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62 オニキスの始末が終わったので、未開のダンジョンへワクワク~

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。


今日もよろしくお願いします!


『主、食事が終わったが、我はどうすればよいのだ?』

『そうだね、どうする? 影に入って休んでもいいよ』

 それなら影に入るというので、少し待ってもらうことにした。

「えっと話しはそれくらいかな?」

「今のところは、ですね」

 あはは、後々何かあるかもってことなのかな。

「じゃあ、オニキスが休むって言うから。えっと俺たち宿は引き払ったんだけど」

「来客用の貴賓室をご用意しております」

 へ? まあ、いいか。聞かなかったことにしよう。


 食事を終えたオニキスが待っている。

『主、では我は休む。明日は再び我を出して欲しい』

 了解、とオニキスは影に入った。

「俺たちはどこで寝るんだ?」

「お二人には個室をご用意致しておりますので」

 おお~と感激してますね。

『あるじぃ~サンたちはぁ?』

『ナギ、一緒に寝られるのかな』

 一緒だよと笑えば、二人は大喜びだ。

「お風呂もお部屋にございます。お二人も各お部屋にお風呂がございますのでお使いください」

 すごい待遇だな、と笑うメルトとノル。

「じゃあ、もう休みたいんだ。いいかな?」

 もちろんです、とブーゲリアと騎士団長が送ってくれる。そして俺たち専用の侍従だと紹介された男は優秀らしいよ。いらないけどね、侍従なんて。

 じゃあ、お休み。 

 部屋まで入って来た皆を追い出す。扉の外には騎士たちが立つらしい。俺って何者だよ!


 じゃあ風呂に入るかな。

 お風呂を覗いてみれば、長方形のでっかい風呂がある。

 わ~い、と喜ぶサンとフラットだ。

 その時、風呂場のドアが開いて、女性が三人やってくる。

 わぁー! と叫んでしまった。 

 何事ですか! 

 侍従と騎士たちが飛び込んできた。

「な、な、なんで女の人がここにいるの!?}

「はい。ナギ様たちのお身体を洗うためですが」

「何それ? 僕は貴族でも王族でもないんだから、いらないよ。癒やしの場所なんだよ、僕たちにとって。ゆっくり入って泳ぎたいから出て行って。それに勝手に入ってくるな! 僕は庶民だよ!」

 真っ青な顔をした侍女たちは慌てて外に出ていった。

「ナギ様。大変失礼致しました。では、起床の時だけは入室をお許しください。では、失礼致します」

 そう言って出てってくれた。 

 よかったね、と顔を見合わせる。


 風呂には既にお湯が入っているので、そのまま三人で飛び込んだ。フラットは子犬の姿ですけど。

 バシャバシャと泳ぐ俺とフラット。その隣をすーっと進んで行くのはサンだ。すごいねサン。音もなく進んでるよ!

 えへへへ~と得意げなサンはかわいい。

 身体を動かしてのんびり浮いてる俺たちは、気分的に疲れてた。このまま寝ちゃいそうだね、と言いながら浮かんでる。

 さすがに、ベッドに行こうと風呂から出て、クリーンを掛ける。洗ってなかったからね。

 たくさんあるタオルの中から多きいのを引き出して二人の身体を拭く。そして長い髪をまとめた俺も自分の身体を拭いた。

 既に二人は温かい風の中にいる。 

 俺はソファに座って、長い髪を乾かすんだ。温かい風は心地いい。ある程度乾いたらブラシをかける。

 フラットもブラシをかけたからふわふわだよ。

 長い髪は乾きにくいんだけど、今は魔法があるから大丈夫だ。頭からスーッと水分が抜けてく感じが大好きです。




 いつも通りに起きた朝。

 オニキスに呼ばれたんだよね。

 着替えをして、食事をするために食堂へと向かう。

 フラットに乗っかってるから楽ちんだ。

「フラット、あとで貴族たちの家から持って帰ったものを出してね」

 りょーかい、と聞こえた頃、食堂に到着だ。

 打ち合わせたようにメルトとノルもやってきたので食事を始める。

 朝は美味しいオムレツがならんでいる。そして分厚いベーコン。フラットは大喜びで食べてる。サンも大きなベーコンをひと口だ。まあ、全部ひと口だけどね。

 夕べの話しをメルトたちにした。

 風呂に侍女たちがいたことだ。メルトとノルの部屋にも来たそうだけど、帰ってもらったらしい。

 なんか、大変だね、王族や貴族って。おもわず呟いちゃったよ。

『それは生まれた時からそうなのだ。だから彼奴らには普通であろうな』

 うん、オニキスさんが、大きな口でいろいろ食べながら話したよ。

「そんな家じゃなくてよかった」

 そうだな、と全員が共感してくれる。



 さて。

 今からオニキスは役目を果たすらしい。

 フラットには隣のホールで貴族の私財を取り出してもらう。メルトとノルは騎士団たちと一緒にオニキスの後始末だと笑う。

『主。魔法使いのおった塔だが、ブレスで片付けるがよいか?』

 うん、頼んだ~


 じゃあ、と行ってしまいました。

 そのころには、ブーゲリアたちもやって来たので、お茶を飲んでるサンを置いて隣りに向かう。

 そこに貴族たちの私財を取り出してくれたフラットは、ちゃんと一件分ずつ分けてくれてた。面白すぎるよフラット。でも、そのフラットはお茶に戻ると行ってしまった。どうやらサンと焼き菓子を食べるらしい。

