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68 迷宮入り口の工事手伝いを終えて、再び迷宮へ。

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。

ちゃちゃっとお手伝いを終わらせます~

今日もよろしくお願いします!


 早朝から慌ただしい。

 一晩ゆっくり眠った俺たちは元気百倍だ。

 お弁当を作ってもらったので、アイテムボックスに入れて準備万端です。

 じゃあ、よろしくね、と技師たちや護衛の冒険者たちに挨拶した。ちょうど、ここに王都の高ランク冒険者がいたらしい。本当にラッキーだね。護衛たちの実力がわかり次第、俺もいろいろ手伝えるからね。


 フラットの空間に入ってもらって空に上がる。

 山頂の迷宮入り口前で、サンとフラットが木を切り倒して行く。当然、アイテムボックスへ回収だ。

 その後は、俺が土魔法で根っこを掘り返して平らにした。地盤を固めればできあがりだ。普通の姿でオニキスが降りたが、全く問題ないよ~ 

 かなりの大きさのオニキスは、あたりを歩いて地ならししてるんだけど。ちょと笑っちゃった。

 端っこには、切り倒した木をオニキスの怪力でブッ刺して行く。ぐるりと丸く太い柱が立った。

 外に出た冒険者や技師たちは驚くよね、当然。

 その柱には落ちないようにと、低いけど土の壁を作っておいた。魔物はそんなの関係ないだろうけど。

 その中央にドラム缶みたいなものを作って、火をたくようにした。掘り返した根っこで、サンとフラットがきって薪をつくってくれた。

 じゃあ、小屋でも造るかな?

 どのあたりの木を切るのかと問えば、つくった土地の幅で、と言うんだけど。そこまで俺たちにやらせるのかよ!

 まあ、いいか。

 フラットとサンに伝えて二人に上からどんどん切ってもらう。フラットはミスリルの鉱脈だけ、飛ばしてくれてるよ~

 本当にうちの子たちはできた子だ!

 その木を回収してもらって、基地となった地面に下ろしてもらった。何をするのかと聞かれたから小屋を造ると言っておく。

 キッチンはいらないだろうけど、中央に七輪みたいなものを置くかな。でも火は危険だよね。それなら魔道具でしょ。

 じゃあ、と森にそって山小屋を造ることにした。ワンルームでいい。数人くらいが使う。床は一段上げて、靴のまま使う。窓は板で二カ所だけ。開け閉めは中からする。ドアはひとつ。外から鍵をかけるようにしたい。屋根は大屋根で。端から離して安全な場所に。迷宮の入り口は避けたいな。

 それくらいかな、とクリエイト先生にお願いした。


(クリエイト)


 ぶわっとあたりが光り始めたので、技師や冒険者たちは慌てて逃げる。そうだよ、逃げててよ~

 しばらく光ったあと、ゆっくりと収まってきた。

 目の前に山小屋が出来上がってるのをみた、全員があんぐり、と口を開いて立ってるんだけど。

『主。これは皆の休憩所か?』

「まあ、そうも使えるけど。技師さんたちが図面とか書くのにあった方がいいでしょ。あと、テーブルもつくるね」

 大きめのテーブルを作りたい、移動可能。それと魔道コンロを置く台も必要。

 はい、今度はすぐにできました。クリエイト先生はかなり優秀ですよ。


 それからはテーブルの位置を決めて魔道コンロを取り出した。

「これは! お湯をわかしたり、スープくらいなら作れますね!」

 あはは、一番喜んだのは冒険者たちだ。

 ずっとここに人がいるわけじゃないから、これくらいでいいかな、と聞いてみれば大喜びだよ。

『あるじぃ~そろそろおわるよ~』

 うそ、早くないか?

『それでミスリルはどうするの、ナギ』

 あ、そうだね。

 今から行くからと伝えれば、待っててくれるらしい。

 オニキスに伝えて空に上がった。

 早く作業をと技術者を促してるね、オニキスが。あはは、皆慌ててるよ。今は人型だし、それほど怖くないでしょ。


 鉱脈の場所では二人が待っててくれた。

 じゃあ、やりますか、とミスリル採取を発動した。

 すぐに木が残った部分はなくなった。そう言えば、二人は木をカットして行く。根っこはどうしようかと考えたんだけど、人が歩くときに足場になるよ。

 そう思って残すことにした。


 ミスリルの採取は進んでるね。アイテムボックスに入ってるから。

 木の回収はすぐに終わった。

 さて、これからどうするのかな? 

