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42/202

42 出発準備、本当に頑張ったよ!

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。

忙しいナギですが、今日も頑張りますよ~

今日もよろしくお願いします!


 その間に俺はお片付けだよね。

 そうだ、箱を大きくしとくかな。

 

 アイテムボックスから取り出した買い物の時の箱。それをコピーして調理台としてセットしてみた。縦にいくつか並べてその上に板を置けばできあがり~

 もう少し高さを調整しよう。高めにセットすれば、料理を並べるのにも使いやすい。

 伸縮の魔法で箱を縦長くしてみた。

 これで良し!

 あと、今できることは……

 そうだ、テントの中のマット。

 テントを取り出して中のマットを引きずり出す。

 まずはクリーンだね。

 そしてコピー魔法連発です~

 あとは小屋の中に敷いてみてサイズ調整だね。重ねればふかふかだよ。

 あと、タオルとかも必要? だよね。じゃあ、タオルとかシーツとか。あ! 上掛けがないと迷宮の中がどうなってるかわかんないから。

 テントから引っ張り出した上掛けをコピーして三枚作りました。

 キッチンを作るのにどうしようかな。

 セメントみたいなものを見たけど、倉庫にあるかな。タイルみたいなものは残ってる?

 これは明日確認だね。他に使えそうなものがあったら持って行こうかな。そうそう、排水の樽が必要だね。シンクは鉄で作ってもいいけど錆びるし。ステンレスとかがあればいいのに。なにか貴重な鉱物があれば持って帰ろう。

 

 取りだしたいろいろで溢れてるリビングを片付けてクリーンする。

 トイレのことも考えるかな。まあ、基本屋外では外だけど。土魔法使うしかないのかな。今まではそうだったからいいか。

 今度機会があったらマジックアイテムの店を見ておこう。作れるなら作りたいし。

 薬も作りたいね。あとポーションにも挑戦したい。

 薬草はまだまだあるからいろいろ試してみよう。


 気になるのは、何度か襲ってきた殺し屋たちのこと。

 あれからずっと静かなんだよね。それが返って不気味? いや、不思議だ。フラットとメルトがいないときは結界を張って作業しよう。練習にもなるし、一石二鳥だね。


「風呂、出たぞー」

 おお、出てきたんだ。

 じゃあ、次は俺だね。ストーブの調整はメルトにお任せなので、飲み物だね。

「何飲むー? 水か果実水、ミルクだけどー」

「俺は水がいいなー」

『僕は全部ー』

 あははは、フラットは全部なの?

 いそいそと準備を始めた俺は母親かよ!

 そういえば、この世界のお母さんは優しかった。いつも抱きしめてくれた。最近は前世の家族を思い出すことは少なくなった。いい思い出としてはあるんだけどね。きっと俺の後を歩いてくれてると信じてるからかな。逆に、知識はよく頭に浮かぶ。こっちの生活を便利にするために考えるからかな。

 

 必死で俺を地下室に押し込んでくれたお母さんは、どんな思いでいたんだろう。俺の命を守るために犠牲になったようなものなのかな。そんなお母さんの命をもらった俺だからこそ、家族を大切にしたい。

 フラットはとても可愛くて頼りになる弟だ。メルトは……うん、今のところ身内感覚ではある。でも親戚のおじさん? ぶっふふ。こんなこと言っちゃ悪いかな。まあ、頼りにしてるけどね。


「どした? 風呂、冷めるぞ」

「うん、飲み物ここに置いた。フラット、ちゃんと乾かしてね。風邪引くよ」

 は~い。

 この間延びした返事が可愛いんだよね。




 早朝から台所にいる俺は主婦化してる気がする。

 長い髪を縛って料理する姿は母でしょうよ! 自分で納得しちゃった。

 今朝もいろいろ作ってます。

 朝食には欠かせなくなったハンバーグを作りました。フラットがかなり気に入ってるんだ。山盛りサラダとでっかいハンバーグ。できたてをコピーして数を増やす。

 今日は牛肉とオーク肉のハンバーグと鳥肉のハンバーグです。あとは味噌汁を作ってみた。そして炊きたてご飯。

 これ、普通なら夕食だよ?

『お腹すいた~』

 戻って来たね、訓練というなの遊びから。

「ごはんできたよ。ちゃんと足洗った?」

『う~ん。メルトが洗って拭いてくれた~』

 ゆさゆさと大きな身体を揺すりながらやってくる。メルトは着替え中ですよ。

 自分のワゴンを押してきたフラットに、中くらいのボウル山盛りのご飯と味噌汁。そしてでっかい深皿に山盛り野菜と直径十五センチくらいのハンバーグを三個置いてソースをかける。

 ソースは出来上がったハンバーグの肉汁を利用して作ってみました。まあ、そこそこの味だと思う。

『このスープはなに~?』

「これは味噌汁っていうの。美味しいよ。中に野菜が入ってるからね」

 ありがとーとワゴンを鼻で押して定位置に向かうフラットはお利口さんです!

