190 ブルックスの暴挙が発覚しそうです。
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※魔物参考資料 『魔物図鑑』 作者:龍崎 明様
『ファンタジー初心者用語解説』作者:滝川 海老郎様 他を参考にさせていただいております。ありがとうございます。
フラットにはそろそろお昼だから、ちびっこたちを連れて戻ってもらうことにした。アニとブートにも連絡するように。Bチームは後でいいですよと言ってくれたので、先に戻る人たちは食事をして戻ってもらうことにした。そうでないと俺の護衛だと自覚があるんだろうね。
じゃあ、先に戻るよ、と空間を開いて戻ったよ。
上の方を少し開けててくれるって。それなら大丈夫だね。あと、四人分の食事を追加をしてもらうことにした。
そうだ、それなら。
司祭様に連絡をして、空間を開くから、荷物を取りに戻るかと聞いてみれば、すぐに行きます、と言ってくれたのでフラットに少し待ってもらうことにした。
トッドに確認すれば、料理長にはいつも以上に肉を渡して来たらしい。
残りはどれくらいあるのかとアダムさんが聞いてるよ。
トッドは明細を読み上げてるけど、大変だね。
ちょっとごめんね、とトッドのアイテムボックスに手を触れてリストを見ます。うん、そこそこあるね。
じゃあ、魔物の在庫だけを印刷したい。
(印刷)
はらりと出てきた明細を確認して、ありがとうと伝えた。キョトンとしてるけどね、トッドは。
「今、在庫があるのはこれくらいですが、使わないものもあるでしょう?」
そう聞けば確認してるね。
「熊系もありますね。これはありがたいです。熊も売れるんですよ、料理人に。あとは、鶏は少ないですね」
「すみません、俺が作った鶏料理が大好きなんです、みんな。だから、いつも鶏とサーペントは常備してます」
なるほど、と興味深そうだね。
もっと興味を持ったのは店主だよ。
「ナギ様。その料理のレシピもいただけるのですか? 料理長がナギ様の料理はナギ様のご意思で出してもらえると聞きました!」
「まあ、そうだね。とりあえず、店の経営のやり方を決めよう。俺が経営して職員として働いてくれるか、店を賃貸で貸して自分で経営するか、決めてくれるかな?」
なるほど、と息子たちと相談し始めたよ。
「ナギ様。この店はナギ様が作られたのでしょう? 魔道具も全てですか?」
そうだよ~
「ならば、賃貸になればそこそこの金額になりますが、雇われでもよいのですか?」
「別にどちらでもいいよ。だって、賃貸だって無料じゃないし。職員になれば給金だけになるしね。まあ、どっちもどっちかな。職員ならこのマンションなら半額くらいで貸すかな。アパートは、俺が雇ってる人は家賃は無料だけどね」
ええ? とアダムさんが驚いてるけど。
「でも、その分頑張ってくれるし、家付きだから給金も少し安いよ。そうでない人たちは、外の冒険者もSランクだし、依頼料は真っ当に払う分、家賃は普通にもらうよ。その分、別の依頼も受けてもいい。ただ、管理事務局での専属になれば、他所の依頼は受けられないけどね」
なるほど、素晴らしいですね、と唸ってるけどアダムさん。
ですが、とこちらを向きましたが、なんですか?
どうやら、このマンションの家賃はそこそこするらしい。鑑定してもらっていいと言ったけど、鑑定でわかるの?
アダムさんが言うに、料理人たちの部屋はひと月金貨一枚。@@@@@
司祭様たちの部屋は金貨一枚銀貨五枚だそうです。
その間にある部屋で、三人部屋は金貨一銀貨五枚、二人部屋は金貨一枚だって。そうか、料理人たちと司祭様たちは協力者価格なんだね。
店舗部分は賃貸なら、ひと月金貨十二枚以上だって。
三階の二人部屋は、銀貨八枚。四階・五階の一人部屋は銀貨五枚らしい。
設備もいいし、当然ベッドやカウンターなどの家具もアパートとは違う。シャワーとトイレも少し広い。何より壁が肉厚だね。
ふむ。それまでわかるのか。
件数にしたらかなり住めるけど、これ毎月大変だよ集金とか。それは方法を考えようか。
フラットたちが戻って来たね。
サンは満足そうだよ。ソラもお腹がぽっこり出てるけど、保存容器も持ってるね。それはサンがアイテムボックスに入れたみたい。
じゃあ、Bチームにも行ってもらいましょうか。
いいのですか、と聞くので問題ないよと伝えたよ。今日は俺の個人的な仕事だしね。
ありがとうございます! と四人は空間を入っていった。
「ナギ様。こちらの肉をおろして頂きたいのですが」
ええと、どれどれ。
ちゃんと明細書に書いてくれてるね。
これも大変だね、屋敷の伝票を見せてあげたら、驚いてたよ。
