収納して後を追う。

 フラットもサンもノルもすることがないので、ドロップ品を回収してくれてるよ。オマケのドロップ品は俺の仕事だからね。

 そんな風に半分くらいまで進んだ時、オニキスから念話がある。

『主、少し下がる方が良い。できればフラットに乗って空中で待機だ。ここの森はフオルンという。木や森ごと動くのだが、人の言葉も理解する魔物だ。その移動には闇が生じる。それ故、離れるのだ。ジャイアントスパイダーも大量にいる』

『わかった。じゃあ、フラットに乗って後ろに下がるね』

 話しを聞いていたフラットは椅子をつけていた。そこに乗った俺はサンの鞄を椅子の前に置く。後にはノルがのって空に上がった。

 オニキスはブレスを左右に首を振りながらはき続けている。

 本当にすごい威力だね。人なら溶けてなくなるよ。

 あ、蜘が一匹出てきた。森は問題なく焼かれてるけど。

 そう思ったときには、サンの氷刃で蜘は真っ二つになった。すごいぞ、サン!

 ノルも驚いてる。

「サンもフラットもすごいな。俺は罠の解除くらいか、あの子たちに勝つのは」

「そんなことないよ。ノルの剣はすごく上達してる。それに、罠の解除はこれから先、必須でしょ」

 そうだね、と笑っているけどほんとうだよ。ノル以外誰もできないことだから。


 順調に殲滅してゆくオニキスと、打ち漏らしを狩るサンとフラット。

 俺は様子を見ながらドロップ品とオマケのドロップ品をアイテムボックスに回収する。

 そんな風に進んで行った。

 いつまで続くのかと思っていたけど、案外早く終わりそうだ。

 あと一メートルくらいかな。それで全部おわる。

『ナギ、そろそろ階段を探した方がいいよ。うしろからリポップしてきてる』

 え? と見れば、森が復活し始めていた。

 ヤバいよね。

 階段はあそこ、とノルが指さす先にあった。

 とりあえず、階段エリアへと向かって入る。

『オニキス、もういいからこっちに来て! 森がリポップしてきてる。今すぐこっちに』

 そう言い、手を大きく振る。

『承知した!』

 一気にこちらへ飛んできたオニキスは、小さなドラゴンになって飛び込んで来た。

「はあ、間に合ってよかった。お疲れ様、オニキス。次はなんだろうね」

読んでいただきありがとうございます。


タイトル通り、食いまくり、狩りまくりですね。

それにしても、オニキスの知識はすごい。

勉強になります。敵に回したくない相手だよね、オニキスって。


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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