 聞いてみれば、技術者が冒険者と一緒に降りてゆくらしい。それなら俺たちの出る幕じゃないね。

 オニキスは三メートルくらいの大きさでサポートするらしい。

 じゃあ、どうする? フラットとサンに聞いてみれば、迷宮に入りたいと言う。

 それなら木箱をつくれと言われた、オニキスに。

 全員を乗せて箱を持ち帰るらしい。

 ふん、そういうこともアリだね。

 わかった、と広場に戻ってクリエイト先生にお願いする。

 調査団一行を全員乗せて移動したい。

 ドアはひとつで四角い箱。コンテナみたいな感じかな。材質はミスリル。内壁は木がいい。コンテナの上に丈夫なワイヤーをつけて欲しい。四点をひとつにまとめて、オニキスが掴んで移動する。できるだけ軽く。できるだけ頑丈に。


(クリエイト)


 ぶわ~っと光った光の中から現れたのは、俺の知っているコンテナだ。

 鑑定してみれば、耐荷重は三トンだった。本体はオニキスなら楽々移動できる重さらしい。これ、まるっきりコンテナだよ。中を確認すれば、木の内装だ。これなら最初からこれにすればよかったよ。でも反対側に置けばちょうどいい大きさなんだ。そのあたりも計算してくれたんだろうな。あくまでも運搬用だね。オニキスにみてもらったら、ミスリルか、と感心された。上の太い輪っかも掴んでいたけど、具合はいいらしい。

 じゃあ、これで人間たちを乗せて、森と王宮とを行き帰りするんだと得意そうに言った。うん、楽しそうだね、オニキス。

 ただ、つくったのはクリエイト先生だけどね。


 かなりの食事を用意してもらいたいと言うオニキスに爆笑する。アイテムボックスはないのかと聞けば、異空間収納なら使えるらしい。それなら使えよ!

 じゃあ、いろいろ使えるね。時間も止まるので、肉を渡しておくことにした。解体のおじさんに言えば、ある程度の肉は確保できるはず。ただし、鳥肉以外ね、と釘を刺すのはわすれない。鶏肉は俺が使うんだから!

 了解した、と言ってくれる。

 オニキスが離れるときは、結界を張って移動すると言ってくれたので、最善を考えてくれてるんだと任せることにした。

 じゃあ、言ってくると言うので、俺たちも迷宮に潜ることにした。中から結界を張るといえば、頼むと飛び立った。当然、お昼ごはんも渡したよ。


「じゃあ、迷宮に行こうか。この前の階層まですっ飛ばしたいね」

 そうだね、と結界を解除して中から張り直す。

 今回、ノルは冒険者たちと調査の手伝いをするそうだ。俺たちが迷宮に入れば、自分の仕事はあまりないから、と言うので思うとおりにしてもらった。別に来てもよかったのにね。


 入り口から少し離れた場所には転移魔方陣が見える。

 じゃあ、ここね、と三人で入った。そして前回戻った階層の次へと移動した。

 降り立った場所は十二階層だ。

 ここからまた始まるね。

 フラットとサンに、よろしくねと言えば、もちろん! と返ってくる。うれしぃ~


 さて、ここは何がいるんだろうね。

 今まではあまり地上と変わったやつらはいなかったけど。

 ここはどうかな。

 遠見で確認してみよう。

 えっと、なんかいるよね。なに、あれ。カマキリ? 

 やたらとデカいカマキリだよ!

 

<鑑定>

 ジャイアントキラーマンティス:カマキリの魔物 迷宮産 大きいが普通種 


 普通種と言うことは希少種もいるって事だよね。

 どんな感じなんだろうね。

 とりあえず、遠くから攻撃してみるかな。


<氷刃>


 シュバッと飛び出した氷の刃は、簡単にやつの首を切り落とす。

『あるじぃ~、あれ、たおしていいの~』

 いいよ、といえばサンの強力水刃が飛んでいって、そのあたりにいた二十匹ほどの首が落ちた。

 普通種だからかな。案外簡単でしたよ。

『ナギ、次は僕が狩るから』

 了解、とフラットの提案を受ける。

 歩きながら他の魔物を探索してるんだけど、奥にはこんもりと小さな森がある。ん? 山かな。

 ブーーーン、ズーーーンと音が聞こえてるけど何これ。

『羽音みたいだ。ハチかな』

 そうかもね、と探索しながら進んで行く。どうやら小さな森の中から音が聞こえてるみたいだね。何かの巣かな。

 ズーーーンと姿を現したのは、でっかいハチだよ! キラービーじゃなくて、スズメバチみたいに見えるけど。


<鑑定>

 キラーホーネット:スズメバチの魔物 迷宮産 大きい 毒持ち


 確認したフラットはどう攻撃するんだろう。

 みてれば、水魔法を使うみたいだね。

 でっかい水のボールが飛んで行く。バシャッと森の上から水が一気に降り注ぐ。雨なんてもんじゃない、洪水だよこれ。

 ざーっと流れ出てきたのはでっかいスズメバチが山盛りだ。でもまだ死んでないよ?