 トントンと階段を降りる音が聞こえたので、ご飯と味噌汁を用意する。そしてハンバーグです。

 メルトにはちょっと大きめのハンバーグと鳥ハンバーグを置く。俺は鳥ハンバーグだけです。それでも朝から重いんだけど。

 そして籠に入れてあるのはゆで卵。

 既に殻をむいたものは十個ほどボウルに入ってるんだけど。こんな時に思い出します、マヨネーズ!


 

 いただきます、と食事をはじめる。

 お昼は食堂でとってくれるので安心です。

 俺は昨日買い忘れたものをメモを見ながらチェックする。俺がここを出るといえば、殺し屋の存在を気にするので、昼間は出ませんよ。その間は準備に勤しみます。今日は肉をとりにギルドに行くので、帰りに買い物するんですよ~といってもいつもと同じ商会だけど。


 行ってらっしゃ~い!

 二人を送り出して、塀の鍵を閉めてから敷地全体に結界を張る。それを確認したフラットたちはギルドに向かった。


 さて、何からはじめようかな。

 とりあえず、小屋を仕上げたい。

 それなら倉庫だね!


 大きな引き戸を開けたいんだけど、忘れてた。俺じゃ開かないんだよ。でも、こんな時にスキルが役に立つのです!

 剛力スキルを発動してゴゴゴゴと引き戸を開く。

 ライトを明るめに照らして全体を確認してみれば、きちんと整理されてるから驚いた。

 入って半分は資材関係。反対側は道具っぽいものがある。 

 資材の中を見てみれば、あったよセメントみたいな袋! それと石のタイルかな。ありましたけど、サイズがでっかすぎるね。隣の箱を開いてみれば、カラフルなタイルがあった。こっちがいいかな。

 アイテムボックスにポイポイ入れて行く。

 そしてバケツがありました。これは水を入れられるからいいね。

 他にどんなものがあるんだろう。

 ドアをつけるときに使うのかな、蝶番類がたくさんある。コーナーを止める金具もあった。この世界、建築に関してはかなり便利なものが揃ってるんだよ。

 奥にはまだ木材がかなりある。こんなにあったんだぁ。ここを買ったのは正解だったね。排水を貯める樽はないなぁ。とりあえず、流し台は作れるよね。あと、水はどうやって使う? ひしゃくで汲む? それ以外なら、ポンプを使う? いや、ポンプって、井戸もないのにね。それならポンプが付いた樽とか? いやいや、そんなに小さなポンプはないし。作れないことはないけど、場所をとるのがダメ。それなら樽をつるす?

 そういえば、昔のトイレは上に水のタンクがあって、鎖を引けば水が流れたらしい。いい考えかも! いや待て待て。そんな勢いで流れたら大事でしょ。それに排水が一杯になるよね。

 うーん、どうするかな。上にタンクをつるすのはいい考えだと思うんだけど。水道って程じゃなくていいから……

 それなら配管してコックだけつけるか?

 コックなら作れるかな。きゅっと回せば出たり止まったりするだけでいい。やってみる価値はあるね。

 あとは排水だけど。 

 キッチンの下にも同じようなタンクを作るかな。コックもつける? でも、水を捨ててもいいんだろうか。んー、わからない。

 とりあえず、できることをやってみようかな。


 こっちは道具類だよね。

 何があるのかな?

 セメントを塗る鏝やこねる箱、鍬みたいなやつ。これは砂を入れるのかな。あとはスコップ? こんなものまであるんだ。形は少々違うけど、使いやすそうだ。

 もう少し奥も見てみるかな。

 この箱はなんだろう。

 蓋に何か書いてある。

 『製薬魔道具』

 製薬って、薬を作るって事? その魔道具なの?

 廃棄希望とかいてあるけど、これってお客さんから捨ててくれって言われたのかな。


<鑑定>

 製薬の魔道具

 新築の客から廃棄を頼まれる。

 要修理 旧型 修理すれば十分製薬可能商品


 これは良い拾い物をした気がする。 

 魔道具って事は薬草を入れればいいって事かな?

 面白い、これ。持って帰って修理してみよう。

 

 あと、排水に仕えそうなものはないみたいだね。お、これバルブだけどコックに使えるかな。まあ、出しておけばクリエイト先生の判断で使ってくれるでしょう。

 やっぱり問題は排水だよね。

 うーん、水を消去する何かがあればいいんだけど。マジックアイテムじゃぁ、水を消すことはできないでしょうよ。それなら魔法かな。消去の魔法とか削除とかさ。これもクリエイト先生案件だよ。頼ってばっかりだよね、クリエイト先生。とっても助かります!!!