 俺も食べたかったな。


 オニキスの処刑はフルレットが確認してくれるそうだ。

 じゃあ、と私財を確認していくんだけど、俺には興味がないものばかりだね。

 武器もある程度あればいらないし。

 そう言えば、金だけは受け取ってくれと言うんだよ。これ以上お金はいらないんだけど。

 それでもブーゲリアは引かない。

 じゃあ、お金だけね、と伝えてアイテムボックスに入れていった。

 他のものは、どうやら宝物庫に入れるらしいので、ほったらかしだね。

 

 外ではゴアァァァァァァーーーー! とオニキスの雄叫びが聞こえて、ブワーーーーーッとブレスの音がした。

 それも案外短い間で、その後は、ドズンドスンと移動してるみたいだね。そして雄叫び再び。ブレスの音が聞こえた。今度は少し長かったかな。


 お茶とお菓子を味わっている俺は耳栓してますよ。それでも聞こえるけどね。

 騎士団長は、処分された貴族たちの騎士団を集めているらしい。その人となりを確かめるつもりだと聞いたので、国の騎士団に入れるかどうか、模擬戦もするんだって。

 それは少し興味深いけど、俺たちは鉱脈に行きたいからね。

 

 戻って来たオニキスをクリーンしてやったら、ちゃんとお茶とお菓子が出てきた。ドラゴンだよ? まあ、同じ扱いをしてくれるのは嬉しいことだけど。



 じゃあ、俺たちは鉱脈に向かうからとブーゲリアに伝えて空に上がった。

 メルトとノルはオニキスに乗っているよ。気に入ったみたいだね。まあ、ベルトがあるから安全だと思ってるんだろうけど。


 このあたりだとフラットが言う。

 ちょっと待ってねと探索すれば、あるある、かなりの量があるよ。

 これ、どうすればいいかな。

 クリエイト先生に頼むにしても、小さなインゴットじゃ申し訳ないから。

 じゃあ、一メートルの立方体を作ってもらおうかな。アイテムボックスに入れてもらうってできるかな。


(クリエイト)


 ぶわぁ~っと鉱脈が光ってるんだけど、これって掘ってるんだよね。採掘魔法だね。

 アイテムボックスを確認してみれば次々と数が増えてるよ。ミスリル一メートル立方体と出てる、数はどんどん増えてるんだけど。端から光が消えているから、そこは終わったってことかな。

 これ、ずっと待ってた方がいいんだろうか。

 移動してみても大丈夫みたいだけど。それじゃ迷宮に行ってみようかな。

 オニキスに聞いてみれば、近くにあるらしいよ。じゃあ、ちょっと移動してみるかな。

 案内してもらって、一番近い場所に到着したんだけど、普通の森だよ? どこにも隙間はないし洞窟すら見えない。

『ねえ、ここのどの辺にあるの?』

『真正面だ。開けばすぐに中に入る必要があるが、どうする?』

 うーん、どうするかな。

 ミスリルの方はどうなってるんだろうね。フラットに高く上がってもらえば、そろそろ山頂近くの鉱脈は終わりそうだよ。どれくらいの量があるのかみてないけど、たぶんとんでもない量だと思う。

「そろそろミスリル第一弾が終わりそうだけど、どうする?」

 メルトとノルは行ってみたいという。当然のようにフラットもサンもだ。オニキスは無言のまま頷いてるよ。これって結局行くって事だよね。


 はぁ、と小さくため息が漏れる。

 食事も心配はない。食材は揃ってるからね。空間に入ればすぐに作れるんだけど……

『あるじぃ~、いこう~』

『ナギ、どうせここまできたんだから行こうよ』

 ふむ、二人が言うなら仕方ないね。

「じゃあ、行ってみるかな。えっと、メルト。ブーゲリアに連絡してくれるかな。今から未開のダンジョンの一カ所目に入るって」

 わかった、と水晶を取り出してる。

 話しを始めたから、フラットに再び高く上がってもらった。

 それと同時にピコンと音が鳴った。

 どうやら山頂近くのミスリルは取り尽くしたみたいだね。

 どれくらいの数があるんだろうか。 

 リストを開いて確認すれば、恐ろしいことになってる。

 ミスリル一メートル立方体が二千六百八十九個。

 これ、どうなのよ。鉱夫が掘れば何年かかるんだろうね。それもきれいに立方体に精製してある純ミスリルだよ。これほどのものを掘るなら三倍以上を掘るんじゃないかな。あはは、大変な事を頼んじゃったね、クリエイト先生、ありがとう。

 数キロ下側にある鉱脈は次にしようっと。

 

 さて、連絡は終わったみたいだね。

「ブーゲリアが何かあったときは戻って欲しいって。まあ、水晶が繋がるならいいけどな。俺たちはギルドの緊急連絡カードも持ってるからって言っておいたぞ」

 は~い。

 できれば呼ばれたくないんだけど。それに既に統治権は移ってるんだから何とかしろよな!