<落雷>


 あっ! 雷が落ちた! それも何度も。雷は広範囲まで広がってる。そりゃそうだ、水びたしだもの。

 雷魔法って、フラット使えたっけ?

 鑑定してみれば、新しい魔法らしいね。本当にすごいよ、うちの子たちは。


 当然、終わっちゃいましたけど、なにか?

 あはは、これってどういうこと? あっさりしすぎでしょ。

 

 その後はドロップ品回収だね。

 カマキリの鎌とか売れるのかな。ま、数だけはたくさんあるから持って帰ろうかな。あと、目玉もあった。気持ち悪いよ~

 キラーホーネットのドロップ品は毒と羽だった。なにに使うんだよ、こんなもの。うん、鑑定すれば薬の材料らしい。

 

 ドロップ品とオマケのドロップ品――皆に見えないドロップ品はそう呼ぶことにしてます――も一緒にサンのアイテムボックスへと回収された。あれ? まあ、いいか。


 ボスは希少種で毒のあるキラーホーネットだ。もう、ジャイアントって言って良くないか? 周りにはまたカマキリだよ~ 

 正直言って、欲しくないんだけど。それでも倒さなきゃ終わらない。

 じゃあ、と俺はカマキリを炎で焼き尽くすことにした。

 その間に、ボスはフラットとサンが切り刻んだ。はい、バラバラになりましたね。俺の方は消し炭にしちゃったよ。

 はぁ、とため息をつく。

 迷宮って、どこもこんな感じなのかな。

 新しい迷宮だから、何階層まであるのかわからないけど、できたら、少し張り合いのあるやつが出てきてくれればいいのになぁ。


 

 自らそんなフラグを立ててしまった俺は、数階層降りたとき、そのフラグを回収する羽目になった。

 十三階層から十五階層までは毒を持つ蛇とポイズントードという毒持ちのカエルの大群だった。気持ち悪い、は虫類階層だったね。途中、デカいマムシとヒキガエルが入れ替わり立ち替わりでした、はい。下に行くほどデカくなるし、参ったよ。

 その後も似たようなものでした。

 ロック鳥やロックトータスなどの岩関係が続いて、ちょっと面倒だった。だって、堅いんだもの。まあ、何とかなったけどね。要領がわかれば何てことはない、とフラットが言ってました! サンも全く気にしてないようで。

 それ以外にもレッドベアとかも出てきました。

 その次には、でっかい牙の生えたレッドベア? 牙があるとないだけの違いだと思うんだけど、デカさは格段に違う。それにぐっと強くなった。魔物の名前はあまり知らないけど、ムーンベアなんかとは格段に違う強さだったね。



 で、今は二十階層です。

 ここはちょっと面倒な予感。

 見える範囲の魔物のグレードというか、強そうなやつばかり。

 最初に突進してきたのはブラックファングボアです。

 イノシシの魔物だけど、長くて太い牙が上顎から下へと伸びてて、真っ黒です。

 お肉は美味しいらしい。毛皮も防具として人気らしいけど。

 でもね、一気に十頭以上が突進してきたら、正直怖いよ?

 ま、リアルな大きさのフラットよりは小さいけど、それでもイノシシのくせにデカすぎる。

 当然、フラットは問題なく攻撃を仕掛けてる。腕で殴って首を爪で引き裂く。

 サンはでっかくなってるんだけど?

 そのままでっかい氷の刃を繰り出していますよ。それがまたすごい。ズバズバ切れて行くんだ、ブラックファングボアの首が。すごすぎる~ってか、サンってあんなに大きくなれるんだね。初めて見たよ。

 そして俺は狙撃だね。氷のライフル弾をお見舞いしてますよ。


<魔力多め氷ライフル弾>


 バン!

 おお、眉間に氷のライフル弾がめり込んでくよー

 いけるな、と次々と魔法を放つ。

 バン! バン! バン!

 ドサ、バタン、ドドンと倒れて行くでっかいイノシシをみながら、二人をみた。

 楽しそうに戦ってるんだけど、楽しいのかな。二人とも真っ赤だよ。俺は氷のライフル弾だから血は出てないけど。

 五分もかからずに終わった、対イノシシ戦。あはは、笑って誤魔化すしかないよね。

 ドロップ品はフラットが回収した。オマケのドロップ品は俺の役目だね。


 さて、次は何が来るのかな。

 

読んでいただきありがとうございます。


やっとダンジョンに戻ってきましたね、ナギたちは。

今回は三人だけなので、家族だけの探索なので、とんでもないものになりそうな予感。


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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