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転生した少年は三歳から冒険者生活始めました。  作者: コウ(九龍 紅)


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35/202

35 我が家に居候がひとり、加わりました。

こんばんは、こんにちは。

いつもありがとうございます。


何とか戻ってきました~

今日もよろしくお願いします!


『ただいま~』

 あ、戻って来たね。

『こっちはちょっと小さいの』

 全然いいよ、でっかいじゃん!

『あれはナギが射ったの?』

 うん、新しい弾丸作ったから、お試し~

『すごいね~』

 俺たち二人の会話は、人が見れば無言のやり取りなので、じっと待ってくれてる。

「あ、ごめん。フラットと話してた。これ、持って帰っていい?」

「当然だ。かなりの金額になるぞ。素材が売れるからな」 

 ふうん、とフラットが果実水を飲み終えて、再び出発した。


 初日からこれかぁと思ってたけど、その日はそれだけしか魔物に会わなかった。

 馬車で進むのとは全く違う速さで駆け抜けたので、もうすぐ半分くらいらしい。

 夜はフラットが結界を張ってくれるというので、見張りは必要ない。大喜びの大人二人組だけど、酒を飲もうとしているに違いない。だから釘をさしてやった。

 俺との旅は、移動中の酒は無しだと。

 項垂れた二人だけど、納得してくれた。よかった素直な二人で。


 夕食は、俺の担当になった。なぜかは解らないけど。

 美味い、すごいと叫ぶメルトと、同意するギルマスはうるさい。でも喜んでもらって嬉しいよ。


 ひとしきり大騒ぎした後、食器をクリーンして火はつけたままでそれぞれのテントに入った。

 フラットの結界なら、このあたりの魔物に対して不安はないからね。





 早朝、目を覚ました俺たちは、旅の朝飯としておにぎりと惣菜みたいに作っておいた卵焼きやスープで済ませる。

 宿の朝食よりすごいと言うメルトは、一生食べたいと変なことを言ってたけど。


 さて、今日の走り具合で到着予定が大きく変わるかな。

 馬の準備ができ次第、出発した。

 

 途中で休憩してまた駆ける。昼食を食べてまた休憩する。

 たどり着いた野営場所は比較的安全な場所だ。

 今日は魔物に遭遇しなかったから早かったね、とシチューを大鍋で取り出す。そしてマジックアイテムに置いた。冷えるから温めながら食べる為だ。

 ここで唐揚げも出してみる。

 初お披露目だよ、フラット以外。

「なあ、これって鳥肉か? 味付いてるんだろうけど、かなり美味いぞ」

 えへへ、美味しいでしょ。

 ホカホカご飯には最適なおかずなのですよ。

 このために鳥肉かぁ、と感慨深げなメルトは、フラットと同じくらい食べまくった。



 やっと街に到着できると出発した俺たちは、同じように襲ってくる魔物を狩りながら進む。

 途中で鳥も狩りましたよ。

 メルトが唐揚げが食べたいから頑張るんだ、とフラットと鳥を探索して狩ってました。わざわざ魔物の中に突っ込まなくてもいいのにね。

 

