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54 新しい空間にお家を創りました!

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。


今日もよろしくお願いします!


 依頼をみてみようかな、と薬草採取をみてみる。

 おなじみの薬草が常時依頼で上がってるね。

 でも、薬を作ったり貼り薬やポーションなんかは必要な素材だけを探した方がいい。だから依頼としてではなく、自分のために採取に行った方がいいだろうね。ノルとフラットにでも行ってもらうかな。ポーション作れば売れるしね。途中で作りながら行ってもいいかな。そうだ、採取もしながら行けばいいんだよ。サーチ使えばすぐだしね。

 じゃあ、馬で行くかな。僕とサンはフラットに乗るけど。でないと、馬たちもかわいそうだし。

 そうしようか。後で相談してみよう!


「ナギ!」

 メルトの声に見上げれば、ギルマスの部屋で手招きしてる。

 面倒だな、とフラットにどうするかと聞けば一緒にいくという。それならとパーティー大集合といきますかね。


 お疲れ様です。

 ところで、何の用?

 どうやら領主様の王都行きの日程らしい。

 明日出発とはいかないようで、四日後の出発を目指してるらしい。前日には連絡すると決まったって。連絡方法は水晶らしいので、一個は買う必要があると聞いたよ。

「ギルドで貸し出しとかは?」 

 基本的にはないらしい。じゃあ、見せてもらったらコピーするけどな。

 どんなものが見せて欲しいと言ってみた。みたことはあるけど、使い方もわからないんだけど! と少々怒りの表情ですねてみた。わかった、と奥の部屋から持って来てくれたんだよ、水晶。

 これはかなりの上級品だって。距離も王都の西くらいまでなら問題なくつながるらしい。 


<アイテムボックス内へコピー>


 すごいね、どうもありがとう!

 アイテムボックスの中には通信用水晶が一個あるよ。

 普段はこんなことはしないんだ。けどね! なんか勝手なことばかり言ってるから。それに対して、なんで僕が水晶を買わなきゃならないの?

 ちょっとした意地悪だね。


 じゃあ、思いついたら出発するといっておいた。

 悲しそうなギルマスだけど、今回の事はごめんね、と伝えた。僕にも意地があるから。

 苦笑しながら頷いてくれるけど、家は置いてくんだろ? と聞かれておいてくよ、作るから。

 はぁ?

 あははは、驚いてるよ。じゃあね~


 買取カウンターのおじさんに明日できた肉はフラットとノルにでも取りに来てもらうからと伝えておく。

「フラット、お弁当はどれくらいあるの?」

『うーんと、あと二十個くらいだよ』

 え? このまえ宿でどれだけ食べたのさ!

 じゃあ、と食堂で明日取りに来るから、できるだけお弁当を作って欲しいと頼んだ。

 よろこんで、と嬉しそうにわらって引き受けてくれたのはよかった。



「じゃあ、買い物したい。最初は魔道具屋さんだよ!」

 了解、とメルトは隣りにならぶ。

 後でフラットと歩いてるのはノルだ。

「なあ、ナギ。昨日もらった依頼料なんだけど。あ、この前の王宮からもらった褒賞もな。全部お前に受け取って欲しいんだ。ノルも昨日の分は受け取ってくれって。食事や住むところまでお前の世話になってるんだ。だから頼む」

 え、なんで?

「今のままじゃ俺たちはヒモだ。それは嫌なんだ。なんの依頼を受けても依頼料はお前に渡す。獲物の買取金はとりあえず持っておく。足りない時や買い食いするときには出すからな。な、頼むよ。お前もかなりの金を持ってるのは知ってる。でも、お前がフラットと薬草採取で頑張った金だからな。昨日から新しく生活がスタートしたんだ。いい機会だろ」

 言いたいことは理解できるけど。

「ノルもいいの?」

 首を捻って聞いてみれば、大きく頷いてくれた。

「わかった。ありがとうね。使わせてもらうよ。じゃあ、旅の間も美味しいものを食べようね」

 そうだな、と笑いながら歩いた。



 魔道具やに到着すれば、おじさんが快く迎えてくれた。覚えててくれたんだね。

「今日は何がいる?」

「トイレとかお風呂の排水なんかを処理する魔道具ってある?」

 あるぞ。

 本当にあったよ!

 これだ、と裏の倉庫に連れて行かれる。

 トイレの水を流せば下のタンクに溜まる。そこで処理されたものは、ある程度溜まったら取り出す必要があるらしいけど、匂いもない肥料として使えるらしい。

 そしてお風呂の方は、少し大きくなるらしいけど、これがそうだ、と見せてくれたんだけど。デカすぎる!

 うーん、どうするかな。じゃあ、今の小屋についてるキッチンみたいにつくるかな。

 じゃあ、トイレのもできる?