これはどんなのもできるのかと聞かれたので、できるよ、と店名とかも最初から入れておけば、アダムさんがサインをしておくか、担当の人のサインを入れればいいでしょ、と伝えると、ぜひ作ってほしいと懇願されました。まあ、別にいいけどね。
うちは孤児院も屋敷でも使ってますよ、お金の行き来があるからね。
事務局も造ろうと思ってるから、ついでに作りますか? と聞いてみたら、お願いしますといいます。ある程度纏まった数にならないと高いよ、と伝えました。伝えましたが、問題ないとのことです。一冊いくらじゃないですよ、数千冊になりますけど、と言えば、大きさはどうなりますかと聞くので、大きめと小さいのが欲しいらしい。それなら考えましょうと伝えておきました。ただ、店名のロゴとかあるなら見せて欲しいと伝えておきました。
絶対に他所では作れないので、あまり流行らせてもらうと困るんだけどね。とんでもないことになりそうでしょ。
アダムさんが購入する肉はトッドのアイテムボックスからアダムさんのアイテムボックスへと移動しました。肉なので、外に出さないほうがいいらしく、どうするかと考えてましたが、俺が魔法で移動してあげました。トッドのアイテムボックスに触れて、其々の数を指定して移動します。
はい、終わりました。
自分のリストを確認したのでしょう、驚いてました。『ナギの屋敷からの仕入れ』になってたそうです。爆笑しちゃいました。
アダムさんも立ち会ってくれて、料理人親子と話します。
通常の食堂でかなり美味い食べ物を提供する店での金額を教えてもらっていますね。ですが、オリジナルもあるそうなので、同じくらいの金額は取れるだろうと言いました。
以前の店の売上なら問題なく家賃も払えるそうです。ですが、仕入れなど全てを考えて検討させてほしいそうです。それなら、その間、司祭様たちには屋敷で食事をしてもらいましょう。
司祭様たちは、申し訳ないといいますが、別にいいですよと伝えます。
さっそく、お昼ご飯に行ってもらいました。
店主は明日には返事をするらしい。息子たちはすぐに契約したほうがいいと言ってますが。
家は契約してほしいと聞いた。
それなら、今夜から住んでいいよと伝えます。契約書は明日、用意しましょう。キッチンは小さいけど、いいですか? と問えば仕方がないと言ってたよ。
どうやら、事務局の集客も狙っているようですね、息子たちは。それなら、お昼のランチを作ればいいのに。お昼はランチが数種類だけでもいいと思うけどね。もちろん、日替わりでね。その方が回転が早い。十一刻から十四刻くらいまではランチタイム。それ以外は通常メニューで営業する。それなら仕込みもランチ終わりの暇な時間にできるだろうと提案すれば、それは面白い、と息子たちは大喜びだね。
店主も、なるほど、と腕を組んでます。
まあ、俺のレシピは渡せないし、ホットサンドマシーン系も無理だね。あと、給水器もまだ作ってないのでそのままです。
もし、職員としてと言ってくれたら、魔道具も新しいものを投入しようかと思ってるけど。キャベツの千切り器と泡立て器は既にあるけどね。
鑑定したとき、オプションになってたのはこういうことか。
家賃もアダムさんの言う通り鑑定すれば金額が出てきたね。だけど、知らない人には普通に貸すよ。
だから、今夜から司祭様たちはマンションに住みます。灯りの魔道具もあったので問題ないですね。
今は、アダムスさんと店主が話してますね。
まあ、どう判断するかは店主次第だからね。
『あるじ~』
見れば、ソラがトテトテかけてきてますよ。同じ大きさに変化したサンが隣を走ってるけどね。
「おやつ、終わったの?」
『う~ん、おわっちゃ~』
「たくさん食べたみたいだね」
『あるじ、ソラはあさごはんのあと、つづけてたべたよ』
「うそ、大丈夫なの、ソラ」
『らいじょび~』
「そうか、じゃあ、ここの中なら走ってもいいからね」
わぁ~い、と二人はいっちゃいました。
あはは、後ろ姿がとてもかわいいよね。
動画に撮りたいくらいだ。あ、そうだ。録画するか。どうせ、馬場を見せるんだし。
そういえば、馬場の周りに壁は必要かな。一応、魔物避け? 結界を張るから問題ないけどね。
とりあえず、造ろうかな。
フラットにお願いして、ちびっ子たちを見てもらいましょう。
境界線に壁をつくるからと言ってお願いしました。これで大丈夫でしょう。
この土地の境界線に魔物避けを造りたい。石で丈夫にしてください。道に面しているところはどうしたらいいでしょうか、お任せしたいのでお願いします。壁ができたあと、再び悪人は入れない結界でぐるりと囲みたいです。
(クリエイト)
おっと、シュシュシューっと光が走りました。
通り過ぎたあとには石の壁が出来上がってるね。ところどころ、隙間があるのは空気抜きかな。