 もうそろそろ午後三時になる。

 やっと見えてきた街並みに安堵したのは俺だけじゃないだろう。


 街に入ってからはゆっくりと進む。

 そしてギルドに到着した。

 やっと戻った~

 そんな心の声が聞こえたのはフラットだけだ。



「お帰りなさい! お疲れ様でした~」

 受付のお姉さんが手を振ってくれる。

「やっと戻った。この年で遠出は疲れるな」

 あははは、と返事に困ってるよ。

「ナギさんもお疲れ様。フラットも頑張ってくれたんでしょ」

 ふぁふっと答えるフラットは嬉しそうだ。

 とりあえず、皆にクリーンをかける。旅の汚れは落としたいからね。

「ナギ、お疲れさん。魔物出すんだろ。終わったら上に来い」

 うん、とメルトを見れば、さっそく依頼を見ている。

「フラットはどうする? ちょっと魔物を出してくるよ」

『ここで寝てる~』

 了解、とその場を離れる俺に付いてくるのはメルトだ。そう、メルトの魔物もあるから。

「おじさん、ただいま。無事戻ったよ」

「戻ったか。遠かっただろ、王都は」

「うん。特に行きは遅かったから。帰りに魔物を狩ったんだけど、いい?」

 もちろんだ、と奥へと案内される。

 いつものように魔物を取り出して鑑定する。

 ギルマスとメルトの分を指し示せば、メルト? と見た。

 迷宮の依頼を受けて来たというメルトに、なるほどと納得してるよ、おじさんは。

 メモを貼り付けてゆくのは助手のお兄さんです。

 それぞれにメモを貼って、二人の分は終了する。

 後は俺の分。

 別の場所にと言われて、反対側へと移動した。

 オーク、オーク、オーク、オーク……

 そしてでっかいオーク。

 次は、鷲、鷲。そして鳥、鳥、鳥……

「なんだこれは! お前とフラットでこれだけ狩ったのか?」

 そうだよ。

「氷はお前だろ、でこっちはフラットか。どっちもきれいなもんだ。鳥系の肉は全部いるのか?」

 さすが解ってらっしゃる。

「うん、鳥のお肉は全部欲しい。あと、オークもかな。一番でっかいやつは?」

「あれはオークキングだな。肉は数段美味いぞ」

 じゃあ、キングの肉も!

 やっぱりな、と苦笑するおじさんは慣れてるよね。

 じゃあ、明日にはメルトとギルマスの分は解体できる。素材はどうする? と聞かれたメルトは全部買取でと答えた。ギルマスは直接聞くらしい。

 俺の分の肉は明日の夕方で、精算は明後日の昼頃だと言われた。

 お願いしますね。

 そしておじさんにお土産を渡す。

「これ俺に?」

 うん、そうだよ。他の人にも、と一廻り小さいお土産を人数分渡した。

 ありがとよ、と嬉しそう。ベイクドチーズケーキにしたんだ。子供がいるって聞いてたから。他の人は焼き菓子だ。

 受付に戻ってお姉さんたちにもお土産を渡す。

 同じ焼き菓子と飴を人数分取り出した。

 キャーと大騒ぎになっちゃったけど、まあ喜んでもらってよかったよ。


 次は食堂に向かう。

 お弁当はほとんどなくなったから再注文だ。

「戻りました~」

 お帰り! 皆が喜んでくれる。

 お土産を渡せば大喜びだ。女性には飴もつけたよ。

「あの。お弁当を注文したくて。結局、冒険者の食事担当は僕になっちゃったので、ほとんど残ってないんです。いいですか?」

「もちろんだよ。そうか、ナギが食事を。大変だったな。前と同じでできる度に引き取ってくれるか?」

「それでいいよ。じゃ、お願いします」

 了解! と嬉しそうに手を振ってくれた。

 

「ギルマス、ナギです」

 入れ!

 失礼しま~す。

 中に入れば、さっそく書類の山と格闘している。

「なんでメルトが一緒なんだよ」

「だって、宿に行くのに荷物もあるし」

 まあいい、と座れと言われた。

「今回も世話になったなナギ。これは食事代として納めてくれ。皆からも徴収するから気にするな」

 いいんですか?

 当然だ。

 それなら、とありがたくもらった。

 いくら入ってるかは知らないけどね。

「それでだ。領主様との話になるんだが、かなりの人数が街に来てるらしい。他の街のギルドでも募集したからな。だが、王都以外は、こっちで判断しろということだ。だから明日から忙しくなる。お前に面接を手伝ってもらいたい。お前の鑑定なら背景までわかるだろ。ヤバイやつは連れて行かない。頼めるか?」

 そんなにたくさん来てるの?