 うん、そうしよう! ただ、水を出す魔道具……あ、井戸がないからダメだね。

 お値段もそこそこするので手が出ない、と言い訳して店を出た。


「高いし不便だよね。じゃ、作ろう!」

 はぁ? と声を上げたのはメルトとノルだった。


 

 帰りにミルロット商会で買い物をする。

 野菜爆買い、果物爆買い、油爆買い、調味料爆買い、ソース爆買い、米爆買い、小麦粉爆買いなどなど。

 お肉はいらないけど、お魚はたくさん買いました!

 そして布団を三組とでっかいの一組。それにともなうリネン類一式。そして服たくさん~


 もうどれだけ買ったか覚えてない。

 その上に鉄と銅の塊を購入~


 会頭は慣れたものですね。

 本はないかと明細を作ってもらう間に探してみれば、ありました!

 そこでパンの作り方の本を探す。

 材料は揃いますか? と聞けば当然です、と言われた。まあ、そうだよね。じゃあ、本を数種類と小麦粉以外の材料をいろいろ揃えてもらう。どれも大箱でね。


 最終的に支払いをしたんだけど、金貨六十枚ほどの買い物になったよ。

 震えてる二人に振り返って、ニッと笑った僕は不気味ですか?



 家に戻ってお昼を食べる。

 豪快すぎるとノルは呆れていた。

 あはは、そうかな。


 昼食後、裏庭で家を作ることにした。

 持ってる材料を取り出して見れば、うん、かなりあるよね。

 空間の中で作る方がいいだろうと言われて納得。外で作ってどうするんだよね。

 さっそく開いてくれた空間は、小屋を置いてあるそれよりも広かった。まあ、馬もいるから仕方ないよね。


 イメージは既にできてるんだ。

 山小屋風にしたいと思ってる。

 広いダイニングとキッチン。その周りには個室が並ぶんだけど、あまり広くは取れない。そしてリビングはない。でも、出来上がってから、可能ならば屋根の尖った部分を利用してくつろぎエリアをとりたいと思ってる。もしくは、薬を作る部屋? あ、ダメだ。フラットが上がれない。じゃあ、却下だね。

 んーっとじゃあ、ロフトじゃなくて小屋裏を二部屋に分ける? うん、それがいいかも!

 その分、小さくてもリビングが取れるかな。そこで薬も作れるかも。

 お風呂は家よりは狭いけど仕方ないよね。バスタブは大丈夫だと思うんだ。洗い場が狭くなるって事。今の家は洗い場がでっかいから問題ないって考えてる。

 あと、外には厩舎も作るよ。当然、走れるようにしたい。馬もフラットも自由にさせてあげたいしね。

 まあ、とりあえず作ってみるかな。

 ん? 何かを忘れてる? 重要な事を忘れてる気がするんだけど。

 えっと、えっと?

 紙に書いていた絵をフラットが見てるんだけど、首をかしげてる。

『ねえ、ナギ。これ家の大きさなの? 今度は中を広くするのは止めるの?』

 ええと?

 ああー! 忘れてたよ~

 空間を拡張すればいいんだね。それなら二階は必要ないかな。

 えっともう少し家を小さくして、このあたりは空間を拡張した部分で、こっちは……

 はい、おっちょこちょいの俺です。

 完全に忘れてました、空間拡張能力を。アホですね、本当に。

 家の大きさは三分の二にしました。それで、各個室は空間拡張部分に入れることにして、俺たちの部屋も広くしました。その上に、倉庫も拡張することにしました。

 フラットは本当によく気がつくよね。

「フラット、ありがとう。僕すっかり忘れてたんだよ、自分の能力を」

『よかったね。じゃあ、中は広い?』

 うん!

 うれしい、とフラットとサンは喜んで飛び跳ねてるよ。


 さっそく建物を建てることにする。


(クリエイト)


 僕の手には書き直した図面がある。同時に拡張しなくちゃね。


<空間拡張>


 ブワリと光がわき上がってくる。

 目を開けてるのが辛いくらいだ。 

 じゃあ、その間にとテーブルセットを取り出して座った。

 今日買ったパンの作り方を勉強するためだ。

 ふんふん、なるほど。

 これなら材料を置いてクリエイト先生にお任せした方がいいかな。できたてを、ある程度コピーしておけばいい。

 朝食用のパン、食パンみたいなサンドイッチ用のパン、そしてクロワッサンみたいなパン。

 この世界のパンっていろいろあるんだね。ホットドッグ用やハンバーガーに使えそうな丸っこいパンもありました!