もう一度結界が張られましたね。これで悪人は入れません。とりあえず、トラブルの元だから悪人は拒絶しましょう。
Bチームの四人が戻ってきたので、代わりに俺が向かいます。
ソラは一緒に戻るらしいよ。
フラットとサンは、アダムさんたちの護衛として残ってくれるらしいね。
Bチームはここにいるけど、Aチームはいつもどおり、街を警戒しています。バイクに乗って進むので、身体は随分楽だと聞いたよ。ただ、歩いている人や馬車、お店などに迷惑をかけないようにと重ねて話しておきます。気を抜けば大変なことになる。人殺しになりたくなければね、と伝えれば、ブルッと震えてたね。
まあ、そうなれば全てを失うからね。
住むところも仕事も何もかも。その上に人殺しと言われる。それはかなり辛いことですよ。
絶対に気をつけます、と返事をくれたから大丈夫でしょう。
アルムおじいちゃん、皆を守ってね。
俺が食事をしている間、ソラは隣でケーキを食べてる。本当に大丈夫なんだろうか。ミルクをごくごく飲みながら食べてるけど、これで終わりだね。そうでないとお昼寝もしなきゃでしょ。
クリームパスタをお代わりし、ステーキを二人前食べ、山盛りのサラダを平らげて、白米とだし巻きを食べました。とんでもない食べ方ですが、みんな微笑んで見てくれています。どうやら魔法をたくさん使ったと聞いたらしいね。
デザートはフルーツの盛り合わせでした。ビワとブドウもあったよ。
その上に、保存容器に食パンにビワとブドウの手作りジャムを挟んだサンドイッチがきれいに並んでます。フルーツサンドと卵サンドもありますね。
別の保存容器には、ホットサンドがたくさんあります。ローストビーフ、ベーコンがメインらしいです。これも楽しみですね。
ありがとうとアイテムボックスに入れた時、水晶が呼びます。
『ナギ、そっちは終わったか?』
「うん、とりあえずは終わった。馬場に扉がいるかどうかは馬番に聞いてみないとだけどね。まだ馬を引き取りに行ってないから無理でしょ」
『そうか。それでな、ちょっと困った様子だぞ、西は』
どういうこと?
どうやら、迷宮に誰かが出入りしているらしい。ブルックスはとりあえず仲間だから入れるように設定してあったはず。どうやって入った?
どうやら、ブルックスが肩を抱いて一緒に入っているらしい。
誰なのかと問えば、わからないって。
ただ、冒険者と魔法使いのように見えるって。
ということはふたり?
そうでもないらしい。
どうやら出入りしてる人間が違うって。
どういうことなの?
探索すれば、ゴーレムが出てくるエリアに結界を張っていたはずだが、その手前のエリア、つまり黒玉の販売所などを作るはずの場所にテントがいくつかあるって。でも、入れないはずだよね。
それが、どうやら結界を張ったまま、側の岩を一部破壊して中に入っているらしい。浅い階層でも小さな鉱石は出る。魔法使いもいるならば、そこそこの数になるだろう。その上、ブルックスが黒玉は使えないけど、石や金属の破片を利用してたおしているらしい。鉄のゴーレムは、金属の破片で攻撃して、倒れたところを冒険者が額のマークを大きなハンマーで潰す。そんな感じだと聞いた。
ダメだね、これは。
多分、冒険者たちが頼んだんだろうけど、許されないよね。迷宮を壊して入るなんて。
ああ、腹が立つ。
やっぱりブルックスはバカだった。
とんでもないやつだよ、あいつ。
「わかった。じゃあ、今から王宮に行く。いや、違うね。辺境に行こうか。ゴーレム迷宮に入ってすぐの場所に空間を繋ぐから。少し待ってて。俺が行くまで手を付けないでよ。国王に連絡してから向かうから」
『わかった。じゃあ、待ってる。で、誰が来るんだ?』
「とりあえず、アニは仕事中だから、ブートとおいてゆく。あと、四人はどうしようか。とりあえず、まだアダムさんと店主が話してるんだけど」
「それは場所を変えてもらえ。自宅もできたんだろ、そっちで話してもらえ。店はお前が鍵を閉めておく方がいい」
わかった、と通信を終える。
とりあえず、外に出てくるよ、とソラを見れば寝ちゃってるね。ドロドロだよ、これ。
じゃあ、クリーンして乳母車に乗せましょうか。
「ナギ様。お出かけですか? それでしたら、屋敷でお預かりいたしましょう。フラット殿も向かわれるのでしたら、いつでも繋がりますので」
それはありがたいけど、侍従に視線を送れば、大きく頷いてくれたのでお願いしましょうか。
読んでいただきありがとうございます。
西の辺境はどうなるんでしょうか。というか、迷宮は……
既に発表しているので、楽しみにしてる人もいるでしょう。先が思いやられます。
コメント・評価をいただけると、九龍はとっても頑張れます。
明日もどうぞよろしくお願いします。