「ああ。ギルドの部屋も途中で問い合わせが来たから、知ってるやつだけ許可した。もう満室だ」

 すごいね。

「明日は何時からですか?」

「そうだな、九時くらいでどうだ?」

「わかりました。じゃあ、場所は?」

「会議室だな。護衛としてフラットにもいてもらう。そしてメルト、ついでにお前もいていいぞ。依頼するのはナギだけだけどな」

 カタカタと笑うギルマスは意地悪だね。

 はいはい、と呆れた顔で嬉しそうなんだけど。器用だねメルトは。

 じゃあ、明日、と立ち上がれば紙を差し出される。

 依頼を受けて帰れと言われたので、受け取った。

 一日金貨一枚? 依頼主は領主様か。それで高いんだね。


 明日の依頼を受けてギルドを出た。

 当然のようにメルトも付いてくる。帰る途中に宿がいろいろあるからだ。

 最初の宿では断られた。

 次の宿もその次も。

 なんで? と次の宿で聞いてみれば、どこも満室で泊まるところはないらしい。定宿として確保してる人だけは問題ないけど、といってたので、皆が戻っても宿はあるんだろうね。

 どうするかな、とメルトが頭を抱えてる。

『泊めてあげればいいのに』

 ん?

『ろふと? だっけ。あれがあるでしょ。泊めてあげれば?』

 そういうことね。

 でも、いいのかな。

 鑑定結果は問題ないけど、どうしようか。

 悩んでるメルトを見てかわいそうになってきた。

 ちょっと待って、とおじいちゃんにメールすることにした。

 

 ++++++++


 アルムおじいちゃんへ


 ナギです。

 ご無沙汰してごめんなさい。

 王都でのことは知ってるでしょ。

 それでね、メルトって冒険者が困ってるんだけど。フラットが泊めてあげればっていうの。どうしようかと思ってね。

 どうすればいいと思う? 鑑定結果だけじゃ判断できないから。

 気になることがあったら教えて欲しい。

 

                 ナギ


 ++++++++


 ナギ。

 よく連絡してくれた。

 そやつは良い人間である。

 それにお前に対して尊敬と慈しみを持っておるのじゃ。

 ともに暮らしても良いであろう。歳は少々離れておるが、頼りになるのじゃ。お前も少しは甘えればよい。気持ちを楽にする時も必要じゃからの。

 例え戦後の有象無象が入り込んできても、そやつが共におれば問題ないじゃろ。良い出会いじゃ、大切にするのじゃ。

 クリエイトも楽しいんでおる様じゃの。誕生日にはステイタスを確認すれば良い。

 そうじゃ、パーティというものを組むのもよいの。

 楽しむのじゃぞ。


                    アルム爺


 ++++++++


 あはは、おじいちゃんも喜んでるよ。

『フラットの言う通りだったね。だから一緒に住もうか』

『うん。おじいちゃんも甘えていいって言ってるし、悪いやつが来ても、メルトと僕がやっつけるよ』

 ありがとね、フラット。

 

「なあ、ナギ。お前の家の庭でいいんだけど、テント張らせてもらえないか? 俺、そこでいい」

 そう来たか。

「なにそれ。うちに止まればいいじゃない。ロフトっていうところがあるんだけどね。そこなら一人でゆっくりできるよ」

「いいのか?」

「気に入るかどうかわからないけど、とりあえず見てみてよ」

 嬉しい! と跳ねてるんだけど。メルトもまだ十六歳だから、日本では子供だよね。


 三人で歩いて家に到着した。

 うん、結界はきちんと機能してる。

「フラット」

 ふわぁっと家の結界が解除された。

 うをぉ!

 あはは、メルトが驚いてるよ。

「ここがお前の家か?」

 そうだよ。

「すごいな、ここ。その年で持ち家ってどうなんだよ」

 ふふふ、そう思うよね。

 とりあえず中で話そうよ。


 玄関で靴を脱いでといえば驚いている。

 フラットは脚を洗ってますよ。

 どうぞ、と中に入ったとき、メルトは固まった。

 フラット、脚拭いて上げるからね~ 

 いつまで固まってるのかな、メルトは。いい加減にしてよね。

 フラットの脚を拭っても正気に戻らないメルトに、いい加減腹が立つ。

「ねえ! 早く移動して。邪魔だよ!」

 あ、悪い。

 へこむくらいなら、さっさと動けよな。


 とりあえず中を案内する。

 トイレ、風呂、俺とフラットの寝室。そして裏口など。まあ、これだけなんだけどね。

 キッチンはこっちだよ。で薪ストーブね。

「薪ストーブか。つけるか?」

 できる? 

 任せろ!