 うん、いろいろメニューが広がりそうだな。

 じゃあ、今はクリエイト先生のお仕事は一杯だから今夜作ってみよう。

 お、屋根の端が見えてきたけど、あんな風になるんだね。

 


「上手くいってるか~」

 メルトとノルが入って来た。

「今作ってるところだよ。ねえ、王都に向けて進む途中で採取したいものがあるんだけど」

 何かな? と視線がこちらに向けられる。

「薬草と鉱石。ミスリルが欲しい」

「また変な取り合わせだな」

 あはは、別に一緒に使うわけじゃないよ。

「いいんじゃないか? 肉も手に入るし、その方が平和だろうよ。ミスリル鉱脈でもみつけたら面白い事になるぞ」

 そうなの?

 理由は教えてくれた。

 今のところ、この国ではミスリル鉱脈は見つかってないらしい。

 それ、面白いよ、絶対! 上手くいけば、という仮定だけどね。


 賛成をもらえたので、薬草と薬の本を買いに行こうと決めた。

 そろそろ光が収まってきたけど、どうかな。

 排水やトイレの設備は小屋と同じにしてあるから問題ないと思う。

 中を確認しないとだね。


 完全に光が収まったあと、皆で中に入ってそれぞれ確認する。 

 ライトも家と同じようにつけておいたから問題ない。キッチンも家と同じ作りにして、食器棚もコピーすることにしてるんだ。

 どうかな?

 おおおおおお!

 すごい叫び声が聞こえたけど?

 キッチンは家と同じ物がある。そして食器棚も食器ごとコピーしてあるんだけど。思ってただけで頼んでないけど、僕が望むことが形になるって、こういうことなの? 

 なんだかすごい。

 クリエイト先生がグレードアップしてる気がする~

 じゃあ、と布団やリネン類を取り出して、それぞれに整えてもらうことにした。

「僕は薬草と薬の本を買いにいってくるね。フラットとサンが一緒に行ってくれるから~」

 ええ? と残念そうだけど。

「厩舎もできてると思うから、藁とかよろしくね」

 ほんとか? と窓から確認してるよ。


 じゃあ、行ってきま~す!


 再び店を訪れた僕たちは、会頭の案内で本を見てます。

「薬草と薬、ポーションの本ってありますか?」

「ございますが、薬やポーションまで作られるのですか?」

「はい。少し作ってみたら、良いものができたので」

 お持ちですか? と聞かれて頷けば、見せて欲しいと言われる。お、食いついたね会頭!

 カウンターの中で鑑定士が鑑定してるよ。たぶん、大丈夫だよね。

「ナギ様! これは販売しておりますか?」

 え? 会頭が焦ってるけど。

「えっと、冒険者に譲ったことはあります。それとギルマスに高ランクのものを一本渡しましたけど」

 残りはどれくらいお持ちですか?

 そうきかれて薬箱を取り出した。

 蓋を開ければ、飲み薬や貼り薬まで鑑定してるよ。低級・中級ポーションもだけど。

 こ、これは……

「よろしければ全てお譲りいただけませんか?」

 まあ、別にいいけど。ヒールが使えるから基本的にいらない。でも迷宮に入るからと思って作っただけだし。

「いいですけど、売れますか?」

「もちろんでございます! こちらの低級ポーションだと言われるものですら、濁りもなく最高級のものです。飲み薬もランクはA。貼り薬も同様ですので、全て買い取らせていただきます」

 そうなのね。じゃあ、お任せしますと伝えれば明細を書いてくれるそうだ。じゃあ、他の本も見てみようかな。魔道具の本があるよ! これも欲しいなぁ。 

 錬金術についても本があるんだね。何ができるのか知りたいんだけど。

 ふむふむ、と中を確認していると明細が出来上がったみたい。じゃあ、と数冊の本を手に会計に向かった。

 

「こちらの金額で買い取らせていただきます。ランクの横に+が着いているのは、普通のランクよりも良いランクだということです。金額はよろしいでしょうか?」

 えっと、どれどれ。

 ……これ、どういうこと? 間違いじゃないですか?

 合ってます!

 あははは、下手な依頼受けるよりいいかもね。

「うれしいです。よろしくお願いします」

 ありがとうございます! と会頭自ら頭を下げてくれる。

「本日のお買い物をみますと、どこかへ依頼ですか?」

「いえ。陛下との謁見がありますからのんびり王都へ向かうだけです。明日には出発しますので、またしばらく留守にしますが」

「それでは、戻られたとき在庫がございましたらお声がけください。買い取らせていただきますので。できましたら、当店でのみ買い取りさせていただければありがたいのですが」

「うーん、それは難しいかもですね。第一、材料の確保からするので、いつも作れるわけじゃないんです。できるだけ会頭の方で買い取っていただくようにしますので。王都にお店はありませんよね?」

 残念ながら、と悲しそう。ごめんね、ミルロットさん。


読んでいただきありがとうございます。


クリエイトのことを考えるのはとても楽しいです。

いろいろ夢が広がりますよね。新しい家もこの先、ちょこちょこグレードアップしますのでお楽しみに~


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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