 じゃあ、開くぞとオニキスの声が聞こえて、全員でその時を待つ。

 オニキスは三メートルくらいの大きさになってる。メルトとノルも準備万端だよ。

 俺はサンと一緒にフラットに乗ってるけどね。

 とりあえず、最初は全ての魔物を殲滅していく必要があるらしい。じゃあ、俺も降りるかな。

 そう言えば、フラットの首に鞄をぶら下げてくれとサンが言う。うん、その方がいいかもね。

 じゃあ、行くよ!



 そこはさながら地獄だった。

 最初からゴブリン祭りだ。加えてムカデかゲジゲジみたいな長い虫。いちいち気持ち悪いんだけど。

 そんなときはオニキスにお任せだ。

 ゴーーーーーッとブレスで焼き尽くしてくれた。助かったね、ほんと。あちらこちらにドロップ品が出てくるので、魔法で一気に回収した。

 このやりかたはサンとフラットにも伝えてあるので、次からは、二人に頼もうかな。オマケのドロップは俺しか回収できないんだけどね。


 そのまま進めば、低級魔物のオンパレードだ。毒を持つキノコやコボルト、角ウサギなんかもたくさんいた。あと、スライムも多かったね。

 かなり広い迷宮らしく、結構な距離がある。

 しばらくは何も出なかった。

 狼やイノシシの魔物たちが大群できたけど、弱いやつらだったらしい。それを踏破すれば階段を見つけた。ノルの仕事ですよ。

 

 階段を降りてゆけば、少し様子が違った。

 一階層は洞窟の中のような雰囲気だったけど、ここは岩だらけだ。そして地面は砂だね。

 安全エリアを出たらすぐにやって来たのはサンドウルフだ。これは問題ない。フラットは飛びながら四肢を使って狩る。メルトたちは剣で。オニキス、サン、俺は魔法でやっつけてゆくんだけど、面白くない。

 風刃だと首がゴロゴロ転がってゆくので、指拳銃を使った。サンも同じように銃弾を使う。オニキスも真似をして、一体一体攻撃してる。

 でも、剣士たちと入り乱れての戦いは難しい。

 じゃあ、狼たちの向こうには何がいるのかな?

 うん、ずっと狼だよ。普通の冒険者ならバテるね。

「メルト、もう少し進んだら交代して。魔法班がいくから。二人は休んでて!」

 わかった、と十メートルくらい進んだところで交代した。二人には治療と回復をかけておいた。

 こういうとき、冒険者だから自分の身は自分で守ってくれるから助かるよ。

 その間に、俺たちは魔法をぶちかましてゆく。


<氷の散弾>


 バン!

 ブシュシュシュー!

 ブブブブブっと狼たちにめり込む散弾をみたサンが驚いてる。

『あるじぃ~、いまの、なに~?』

「散弾だよ。あちこちに弾が散らばるんだ」

 やってみる~といったサンだけど、すぐにブシュシュシュー! と散弾をぶちかました。

 すごいね、と思っていたら、大きめの散弾が飛び出してゆく。オニキスだね。

『サン、オニキスみたいに強い散弾を撃とうと思ったら魔力を少し多めにした方がいいよ。でも、散らばって飛んでいくから、いつでもは使えないよ~』

 りょーかい、と返事がきたよ。可愛いね。


 次々と魔法の弾を撃ち込んでゆく。

 散弾を使ってるから全員が氷弾ですけど。

 途中から飽きたので、水刃で切り取る。サンも水刃、オニキスは火球だね。

 二人は何してるんだろうとみていれば、どうやら小部屋の罠を解除しているらしい。その護衛はメルトだ。

「やっと罠の解除が終わった。で、中はどうなんだろうな」

 そうだよね、と鑑定してみるんだけど、狼がひしめいてるよ。

 じゃあ、俺が行こう。

 後ろに行ってくると言えば、二人は頷いてくれた。

「中は狼がいっぱい。だから凍らせるよ」

 頼む、とかけ声とともにノルが扉を開いた。

 其の瞬間、凍ったけどね。

 奥には小さな宝箱。中身はポーションらしい。

「大丈夫だからあけて。中身はもってて良いよ。使ってもいいからね~」

 そう言って、サンたちの元へと戻った。ついでにドロップ品を回収しながらね。


読んでいただきありがとうございます。


ミスリル採掘の早さ! ありえないですが、魔法さまさまですね。

さて、ダンジョンはどうなのでしょうか。


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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