 合板ではないようだけど、広い板を見つけたので、それも持って裏庭に移動した。

 もちろん、引き戸は剛力でしめてから鍵をかけましたよ。


 まずは消去の魔法が作れるかだね。

 削除っていうと全部なくなりそうな気がするから消去にする方がいい。どこに消去されるのかは知らないけど、どこかの見知らぬ空間にでも消してくれたらトラブルはないと思います。


(クリエイト)


 ぶわっと何かが引き出される感覚がする。 

 これって魔力だ。

 おじいちゃんが言ってたな。足りないものは魔力で補うって。こういう感覚なんだね。じゃあ、戦闘中は魔法を作るのは止めておこう。

 

 ステイタスを確認すれば、ありましたよ、消去魔法。

 魔力もそれほど減っていないけど、一気に減ったからあの感覚なんだね。ひとつ勉強になりました。


 次はキッチンだ。

 小屋の中に持って来た木材、セメントみないな粉、バルブなどを置く。

 そして頭の中でぼんやりと考えをまとめてみた。

 キッチンはシンクと作業台、魔道具を置く場所を確保。水タンクは上に取り付けてパイプで下に流す。バルブまたはコックで出したり止めたりする。排水はシンク下のタンクに貯める。緊急時のために裏に排水コックをつける。防水する。

 こんなところかな。高さはいつものサイズでいいかな。とりあえず、鉄と銅も出しておきましょう。


(クリエイト)


 ほわわわーと驚くほど光ったよ。

 じゃあ、その間にマットを敷いてみるかな。ベッドみたいに少し高さを上げて作った土台の上にそれぞれクッションを並べて行く。メルトのスペースは一人分のマットでぴったりだ。俺たちの場所は二人分じゃ足りない。四人分くらいをコピーしておいてみた。方向を変えておけばぴったりでしたよ。

 フラットが寝て、余った場所に俺が寝ますけどね。

 あとは上掛けを置いて出来上がりです。俺の分は、一枚別に作ったよ。そうでなきゃ、何もない時があるし。フラットの寝相はかなりすごい。



 それからの日々は、料理作りに専念した。

 改めて知らされた出発予定日は四日後。話し合いから丁度一週間後だったんだ。詐欺だよね、これ。

 ショルダーさんとピットさんも戻ってきたので問題なく出発できることになった。

 今の俺のアイテムボックスの中には、五日分の朝食ビュッフェが入っている。夕食はいろいろ取り合わせて最悪十日くらいは食べられる用意がある。その日の動きで決めようと思ってますよ。魔物の一頭も出てこないならそれほど豪華なものは必要ないよね。俺の差配で決めるんだから、怒らせるなよ!

 そしてお弁当が百五十食分。

 最悪、これでもいいか、とも思ったりする。

 夕食には牛丼とか親子丼もあったりする。これはアイテムボックス持ちだからできることですよ。

 野菜や乳製品、味噌醤油などの調味料系も買い足した。俺たち三人なら数ヶ月食べられる気がする。

 肉は全く問題ない。フラットが頑張ってくれたから心配は全くない。もし、足りなければ途中で解体するみたいですよ。解体が得意な人が数人いるからね。

 

 明日は出発するんだけど、一つだけやってみたいことがある。

 アイテムボックスを作ってみたい。

 フラットが空間魔法を使えるから、もしかしたらフラットに対してなら作れるかも。そんなことを思ってしまった。

 フラットに言えば、試してみればいいと言ってくれたので、挑戦することに決めた。

 空間魔法型アイテムボックスをフラットに持たせたい。


(クリエイト)


 ぶわわぁ~~~~~~

 ありゃ、フラットが光に包まれちゃったよ!?

 大丈夫かな。フラット、大丈夫なの?

 フラットが落ち着いてるから問題ないのかな? やってよかったのかな。フラットは苦しくないの?

 いろんなことを考えていれば、フラットの周りが落ち着いてきたよ。

 すーっと光が収まったあと、キョトンとしてるフラット。うん、可愛いね。

『どう、フラット?』

『わかんない。鑑定する?』

 そうだ、鑑定してみよう。

 えっと……

 わぁ、ユニークスキル[空間魔法型アイテムボックス]ってあるよ!

 思わず叫んでしまった。フラットはキョトンとして嬉しそうに笑った。

 じゃあ、テストだと氷を保存容器に入れてアイテムボックスに収納してもらった。明日、溶けてなかったら成功だ。

 生きたものは入らないからね、と伝えておく。どうやら使い方は数年みてるから知ってるらしい。お利口さんだね、フラットは。

読んでいただきありがとうございます。


ナギは倉庫で何やらやってますが、いろんなお得を見つけたようですね。魔導具まで!

その上、フラットに空間魔法型アイテムボックスまで作っちゃいました。でも、これでナギも随分楽になりますね。


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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