 じゃあ、頼もうかな。

「着替えしてくるから、お願い」

 了解、と薪を準備し始めるメルトは慣れてるんだろうか。


 寝室でもう一度クリーンしてから普段着に着替えた。

 フラットは監視してるみたいだね。

「上手だね、メルト。僕、つけたことない」

 なんで?

「だって、家ができてから二日で王都に出発したから」

 そういうことか、と頷いている。

「じゃあ、僕はご飯を作ります。あ、ロフトはあそこ。上がってみて」

 おう、と聞こえたのでキッチンに移動した。

 えっと何を作るかな。

 ごはんとパン、どっちがいい? フラット。 

 当然、両方、でした。

 じゃあ、米を研ぎましょう。

 アイテムボックスから炊飯器を取り出してキッチンカウンターの上に置く。内釜はクリーンしてあるからきれいだ。

 そうだ、いろいろ出しておくかな。あ、でも旅用は別に買ったから必要ないかも。唐揚げはつけ込んで明日揚げるとして。今日は何を作るかな。

 シャカシャカと米を研ぎながら考える。

 魚もあるけど。フライにでもするかな。そうだ、醤油があるから、俺は刺身が食べたい!

 じゃあ、シャケと鯛のフライ、それとオークのロース肉でトンカツだね。

 メニューが決まったら、後は準備するだけ。

 揚げ物用の鍋をアイテムボックスから出しておく。油も出して…… 

 米を炊く準備をしてからパンの在庫を見てみるけど、あまりないね。じゃあ、買い物に行ってもらうかな。

「メルト、買い物頼める? フラットが店は知ってるから」

 いいぞーと聞こえたのはロフトらしい。

「ナギ、ここ気に入った。いくらか払うからここに住まわせてくれ。食事代も払うぞ」

「あはは、そんなことは気にしなくていいよ。気持ちだけもらっとく。でも、気になるなら任せるよ。それでパンだけど」

 先に降りるから、と降りてきた。

 荷物を片付けてたんだろうね。普段着のメルトは年相応だ。

「フラット、メルトを前の商会に連れて行ってくれる? 一度行けば、会頭さんなら覚えてくれるから。それと、これ。お土産だって渡しておいて」

 ふぁふっと鳴いたフラットは出かける気満々だ。

 お土産をメルトに渡して革袋を取り出す。

「食事用のパンを三十人前くらい買ってきて。なかったら明日行くからあるだけね」

 よっしゃ、と大型犬くらいになったフラットと一緒に家を出て行った。鍵のことはフラットに任せておこう。


 その間に、サラダを作る。

 葉物野菜をぶっちぎるだけなんだけど。ドレッシングは作るかな。あとは、魚と肉の処理だね。


 ふんふんと鼻歌交じりで作る自分に驚いた。

 楽しんでるよね、俺。

 まあ、楽しい方がいいよ。

 魚をきれいに洗って鑑定すれば、生食可能と出た。じゃあ、お刺身だね。

 包丁で皮を剥いで斜めにスライスする。

 丁寧にお皿に並べた。さすがに大根の桂剥きはできないから、葉物野菜を敷いてみました。マグロと鯛の刺身はたくさんできました。多分、フラットも食べるだろうと思ったからね。

 フライの分は塩をして休ませておく。

 オークのロース肉は筋切りをして包丁の背で叩いて塩こしょうだ。

 油を鍋に入れてコンロをつけたので、その間に鍋ごとスープを取り出してストーブの端っこに置いた。

 さて、卵を溶いて小麦粉、卵、パン粉をつけて行く。でっかい皿にのせているけど、たくさん作ろう。



読んでいただきありがとうございます。


何とか戻り、魔物も出して、お弁当も注文して……

本当に忙しいよね。

ちゃんとご飯もつくるって、居候の分も。本当にナギは偉い!


コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。

明日もどうぞよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 読みにくいです。 所々、話しているのに「」がないし、会話で説明しすぎてて。 改行や行間開けるなどももっとしていると良いですね。 読み飛ばされるお話になってしまってます。 [一言] こ…
[気になる点] こんばんわ〜。 フラットが自宅の結界を解いた時に、驚いたメルト、では無くて、違う人物になっちゃってますよ?
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